薄利多売って何?薄利多売の意味と抜け出す2つの方法を伝授!

少し前読者の方から「利益率が高くなく、どうしても薄利多売になってしまいます。」

そんな質問を頂きました。

 

転売業や仲介業、せどりなんかを取り組んでいるとどうしても大切になってくる利益率。

利益率が高ければ当然手元に入ってくる利益の割合が大きくなるので、儲かっているということ。

ただ利益率が少なければ、手元に残るお金が少ないので、あまり儲かっていないということ。

 

そんな転売業や仲介業で陥りがちな薄利多売の意味と罠、その2つの解決法を伝授しようと思います。

 

 

薄利多売の意味とは

 

薄利多売って言う意味からまずは解説して行こうと思いますが、薄利多売とはめちゃくちゃカンタンにいうと「安い利益で、多くの商品を捌く」という意味。

これが薄利多売です。

 

例えば1個売ると100円の利益が出る物があるとします。

そしてあなたが仮に10万円稼ぎたいなという目標があったときに、1個100円の利益にしかならないので、10万円稼ぐ為には、1000個売らなければいけなくなります。

 

利益が少ないので、より多くの個数を売ることでしか、利益を大きく出来ない。

これが薄利多売という言葉の意味です。

 

 

薄利多売のデメリット

 

じゃあ、薄利多売の何がいけないのか。

 

「いや。多く売っても利益が出てるんだったらよくない?」

そう思うのが、あまりビジネス経験の無い普通の人の意見だと思います。

 

ただ、利益が出ててもあまりよくない現象が起こりがち。

それが、まず第一に作業量が増えるという点です。

 

 

個数を捌かなくては行けないので、圧倒的に作業量が増える

 

例えば、先ほどの例と同じく1個売ると100円の利益になる商品があるとします。

んで、月10万円稼ごうとするのであれば、1000個捌かなくては行けなくなります。

 

ただ、1000個売ろうとすると、1個1個商品を配送する為の作業が必ず必要になります。

もちろん欠品している商品や、状態があまりよくない商品を送ることはできないので、検品が必要になることもあるでしょう。

 

売る商品が増えると、それに伴って配送する量、検品チェックが増えるので、作業量が多くなってしまう。

これが薄利多売の大きなデメリットです。

 

 

一方で、1個1万円の利益が取れる高利益な商品があったとするなら、月10万円稼ごうとすると、月に10個売れればいいだけになります。

月に1000個発送するのと、月に10個送るの。

どちらが楽なのかは、判断に難しくないと思います。

 

もちろん大企業であれば、社員が多くいるので、役割分担をすればこなせない作業量ではないですが、個人事業主だったり自営業であれば、「発送するだけ」で1日の業務が終わってしまうレベルなので、薄利多売から抜け出したいと願う人が多いんですね。

 

薄利多売は強者の戦略

 

またボクが思う薄利多売の一番のデメリットは、薄利多売とは強者の戦略であるということ。

 

薄利多売のデメリットを細かくあげれば、在庫リスクや資金が潤沢である必要性など、色々出てくる訳ですが、強者の戦略であることこそが、薄利多売の一番のデメリットだと思います。

 

ビジネスの世界では強者と弱者というのが存在します。

市場シェア1位が強者。それ以外は弱者。という関係性。

 

強者というのは、価格の設定権を持っています。

シェア1位の会社が、価格を下げればその値段が相場となって行きます。

 

また、シェア1位というのは、資金を潤沢に持っているので、赤字が多少続いていも「長く走りきる体力がある」ということ。

すると、資金が潤沢に無い弱者は、薄利多売で戦って行くといづれ息切れを起こします。

 

 

例えば、マクドナルドが100円でハンバーガーを売っているから、うちは50円で販売するんだ。

としたときに、大企業は資金が多くあるので、少ない利益でもいっぱい売れば良いだけの話。

 

強者は価格の決定権を持っているので、マクドナルドが同じ50円で販売して来たら、同じお客さんは、認知されているマクドナルドに通いだします。

弱者は資金が少ないので、少ない利益で儲を得ようとしても、十分な利益は確保出来ず、50円のハンバーガーでは売れ残りが発生し、結果潰れてしまいます。

 

 

だから弱者=いわゆる資金があまりないボクたちは、価格勝負することは得策じゃないってことなんですね。

薄利多売、いわゆる安く多く売るというのは、本来強者の戦略なんです。

 

 

薄利多売を今すぐ脱却する2つの方法

 

薄利多売の意味とデメリットを理解してもらったところで「じゃあ、どうすれば今の薄利多売の状態から抜け出せるんだ?」と思っていると思います。

そこで、利益を圧迫する薄利多売から、いち早く抜け出す方法を解説して行きます。

 

 

まず、薄利多売を抜け出す土台となることは「薄利多売を辞める」と心に決めることです。

 

薄利多売を際に、狙う商品や、狙うターゲットが全く異なって来ます。

薄利多売を辞めると決めなければ、今まで通りの商品を取り扱い続けるので、薄利多売を抜け出すことは出来ません。

だから、絶対に薄利多売を抜け出すと心に決めて、今までの商品を捨てて「戻らない」と決める決意が必要なんですね。

 

高利益なものに特化する

 

薄利多売を辞める。と決意した上で、具体的に薄利多売を抜けるべく、やるべきことっていうのは、高利益なものに特化する。ということです。

 

薄利多売の商品と、高利益の商品は、商品の特徴が全く違います。

 

例えば、安くて上手いハンバーガーを求める人は、マクドナルドに行くだろうし、少し高くても良いから、良質なハンバーガーを食べたいという人は、サブウェイやモスバーガー良いくでしょう。

この様に、商品によって価格が違い、価格が違くなれば、利益率も当然変わります。

 

薄利多売を抜け出すには、まずは高利益な商品へ移行することです。

そして高利益な商品とは、ロングテール商品のこと。

 

 

薄利多売の場合、回転率が良いショートテール品だけど、利益が少ないという品を扱います。

そのショートテール品の逆は、回転率はあまりよくないけれど、利益率が高い商品のこと。

 

薄利多売を抜け出す為には、このロングテール品を扱うことが、大切になって来ます。

 

 

ボクも当初は利益率20%だったものの、ロングテール品にフォーカスを買えた途端に、利益率60%へと変えることが出来ました。

 

「ロングテール品だと、あまり売れず利益が入らないのでは?」と心配する方もいますが、実はそんなことはなく、ロングテール品の中でもきちんと見定めれば、ショートテールと変わらない早さで売れて行ってくれる物があります。

そう言ったところで差別化を図る。

それが薄利多売を抜け出す1つ目の方法です。

 

 

低価格帯の顧客を捨てる

 

先ほど、薄利多売の商品と、高利益の商品は、商品の特徴が全く違う、ということを言いました。

 

これは裏を返せば、薄利多売の商品を求めるお客を捨てる、ということを意味します。

捨てると表現すると少しトゲがありますが、相手にしないということです。

 

 

顧客には2つのニーズがあって、カンタンに言えば「こだわりがある人」「こだわりが無い人」

利益率が高くなる商品というのは、同じジャンルであっても「こだわりのある人」です。

そして薄利多売となるのは、総じて「こだわりの無い人」です。

 

 

例えば洋服を買いたい人が居たとして、「安くて着られれば良い」という人は、しまむらとかショッピングセンターで洋服を買うでしょう。

でも、ファッションにこだわりがある人は、「高くても良い物」、いわゆるブランド品を買うでしょう。

 

利益率の高い商品とは、この「こだわりの部分」にお金を払うので、利益率が高くなるのです。

逆にこだわりが無い人は、大企業などの会社に任せて、ボクたちは相手にしない、出来ないと役割分担することで、高利益なビジネスをすることが出来ます。

 

 

薄利多売な商品と、高利益な商品は、同じジャンルであっても同時に存在します。

でもそれは、全く異なった物なので、薄利多売を辞めたい、と願うのであれば、今扱っている商品から脱却して、高利益な物に取っ替えなくては行けません。

そのためにロングテール品であり、こだわりがある人をターゲットに仕入れて行くということが、高利益なビジネスをする上で大切なことになってくることだと思います。

 

どんな商品を扱うかが全て

 

ここまで薄利多売から抜け出すためにやるべきこととして2つ上げてきました。

  • ロングテール品にフォーカスを合わせる
  • こだわりのある人をターゲットにする

この2つでした。

 

そしてこの2つからわかることっていうのは、全て「商品」ありきであり、どんな商品を仕入れるかによって、薄利多売から抜け出せるかの全てが決まる。ということです。

 

一応2つ目は「こだわりのある人をターゲットにする」ということで、「人」にフォーカスしていますが、商品と人とは、密接に繋がっています。

その商品によって、買う人、集められる人というのは決まってくるので、商品と人というのはニアイコールです。

ということは、薄利多売を抜け出すには「仕入れる商品」が全て。と言えるのです。

 

だから冒頭に伝えた通り、「薄利多売から抜け出す!」と決意することが大切だ。と伝えたんですね。

 

薄利多売から抜け出した体験談

 

ボクが転売をしていた時、とかく「利益の出る商品」であれば、仕入れることにしていました。

利益率10%だろうが、5%だろうが、「売れさせすれば少なからず利益が出る」って思っていたので、仕入れないことが勿体無いと思っていました。

 

でも、作業量は増えるものの、薄利多売品なので、あまり利益としては積み重なっていかない。

どんどん発送梱包作業が増えるだけで、それに見合った利益を稼ぐことはできませんでした。

 

また、利益率が低いということは「仕入れ値が高い」ということでもあります。

薄利多売の商品を仕入れていたからこそ、「これは利益率が高い!」なんて商品が目の前にあったとしても、「買える資金がない」っていう「いざという時」の資金がないことも多々あったんです。

 

そんな時に、「いっそのこと、もう利益が少ないものは仕入れるのやめよう。いくら利益が出るとしても利益率が低いものは仕入れるのやめよう」と誓ったんですね。

 

最初は、目の前に稼げる商品があるのにスルーすることに後ろめたさを感じていました。

また、高利益なものにスポットを当てることで、1日の仕入数が少ないことにも多少の不安を感じていました。

 

100個仕入れる労働=1個仕入れる労働

 

でも、「薄利多売をやめよう」と誓ってから1ヶ月目にして、「発送梱包する商品」は半分以下になったのに、利益は全く変わらなかったんですね。

そして2ヶ月目では、さら「発送梱包する商品」が少なくなり、仕入れの商品も前の半分以下になっているのに、利益は前月の2倍以上に増えていました。

実労働は確実に減っているのにも関わらず、売上と手取りが2倍以上に増えたんです。

 

これはごく当たり前の話ですが、薄利多売のように1個あたり100円の利益が出る商品と、1個1万円の利益が出る高利益な転売では、100個の労働=1個の労働です。

ビジネスでは「100個仕入れた」働いた時間や数ではなく、全ては「商品」なんです。

だから、ボクは作業量は格段と減ったのに、売り上げは倍増していったのです。

 

この時初めて「薄利多売を抜け出して本当に良かった」と感じた瞬間でした。

まさしくサラリーマン思考(どれだけ働いかが大事)ではなく、起業家脳(どれだけ価値を届けたか)という思考にシフトした瞬間だったと思います。

 

終わりに

 

もらった質問への解答としては「薄利多売を抜け出すには、弱者が勝てる戦略を取りましょう。その為に高利益な商品にシフトして、薄利多売品を捨てることが大切です」

そんな風に解答すると思います。

 

ボクが利益率60%を超える転売をして来れたのは、この2つを意識したからだと思います。

薄利多売を抜け出したい方は、ぜひ参考にしてみてください。