会社側が副業を禁止する、そのダメな理由がぼくには謎過ぎる

ぼくの友人や毎日頂くメッセージの中でも、よく「うちの会社は副業禁止なんですが、なぜでしょう?」

そんなコメントをよくもらうし、耳からもよく聞きます。

 

 

ただぼくには、会社側が副業を禁止するそのダメな理由がよくわからない。

というか、謎過ぎる見解だと思います。

 

会社から十分や給与と、十分な安息。

この2つが保証されているのなら、副業をダメにする理由としてうなずける部分はあります。

ただ、ぼくがサラリーマンだった当時。この2つはほぼほぼ皆無に等しかった。

 

1日12時間以上の労働と、週6日の勤務。

1日12時間と聞くと、多くの人が9時から21時まで働くことをイメージしますが、働いている当の本人は全然違います。

ぼくの場合、会社までの通勤で1時間半以上(神奈川から東京)までかけて電車で通勤し、帰るときも全く同じ時間をかけて帰宅していました。

 

そうなると、9時から21時なんてのは机上の空論でしかなくって、実際には7時半から22時半もの時間を仕事として体感していました。

いや。あの都会の満員電車を考えると、アレの満員電車は労働以上の慰労が溜まるルーチンワークでした。

さらに、だる着、寝癖頭で出社することは当然出来ないので、通勤まで準備が必要になります。男なので女性の方よりは時間が掛からないとは言え、シャワーをあびると朝30分は最低かかる。

帰って来てから食事や寝る準備を考えると、仕事をするために使う時間は7時間から23時が同等ぐらいの感覚でした。

 

当時は若かったし、愚直に「今の俺にはこれしかない」そう思っていたので、なんとか歯を食いしばり、7時から23時まで仕事の生活の中、営業成績トップまでのぼりました。

それだけ会社に身を粉にして働いたのに、給料は18万円前後でした。

手取りで言えばもっと低いものです。

 

ぼくの会社員時代、どう見ても給与と安息の2つが満たせているとは思えなかった。

「なら、もっと近くの場所で就職したらよかったじゃない」という意見もあるかもしれませんが、当時は両親が自己破産で学校を中退。

学歴がないぼくには、働き口が多い東京に出るしかありませんでした。

 

まだ、それでもぼく自身は恵まれていた立地かもしれません。

地方在住の方であれば、もっと時間をかけ通い、もっと給料の少ない場所で身を粉にして働きながら、社会で戦っている人も少なく無いと思います。

 

 

 

よくテレビのニュースで見る「過労死事件」

事件から分かるように「自分の時間がないこと」や「お金に困窮している生活」を強いられている人はごまんといる。

そんな中で、なんとか自分の力で、副業として稼ごうとする意欲を、なぜ副業をダメな理由として上げるのか、ぼくには一向に検討がつきません。

会社側が、従業員を締め付ける為にダメな理由を挙げているようにしか思えない。そう思います。

 

副業をすると、本業がおざなりになる

 

多分、会社側が一番多く副業ダメな理由として上げるのが、ココだと思う。

 

「副業をすると、本業がおざなりになる」

一見すると、真っ当な意見に思えます。

 

確かに、「副業」といっているのであれば本業があり、本業の方からきちんと給料をもらっているのなら、それに従うのは当然だと思います。

 

でも、それなら世の中に、はびこるサービス残業だって同じじゃないですか?

就業時間を超えても、やらなければ行けないことがあり帰れない。

通常の時間よりも、それをもっと超えて残業をすることこそ、本業がおざなりにする一番の原因じゃないですかね。

 

たぶん、サービス残業を許容している側からすれば、サービス残業の時間さえ「本業」という認定なんでしょうが、あれはほぼボランティア活動だと思います。

本来であれば、労働時間が決まっている訳であって、その中で出来ることをやる。それ以外はやる必要がないもの。

それをサービス残業としてやっているのであれば、時間外に副業をやっていることで本業に弊害が出ると、なぜ言えるんですかね?

よくわかりません。

 

 

もちろん副業に精を出しすぎて、本業のときに集中出来なくなったり、睡眠時間を削られたりと、雇っている側からしたら口を出したくなる働きっぷりになるかもしれない。

でも、それと同等のことを「サービス残業」として既にやっている会社は多くあるじゃないですか。

 

副業がダメな理由として「本業がおざなりになるから」っていうのは、単なる体のいい言い訳でしかないって。本当に生活費に困窮していて、生活が苦しい人の気持ちを全く分かってないって。

そう思います。

 

 

辞められてしまうから

 

次に副業がダメな理由としてよく上げられるのが「辞められてしまうから」という会社側の言い分。

 

確かに企業側は、求人を出すのに数百万円と広告費に投下する。

また、新入社員を採用するときに、数年間はみならい期間として、会社にとって利益を出すに至らないから200〜300万円ぐらい1人にお金をかけて採用している。

1人採用するのに、膨大なお金投資しているのに、カンタンに辞められては困る!そんな言い分ですよね。

 

 

でも、ぼくら一人一人は会社に取ってのコマじゃないし、操り人形でもない。

終身雇用なんて時代はとっくに終わっているし、転職なんて当たり前の時代です。

 

仮に副業で稼いだからと言って、それが会社をすぐさま辞める理由にはならないと思います。

もし会社側がものすごい待遇なら、副業で稼いでようが働くし、暖かい職場であれば、そのまま続けます。

「辞められるから」と副業がダメな理由に上げるのは、ただ単に会社が拘束して起きたいから、っていう意味にしか思えないんですね。

 

 

もちろんだれでも副業をやった方が良いかって聞かれればぼくはそうは思わないし、やりたい人はやればいい。やりたく無い人はやらなくて良い。そう思ってます。

ただぼくの場合は「やるしかなかった」

じゃなかったら生活さえ危うかったから。

 

そんな人もいる中で「選択出来る自由」があっても良いと思うんです。

ただ単に、会社の損失だからって言う理由で副業をダメにするのは、もっと労働環境を整えてから言ってきて欲しい言葉だって、ブラック企業に勤めていた経験から思うんです。

 

 

副業で稼げる人材の方がよほど優秀な人材だと思う

 

会社側が副業をダメな理由として上げるのはこれ上記外にもまだあると思います。

ただぼくが思うのは、会社側にとっても副業で稼げる人材の方がよほど優秀な人材だろうと思います。

 

それは、一応それなりに頑張って来て、全国トップクラスでの営業成績を出しましたが、それから副業に取り組んでも、最初全く稼ぐことは出来ませんでした。

会社での仕事は、ビジネスモデルがまずあり、マニュアルが用意された中で、やることが既に決まった状態。

釣りで言うなら、「釣る場所、竿、餌」全部が用意されていました。

 

それが副業となると全く違う。

釣る場所も、竿も、餌も自分が用意しなくちゃ行けない。

もちろん、釣る場所にあった餌と竿を。

 

全く「従業員脳」と「起業家脳」とでは、構造も仕組みもが違うことに、そのとき気付きました。

 

 

従業員脳と起業家脳とでは、どちらに優越がある訳じゃない。

それは性質の問題。

ただ会社側に取っては、副業でバリバリ稼いでいる起業家脳という存在は、遥かに優秀な人材になり得ると思います。

 

1つ例にとってみると、従業員脳では、「言われたことをそつなくこなす能力」が求められますが、「起業家脳では何をこなすかを取捨選択する能力」が求められます。

自分で取捨選択し、次にやることを明覚にでき、ガンガンPDCAサイクルを回して、会社に利益を届けてくれる。

そんな人材がいたら、その会社に取って遥かに優秀な人材でしょう。

 

資本金がある会社と、一個人との副業では当然規模感が違いますが、性質である起業家脳は「どちらの視点で見るか」この1点のみで鍛えられると思っています。

そう仮定するなら、副業でスゴく稼いでいる集団がいる組織している会社って、ヤバいほど精鋭集団だと思うんです。

現に副業から稼ぎ、大企業を直々にアドバイスしている方も知っていますし。

 

 

そう考えたら、副業がダメな理由を挙げる意味はないし、ダメにするんだったらもっと改善するべき点があるはず。

その環境を整えてから、個人を縛るんなら縛ってください。

自分が出来てもいないのに、指摘するクラスにいたイヤな奴と同じ香りがします。

 

 

 

終わりに

 

今回かなり自分の主観が入っちゃったので、珍しく口が悪くなりました。

すんません。でも本心です。

 

副業なんてしなくったって、生活は問題ないという方は、全然良いと思いますし、それはそれでぼくは羨ましかった。

ぼくの場合、自分の時間も会社に使い、ほとんど自分の時間を費やしているのに、お金も足らない。

そんな八方ふさがりだったので、副業として稼ぐ道しかなかった訳です。

 

だから、ダメな理由をつらつら挙げたり、禁止した会社に勤めていたら今の自分は絶対にありませんでした。

別にやる必要がなければやらなくていいという意見は変わりませんが、昔のぼくの境遇の方に向けたメッセージを書いていたら、口調が荒々しくなってしまいました。

副業がダメな理由は、よくわからないという結論は変わりませんね。