今回はタイトルにある通りなんですが、ディーク大学の教授、ドリークラーク氏が書いた「ロングゲーム」を読んだので、まだ読んでいない人のためにざっくりと要約していきながら、僕なりの感想をレビューしていこうと思います。
先に結論から伝えてしまうと、本書にも出てきますが、僕らは忙しいあまりにあまり立ち止まって考えること=余白を作ろうとしない。
だからこそ、一度その余白を作って、今一度定期的に見直すと、新たな発見がある本だなっていうのが、この本を読んだ感想でした。
なので、あくせく働いて忙しいっていう人や、ちょっとたちどまって「私の人生はこのままでいいのかな?」っていう風に、少しでも悩んでいる人にとっては一度読んでみることをオススメする本ですね。
個人的には結構おすすめできる本かなっていう風に思います。
「ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために」あらすじ
では早速。
まだ読んでいない人のためにドリークラーク氏のロングゲームざっくりと要約していくと。
ロングゲームっていうタイトルはその名の通り、人生=ロングゲームという認識をもって長期的な視点で物事に取り組んでいかないといけない。
そんな主張から始まります。
なぜ短期的な目線で、人生を歩んでいってはいけないのか。
これはよく心理的な実験やギャンブル思考なんかでも言われることですが、短期的な目標や短期的な欲求に脅かされると、人は衝動的な行動をとることが分かっています。
例えば、1か月後に1万円を100万円にしなければいけないとなった場合、基本的に正攻法では達成できないので、リスクを冒して犯罪を行ってしまったり。
はたまた、ギャンブルで一か八かの勝負に出てしまったり。
短期的な見方をしてしまうと、衝動的な行動や不利な勝負をしてしまう傾向にあるので、長期的な目線をもって人生における”ロングゲーム”をしなければ、いけないという風に言うんですね。
そしてそのロングゲームができるということは、「本当に自分にとって必要なことのみに集中ができる」という恩恵をもたらしてくれると本書では語られます。
著者自身の体験談も語られますが、短期的であったり、あるいは長期的な目標がないことによって、目先のことにとらわれていて。
そのせいで、あくせくと働くことによって、本当に必要ではないことに多くの時間が失われていた。
ある時は、朝5時のフライトで9時のミーティングに間に合うように移動する。
そこから18時まで没頭してミーティングを続け、次の仕事に間に合うようにフライトに乗る。
(アメリカの移動は飛行機なので)
そうして、まったく人生において価値のないことや、短期的な利益だけを獲得しようとして、全くもって自分に意味のない時間を使ってしまっていた。
そんな風にドリークラーク氏の体験談や短期的な目標しか持たないことへの失敗談が語られていたりします。
短期的な目標や衝動に駆られてしまえば、それだけリスクを負うことになるし、成長機会や幸せといったこと、さらには時間まで奪われてしまう。
だからこそ、ロングゲームをしなければ、本当にやりたいことや自己実現、人生における幸福というものを掴むことは出来ないということなんですね。
じゃあ、どうすれば日々の忙しさから解放され、ロングゲームを実行することが出来るのか。
これに対しては「余白」を作ることが大切だと、本書では語られます。
余白っていうのは、簡単に言えば「自分のための時間」
ゆっくりと自分の将来ことを考えることに使える時間。
本当にやりたいことを見つけるために使える時間。
自分自身を見つめなおすことに使える時間。
こうした余白を生み出すことが大切だという風に本書では語られているんですね。
で。
ここでほとんどの人が「余白が大切なのはわかるが、毎日が忙しい」っていう風に感じると思う。
それに対して本書では、「忙しく余白が取れない」ということに対して原因があると先回りするが如く、原因となるポイントを指摘してきます。
これはある種、”麻薬”による依存と同じで。
忙しいこと=社会的に求められていると錯覚することによって、忙しさというのが自己肯定感やアイデンティティにつながってしまっている。
つまり、多くの人が忙しさを取り払いたいと願っている一方で、その忙しさという魔物に魅了され、自らで忙しくなる道を選んでいる。
そんな風に著者はいうんですね。
これって大学生の時に「俺寝ていないんだよね」っていうアピールをする人がいましたが、まったく同じ原理です。
要するに、俺寝てない=昨日まで飲んでいた=それだけ俺は人気があるというようなロジックになり、寝ていないこと=人気者でかっこいいというアピールにつながったりするわけです。
これは大学生に限らず、そして国境をまたいでアメリカにおいても同じであって、忙しさというのはそれだけ”麻薬”的な効果につながっているっていうことなんですね。
だからこそ、自らで忙しさを作りこんでしまうのだと、本書では語られます。
でも本当にその仕事は必要なのか。
カッコつけや他人からの評価のために、忙しさを利用してはいないか。
また短期的な衝動による忙しさではないのか。
これらを余白を見つけることによって、自分自身と向き合い、本当に生きたい道を考える時間を作るということが、大切だと語られるんですね。
「ロングゲーム 今、自分にとっていちばん意味のあることをするために」を読んだ感想レビュー
という感じで、短期的な人生の生き方による危険度。
そして幸福度の低下などを理由に、人生はロングゲームで生きるべきであり、他人からの評価やメンツなどではなく、本当に自分がやりたいことや好きなことをして、幸せに歩んでいく。
そのための戦略や考え方などが、ふんだんに盛り込まれているのが、このデューク大学のドリークラーク氏が書いたロングゲームという本です。
個人的には第2章部分の「集中」なんかはかなり好きで。
先ほど説明したあらすじ部分は、結構啓もう活動なんかが盛り込まれているわけですが、第2章からはドンドンと戦略や具体的なテクニックの話になっていきます。
で、サイクルや波で考えるっていうのは、僕的にもかなり思い当たることが多くって。
僕はこの本を読む前から、がーッとめちゃくちゃインプットをする時間と、そのインプットをアウトプットする時期との2つがあったんですよね。
これは誰かに教えてもらったとか、本で読んだとかじゃなくって、色々な方法を試していく中で、僕個人に合った方法として定着していったものでした。
だから、インプット時期とアウトプット時期が両極端に存在していたわけですが、このロングゲームでも同様の戦略の話が語られます。
ある種、僕が長くにわたって実験してきたことが、この本の数ページに開設されていたので、もっと早くからこの本を読んでおけばよかったって感じですが、やりがいと幸せとが、両立する生き方とそのための戦略が提示されていたりします。
んで。
よく言われる「好きを仕事に」的なYoutuberチックなものってあると思うんですが、それってあくまで”ビジネスモデル”に特化したものなんですよね。
好きとやりがいみたいなものを両立させられる一つの職業がYoutuberであるってだけの話で。
じゃあ仮にすきを仕事にしたいからっていって、Youtuberとしてのノウハウを本にしたとしても、Youtuberを目指さない人にとっては全く価値のない本になってしまう。
また、Youtube自体が飽和したり、メディアとして見なくなっていったら、そこに価値はなくなっていく。
でも、このロングゲームっていうのは、そうした一つのビジネスモデルに特化したっていう本ではなく、もっともっと応用範囲の広い話なので、いろんな職種や業種の人にも応用が利く話なんですよね。
要は人生というロングゲームの攻略法っていうことなんで、そりゃ応用範囲は広いでしょっていう感じです。
でも、そうやって抽象度を上げていけば、おのずと「平凡な内容」になってしまいがちなんですけど、ロングゲームにおいては結構具体的なテクニックと応用しやすい実践的な内容や考え方が盛り込まれています。
なので、冒頭に伝えた通りで結構おすすめできるなっていう感じがするんですね。
あくせく働いてて、短期的な目線になっている人が、パッとこの本を見てみて「人生は長期的な目線で物事を判断していかないとだめだよな」って気づけた人にとっては一度手に取って読んでみる価値は十分にあると思いますね。
ぜひ参考にどうぞ。