書店とかに行くと「裏バイト」の本とか「ブラックハローワーク」なんて本があったりします。
雑誌の裏とかにある札束の風呂に入っているおっさんと同じ類いで。
僕が学生の頃には面白半分で裏バイトの募集とかないかなー!
なんて探していた時期もありました。
それの延長線上なのかな?治験みたいな裏バイトの近い募集に参加したこともありました。
治験アルバイトをしてみた結果
その治験のアルバイトは、インターネット上で探して見つけました。
早速応募すると、一度検査をし、合格すれば病院内に1週間泊まり、「寝てるだけ」で、10万円ほどが報酬として支払われる裏バイトでした。
その時はお金に困っていたので、この治験のアルバイトに応募してみると、連絡が来て「検査をする日時と場所」を指定され、その日の連絡は終了。
後日、治験の会場に行き、審査をすることに。
検査会場にいた訳ありな人々
実際に会場に行くと、駅から10分ぐらい歩いた大きなビルに着きました。
ビルの中には、看板が出ていて「治験会場はこちら」というような案内までありました。
「治験って裏バイトの割に、おおっぴらにしてるな」
ってのが、第一印象。
会場に着き、アンケーに答えていると、続々と人が集まって来ました。
が。
それはそれは多種多様な人たちが。
ボロボロの服を着た、ホームレスのような人。
「平日」なのに、スーツを着ているサラリーマン風の人。
髪の毛が真っ金金な、おばさん。
それこそいろんな人がいました。
多分、この人たち一人で、一本の映画が取れるような濃いメンバーでした。
治験の検査内容
アンケートに「持病」や「服用してる薬」などを書いた後、検査が始まります。
まず治験の中身ですが、ボクが裏バイトとして想像していた「新開発の薬の実験台」ということでは全くなく。
確か「ジェネリック」として再利用する際に、問題ないかどうかをチェックするための治験で、すでに成分がはっきりしているので、「人体に影響はない」という想像していた裏バイトとは、全く違う治験でした。
そして検査は、まさしく病院でするような、血液検査だったり、心拍数を図ったり、尿検査をしたり。
なんだか人間ドックを受けているようなものでした。
3時間ほどの検査を終えたあと、「審査結果は後ほど連絡します」という報告を受けてその日は帰りました。
治験は「それで終わりか〜」なんて思っていたのですが、最後に事前検査をしてくれた謝礼ということで「3000円」もらいました。
この時までは、「裏バイトって美味しいなぁ〜。」なんて思っていましたね。
後に、「損していた」ことに気づくわけですど。
裏バイトを探していると、結果的にお金を損すると気づいた
検査が終わり、合否の発表を待っていると、1週間前後が立ち、連絡が来ました。
検査結果は「不合格」
どうやら、体の基準値が満たされておらず、治験に参加することはできないようでした。
「いや。治験の検査のために、前日飯を一切とらなかったのに!!」
そうです。
治験の検査をするために、裏バイトの募集先から、「正常なデータを図りたいので、検査の前日は食事はお控えください」
というような連絡を受けていたんですね。
裏バイトの時給
そして、あることに気づきました。
治験に落ちたことで、「3時間で3000円稼いだ」という事実だけが残りました。
一見すると、時給1000円なので、まずまずのアルバイトだったかと思いますが、そうではなかった。
往復の電車賃が1500円ぐらいかかる場所だったので、差し引くと1500円の給料。
また、治験合格発表まで、他のアルバイトをすることができなかったので、1週間前後の時間を無駄にしたことになります。
3時間で1500円。
時給に換算すると500円。
もちろん、治験に合格していれば、もっと高い報酬がもらえたんでしょうが、蓋を開けてみると倍率はかなり高いものでした。
検査に来ていた人が、かなりの数いた中で、その裏バイトの治験合格者は3人程度。
全員が全員、1週間で10万円ほどの報酬を受けられるわけじゃない。
そんな「入るか入らないか」
不確定なものに、頼っているのが裏バイトということでした。
時間を費やしていたこと自体が全く意味をなさず、その時間を真っ当なバイトについあてたほうがはるかに稼げた。
大切な時間を棒に振ってしまっていたわけでした。
そんな数々ある裏バイトですが、そんな募集を探しているひと程、お金に困って行くなぁって思いますね。
裏バイトの募集って言うのは、裏バイトって言われるぐらいなのでアンダーグラウンドな世界です。しかも一般には募集出来ないからこそ裏バイトなんて呼ばれる訳で。
ってなるとキツいからとか、思いっきり肉体労働だったりするから給料が高いんですね。
良く噂で流れる裏バイトって言うとマグロ漁船とか、死体洗い、自殺現場の清掃なんてことがささやかれてますが、こんな内容じゃないにしろ一般て募集出来ないレベルのバイトなので裏バイトってこと。
裏バイトを探す人の特徴
こういう裏バイトを面白半分じゃなくって本気で探す人って総じて、遠くにあるお金を見つけるより、近くにあるお金の方が価値を感じてしまう人が大半です。
例えば、今現金で100万円振込まれるのと、翌月に1000万円支払うのとどちらが良いですか?ってなったときに、普通は1000万円翌月に振込まれるのを望むはず。
だけど裏バイトの募集を本気で探す人たちって言うのは現金100万円を手にしたい人たち。
裏バイトと呼ばれるぐらいなので、一般の仕事よりは圧倒的にキツいはず。
その分給料が高いので。
となると確実に体を酷使して、肉体的に疲労度が高い仕事である可能性が高いです。
グレーゾーンで逮捕される可能性も無くは無いし、犯罪ギリギリなことも。
(実際に僕の知り合いの人がやっていた裏バイトがそのレベルでした)
やるなら裏バイトのリスクを考える
仮に逮捕されてしまっては全てがパー。
体を壊してしまったらその間働けないので、稼ぐことも出来ない。
精神を病んでしまったら、社会復帰すら出来ない。
リスクの方が高すぎる。だからこそ一般で募集していない裏バイトですから。
給料が高いと言う事で目がくらんで、目先のお金に手を出す。
その後のリスクを考えず、さっきの100万円の例えだとしたら、確実に目先の100万円を取りに行く行為です。
体を壊さなければ、もっと別の方法もあるかもしれないし、一番大切な自分の体を壊してしまうことを考えれば1000万円の価値以上にあります。
(よほど詰まっている人が裏バイトの募集を探すので、そんなの関係ねぇといってやる人がほとんどですが)
だから1000万円翌月に振込まれるよりも、目先の100万円を取って、結局トータル的に損する人が多いと言う事なんです。
そんなことよりも堅実に稼げる副業なんて、全然ありますし、ネットが普及した今ならパソコン一台で裏バイトよりも稼げる方法なんていくらでもありますから。
そんなリスクを背負ってまで、時給が高い裏バイトなんてやる意味は無いと思いますね。
逆にお金を損する結果になるんで。
終わりに
確かに、この世の中には、美味しい報酬がもらえる裏バイトというのは存在します。
でもよく考えて欲しいのは、「報酬をなぜこんなにもらえるのか?」という根本を考えてみてから、応募するなら応募しなくちゃいけない。
皿洗いのアルバイトに、時給5000円も出しますか?
出さないと思います。
高いお金を払ってでも募集をしたい。ということはそれなりのリスクがあるから。
リスクがないのなら、募集主が自身でやったほうがはるかに美味しいはず。
誰かに押し付けてリスクを回避したいからこそ、「高い時給」で応募をかけるわけです。
裏バイトをやること自体止めはしませんが、「なぜ報酬をこんなにもらえるのか?」ということを考えた上で「やるか、やらないか」を決めたほうがいいと思いますね。