物販やせどり、転売など、個人でビジネスをして行くと、必ずぶち当たる悪質なクレーマー。
理不尽な物言いで、返金要求、追加要求の雨あられ。
そこでとあるネット記事上に「悪質なクレーマーやお客はこちらからお断り」するべき。
そんな記事を見かけました。
これに、ぼくも大賛成です。
さらにぼくなりに付け加えるなら「お金を払ってでもお断りするべき」
そう思います。
悪質なクレーマー体験
ぼくも一度、悪質なクレーマーを体験したことがあります。
それは、物品を売っているとき「再生出来ない」とメッセージを頂きました。
検品はしていますが、万が一こっち側のミスがあって、再生が出来ない場合は100%こちら側が悪いです。
文面上で謝罪をし、チェックする為に一度返品を要求しました。
戻って来た商品は、発送時とは大分かけ離れた姿で、ボロボロの状態。
さらに梱包も乱雑で、送った当時のものとは別物として帰って来ました。
(返品されるまで、10日ほど待ちました)
そこでチェックしてみると、音源自体は問題ありませんし、問題なく再生出来ます。
特に問題はなかったので、購入者へ連絡すると「いえ。私の手元に来たときには、壊れていましたので、直ちに全額返金を求めます」
との連絡が。
再出品出来るレベル(返品時にボロボロになったので)ではなく、商品自体も問題はありませんでしたが、ぼくはすぐさま全額返金して、こちらからシャッターを閉じました。
コチラ側の不手際であれば、謝罪するのは当然ですが、悪質なお客が、理不尽な内容で、何やら行って来たとしたら、「お金を払ってでも、帰ってもらう」ことが一番の対処法だと思います。
悪質なクレーマーが欲しているもの
基本的に悪質なクレーマーは、自分本位なもの。
同じサービスであれば、自分がよりよくいいサービスを受けたいと願うし、より安ければ安いほど、良いと唸ります。
ただぼくたちからすると、だれもが平等に目を見張れる訳じゃない。
平等といいながら、個人や少数では限度があるので、どうしても偏りは出て来てしまう。
その為の万全を尽くすのは、売る側の必須課題ではあると思いますが、過剰なサービス要求は想定の範囲外です。
というかこっちの仕事ではありません。
まして、悪質なクレーマーはどこか「お客様な神様だ」的な、よくわからない固定概念を振りかざしてくるので、日増しにこっちのストレスが溜まります。
ストレスが溜まり、クレーマーに対して割り振る時間が増えれば、それこそ「自分だけよりよいサービスを受けたい」というクレーマーの思いに願ったり叶ったりになります。
ぼくの場合、最近では1日10通以上、コメントやメッセージを頂くので、真剣に返信していると、1通に1時間ぐらい費やしてしまうこともあります。
このメールは親身なアドバイス連絡なので、この返信に関しては全く苦な時間ではありませんが、仮にこれが全て悪質なクレーマー対応であれば、心身ともに滅入ってしまいます。
それが1日何通もの対応に追われれば、それこそそのビジネスは終わりでしょう。
と言うか自分自身が続けたいとは思わないでしょう。
ぼくの場合、メールはスマホで見ているので、遊んでいるときも飯を食っているときも、基本的にはチェック出来る環境下にいます。
ただ、優雅に遊んでいるときにクレームメール。
美味しくご飯を食べているときにクレームメール。
そんな状況考えただけでも億劫です。
さらに、同じ時間を使って、本来サポーツするはずだった方へ。
問い合わせの連絡など、本来時間を使ってあげたい方へ時間を費やすことが出来なくなってしまいます。
だから悪質なクレーマーは、その後の自分の精神をすり減らし、やる気や動力、モチベーションさえも奪ってしまう存在ということ。
その売り手側の心情を考えず、「全てが自分本位」で、自分の都合通りにならないと、怒り狂うクレーマーはこちらから排除するべきだと思うんです。
でなくては、本来回るはずだった優良顧客への対応さえおざなりになってしまうから。
もちろんこれは、自分が出品してるものを適切に書いていなかった場合や、こちらの不備で間違いが生じての、問い合わせであれば、コチラ側が謝罪すべきだと思います。
ただ世の中には、悪質なクレーマーというのが実在するのも事実。
反省するところは反省しますが、過度は反省は悪質なクレーマーの思うツボです。
その先の挫折に繋がる
またこれは少し悪質なクレーマーとは違いますが、文句やネガティブな言葉をかけられた相手は、その先の挫折に繋がることがあります。
これは、ぼくが営業リーダーをしていたときでした。
新人が入って来たので、ぼくなりに指導をしていたとき。
新人の彼が入社10日目ぐらいになって、「もう辞めたい」とぼくの元に相談して来ました。
「何かあったの?」
そう聞くと、新人の彼からは「何だか悪い事をやっている気がする」という言葉が返って来ました。
ぼくたちが行なっていた営業は飛び込み営業。
見知らぬ家のインターフォンを押し、自分たちの商品を紹介することが飛び込み営業。
確かに、普通のお客さんは「見知らぬ奴がいきなり来て、営業される」
そう考えると、免れざる客なのかも知れません。
ただぼくたちは、押し売りをする訳ではなく、決してお得をしないお客さんには、ぼくの方から断っていました。
(もちろん新人の彼にも伝えていました)
「必要な人に、必要なものを」伝えていただけでした。
現にセールスしてたいものは光回線で、ぼくから喜んで加入してくれた人は、今よりも回線が早くなり(300Mから1Gに)、今よりも料金が2000円ほど、月々安くなる人が多くいました。
月々2000円も安くなって、さらにはインターネットも3倍以上早くなる。これを知っていたら、やらない人はいないでしょう。
でも、本当に多くの人が「知らない」んですね。
だからぼくたち営業マンがその事実を教えて「希望するのなら」、乗り換えを提案させてもらっていました。
ただそれだけで、押し売りしたり、安くなるからといって強制的に押し付けたりなんて、一回もしたことありません。(新人の彼も同じでしょう)
ただ「知らない人」からすれば、招かれざる客。
知らないことを知るよりも、知らない自分を守ることの方が大切なので、新人の彼に「帰れ」「邪魔だ」と浴びせたそう。
ぼくの経験しましたが、営業マンは必ず経験する1つ目の壁でした。
そこで新人の彼は、お客さんから言われる一言一言から「何か悪い事をやっているんじゃないか」と感じて、自己嫌悪に陥っている様でした。
確かに招かれざる客かもしれないけど、「目の前のお客さんの為に」という思いで、伝えにきている。
そんな気持ちを1日100件以上踏みにじられると、自身も何もかも無くなってしまいます。
悪質なクレーマーと言う形ではありませんが、文句を付けられたり、ネガティブな言葉を浴びせ続けられると言う点では、悪質なクレーマーへの対処と言う点では同じです。
やっていて楽しくは無くなり、その先続けることを諦め、立った一言でその先の道が断たれる。
さらに悪質な客側は、特に意識はない。
やられた側は意識するけど、やっている側は意識がない。
学生時代のいじめに近い感覚です。
刻一刻と大切な自分の時間が奪われ、さらにはその先の未来も潰される可能性がある。
だから、お金を全て返してでも、コチラ側からお帰り願う。
それが悪質なクレーマーへの正しい対応だと思います。
終わりに
その後新人の彼は、ぼくの言葉に耳を貸してくれたので、もう一度改心し、素晴らしい営業マンになってくれました。
「あのとき一言もらえなければ、確実に辞めていた」と、嬉しい言葉も残してくれました。
悪質なクレーマーが投げかける、何気ない一言。
これに、時間を使い頭を悩ませるのなら、断ち切るほうが精神的にも、サービス面でも確実に向上出来ますね。
付き合う必要さえないと思います。