今回はタイトルにある通りなんですが、J・マーフィーの「眠りながら巨万の富を得るーあなたをどんどん豊かにする「お金と心の法則」」という本を読んだので、まだ読んでいない人のためにざっくりと要約していきながら、本書を読んだ感想をレビューしていこうと思います。
先に読んだ感想の結論部分から伝えておくと、”THE 自己啓発”っていう感じで、その内容には別に科学的な根拠もないので、あんまり読む意味はないと思いますね。
結果的に自己満足に終わって、さほど効果がない、あるいは読んだ後の数分間だけ世界が少し明るくなったと錯覚する自己啓発特有の麻薬的な効果がある、あんまり価値のない本だと思いますね。
なので、基本的におすすめはしないし、もう一回読むことは絶対にない本ではありますね。
眠りながら巨万の富を得るの要約
まあ、こうした本をある種逆張り的に批判することで、ポジショニングを取る人もいるとは思うんですね。
でも僕の場合、そうではなくって。
良い本なら、めちゃくちゃオススメはするし、良くない本なら本心でよくないと伝える。
別に案件でもなければ、アフィリエイトリンクを張って報酬を得たいわけでもないので、本心だけを伝えているっていうことなんで、その点はご理解いただければと思うんですね。
じゃあさっそく。
読んでもないのに批判や否定はできないと思うので、jマーフィーの「眠りながら巨万の富を得る」という本はどんなことが描かれているのか。
ざっくりと読んでいない人のために要約しておくと。
この本で言っていることはシンプルに一つで。
「引き寄せの法則」に関して本です。
「何を考えるかによって人生が決まってくる。思考は現実化する。だからこそ、何を考えるかが成功においては大切なのだ。思考することによって、必然的に必要なものや人、交友関係というのは決まってくる。お金持ちはお金持ちのコミュニティに属するし、貧乏人は貧乏人のコミュニティに属する。それは考え方や価値観が一致しているため、一緒にいて心地いい人を選ぶという人間の性質によるもの。だからこそ、何を欲するか、何を考えるかによって、引き寄せるものは変わり、人生というのは決まってくる」
ざっくりというとこんな感じなのが、引き寄せの法則の言いたいことと、そのことによって人生が変わるロジックです。
前半パートでは「人は考えているモノにしかならない」ということが語られ、そのために「お金や富」がほしいのであれば、そのことについて四六時中考え、思考し続けなければならない。という風に描かれます。
そして、富やお金、それらを持った暮らしなどを常に考え、”それにふさわしい人間である”ということを思考することによって、お金持ちになるために必要な知識やスキル、人脈やチャンスといったものが、こちら側に引き寄せられてくる。
だからこそ成功ができる。つまり、人は考えている通りの人間にしかならない、ということが描かれるわけですね。
そして後半部分にかけて、「じゃあ、どのように思考し続ければいいのか」という具体的なテクニック部分に移っていくわけですが、その具体的なテクニックというのが「暗示」であり、よく自己啓発業界で言われる「アファーメーション」と呼ばれるものを解説しています。
具体的には、夜寝る前に「富と成功」というような言葉を頭の中で繰り返し暗唱したり、それらを得て成功した姿を明確にイメージする。
そうすることによって、潜在意識に刷り込まれていき、「私は成功者なのだ」というイメージがドンドンと浸透していく、と。
潜在意識というのは、人間の行動のほぼすべてを担っており、潜在意識が定義づけている”自分の通りにしかならない”というのはよく言われることで。
考えている通りの人間になる、と冒頭で伝えたのは、言い換えると「潜在意識の考えている自分の通りになる」という風に言い換えられるわけですね。
つまり、潜在意識を書き換え、引き寄せの法則によって成功する。
これが”眠りながら巨万の富を得る”というマーフィー氏のこの本で伝えたいことやテクニックだということなんですよね。
眠りながら巨万の富を得るを読んだ辛口レビューと感想
という感じで、ざっくりとではありますが、眠りながら巨万の富を得るを要約してきましたが、ここから僕なりのレビューと本書を読んだ感想を伝えておくと。
もちろん本書ではそんなことは言っていないんですが、自己啓発系の本を読んだ人と著者との認識の中で大きな乖離がある部分は「何もしないで成功するor成功させてくれる」という認識の部分です。
要はこの本で言っているのは、思考し、潜在意識が変われば、おのずと「信じている自分」が行動を起こし、チャンスやスキル、人脈というものが身近に備わっている。
そんな風な主張なんですよね。
言い換えると、「引き寄せの法則」って言っても、こちら側がチャンスに歩み寄っているイメージです。
なにも「行動せずに成功する」なんて言ってないですからね。
”おのずと行動する自分になっている”ってな著者の主張です。
ただ一方で自己啓発系を読む読者っていうのは「行動せずとも、おのずとチャンスは向こうからやってきて、自動的に成功している」ってな印象を持ってしまいがちなんですよね。
この認識の乖離っていうのが「自己啓発系の本は読んだ後が、一番気持ちいい」っていう感情を生むんだと思います。
行動して、実行するのには、苦しみが伴いますからね。
苦しまずに、”成功している雰囲気”だけ味わえるのが、読んだ直後ってなもんです。
でね。
ここまでは本書をある程度擁護した上での、読者と著者との乖離の部分を伝えてきたわけですが、残念ながら自己啓発系の本を読んだからと言って、人生が変わったという人はほとんどいません。
っていうかむしろ逆にメンタル的に悪影響に変わったという実験結果さえ出ているぐらいです。
詳しくは上記記事で解説しているので、ここでは省きますが、残念ながらほとんどの人が成功していないのが事実です。
さらに言ってしまうと、先ほど伝えた「暗示=アファーメーション」もこれまたほとんど効果がないことが分かっています。
ここらへんで詳しく解説していますが、残念ながら本書で語られるアファーメーションは科学的に効果がないとされている類のアファーメーションで、言っていることがかなり非現実的、かつ古い印象です。
なぜ効果がないのかを解説しておくと、「私は成功者だ」「私は富を得るのにふさわしい人間だ」という風に念じたところ、これまで積み重ねてきた自分自身の潜在意識があるわけです。
30年ネガティブだった人が、ポジティブなことを考えようとしても、逆に潜在意識での反発が起こって、余計にひどい状況を招きます。
要するに、認知的不協和的な状態が起こり、「俺は出来る」と思い込んだとしても、「いや俺なんか、、、」という風に、余計嫌なことが沸き起こってくるという、心の矛盾を潜在意識は生み出してしまうってことなんですよね。
だから今では逆効果なんて言われたりするわけです。
もちろん効果のあるアファーメーションもあるので、それに関しても上記記事で解説しているので気になる人は見てみてください。
こんな感じなので、残念ながら冒頭にも伝えた通り”結果的に自己満足に終わって、さほど効果がない、あるいは読んだ後の数分間だけ世界が少し明るくなったと錯覚する自己啓発特有の麻薬的な効果がある、あんまり価値のない本だと思いますね。”って伝えたわけです。
基本的に読む価値はないし、ブックオフで100円だったとしても買わない本ですね。
まあ、あくまで僕個人の意見なので、参考程度にどうぞ。