今回はタイトルにある通り。
「自己啓発」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言えば、「自己啓発は逆効果」でしかありません。
なんかこれから自己啓発のセミナーなんかに誘われたりするケースがあれば、注意してもらいたいなと思いますね。
その事故喚起を含めてお伝えしていきます。
自己啓発が逆効果である根拠
まずそもそもの根拠として。
自己啓発が全く持って意味がないってことは、様々な研究で言われていて。
「自己啓発本を読んでも人生は全く変わらないことが判明してたww」
例えば、この記事でも取り上げた研究なんかでは、自己啓発本を読んでいる人の方が鬱傾向が強く、メンタルが弱いということが判明していますし。
このほかにも様々な研究において、自己啓発は効果がないor逆効果である、ということがよく言われています。
今回紹介するウォータールー大学の研究なんかでも同様の結果が出ていました。
2009年にウォータールー大学が行った研究によると、被験者を集め「自己肯定感が低い人」と「自己肯定感が高い人」の2つのグループ分けます。
そのうえでよく自己啓発で言われる「アファーメーション」という自己暗示の方法を執り行ってもらいました。
具体的には「自分は魅力的な人間だ」などというふうに、よく行われるアファーメーションを4分間行ってもらい、メンタル面や自己肯定感にどういった影響があるのかをテストしていきました。
その結果わかったのは、まず「自己肯定感が高い人」が「自分は魅力的だ」というアファーメーションを行ったところ、ほとんど効果がないことが判明しています。
また逆に「自己肯定感が低い人」に対して行ったアファーメーションは、その後の行動やアクションが変わったのかどうかも検証されましたが、逆にネガティブ傾向が増し行動レベルも落ちていることが判明しました。
つまり、自己啓発によくありがちなアファーメーションは「効果がない」か「逆効果か」
このいづれかであり、どちらにしても「マイナス」の効果しかないことが判明された、ということなんですね。
なぜ逆効果だったのか
では次に。
なぜ「自分は魅力的だ」というようなアファーメーションを行うことが逆効果であったのか。
これに関しては、いろいろな理由が考えられていますが、まず「自己肯定感が高い人」に関して効果が確認されなかったことに関しては、想像しやすいので解説していくと。
例えば、自分自身が「男」だった時に。
「あなたは男性ですね?」そう言われても、何もピンとこないと思います。
それは「自分が男であり、それに対して何も違和感がないから」
そのため、「自己肯定感が高い人に対して、自分は魅力的だ」と言ったとしても、本人にとっては当たり前のことであり、何も刺激にはなっていない。
だからこそ、自己啓発によくあるアファーメーションは効果がなかった、と考えられます。
また一方で「逆効果」であった「自己肯定感が低い人」に関しては、「私は魅力的だ」というふうに言ったとしても、脳内における認知的不協和が引き起こり「そんなことない」という否定が必ず入ります。
認知的不協和というのは、わかりやすく言えば「矛盾を感じたココロ」という意味で。
ブサイクである自分に「私はかっこいい」と言ったところで、本当の自分は「そんなことない」と気づいているため、よりネガティブな感情が強くなっていくわけです。
だからこそ、メンタル面や自己肯定感に関してあがることがなく、逆に行動レベルが下がっていってしまった、ということが考えられるわけです。
正しいアファーメーションの方法
もちろんね。
すべてのアファーメーションが間違いや逆効果ということではなく、科学的には正しいアファーメーションというものもの存在しています。
ここでいう「正しい」というのは、科学的にある程度効果があったもの、という意味で。
遥かに上記で紹介した「自分は魅力的だ」と言い続けることよりも効果的かと思います。
「長く効く!2週間も効果が継続する2人称アファーメーションとは。」
「心理学で実証された本当に効果のあるアファーメーションとそのやり方とは。」
参考までに過去に紹介した科学的に効果のあるアファーメーションを紹介した記事を貼り付けておきますが、どれもありきたりで効果のないアファーメーションとは方法が違っていることがわかるかと思います。
実際に試してみた結果
僕はこの論文を知ってから、いわゆる「自分をだます(=脳は騙されない)従来型のアファーメーション」は全く興味がなくなり、上記で上げた2人称アファーメーションや心理学で実証されたアファーメーションをやっています。
特に「心理学で実証されたアファーメーション」はかなりやっていますが、実際にかなり効果があるなぁっていう風に感じています。
一応記事を見ていない方に「心理学で実証されたアファーメーション」を解説しておくと。
従来型の「俺はできる」「俺は魅力的だ」という空想や妄想の思い込みをするのではなく、自分自身が「過去行ってきたこと」や「達成してきたこと」を振り返ることが心理学で実証されたアファーメーションのやり方になります。
過去に達成してきたことを思い出した方がはるかに効果が高い
結構この「過去に達成してきたこと」や「行ってきたこと」を振り返るのは、かなり効果が高いと思っていて。
実際にやっていく中でも、脳内の「認知的不協和」が起こりづらいんですよね。
というのも、先ほど伝えた従来型のアファーメーションの問題点は「認知的不協和」にあり、矛盾に関して自分をだませないということが原因でした。
ここら辺を語ると長くなるので、割愛しますが、いわゆる「顕在意識」は騙すことができても、「潜在意識」の反発にあい、潜在意識の方が意思決定割合が高いため、脳は矛盾に反発していしまうため、ネガティブな人が「俺はポジティブだ」と思い込んでも意味ないどころか、逆効果になってしまうということでした。
ただその一方で、過去に達成してきたことを振り返るというものは、そこに「矛盾」は存在しません。
実際にやってきたことは事実そのものだし、それはネガティブな人が「俺はポジティブだ」というのとは正反対のモノなわけです。
ネガティブだろうが、「初めて彼女ができた」だとか、社会人になって一人で「初めて契約が取れた」というのは、まぎれもない事実であり、まぎれもない事実だからこそ、潜在意識が反発せず矛盾が生まれないんですね。
だからこそ、個人的にも、そして科学的にも効果が高い方法なんだと思います。
応用方法
その上で、この記事ではアファーメーションに限らず、自己啓発で重要なことを伝えておくと。
まずアファーメーションでも自己啓発でもなんでもそうですが、ポジティブである必要は全くなく。
ネガティブであろうと、成功するしないには全く関係ありません。
むしろ、ネガティブな人の方が成功を収めている、というふうに言っている学者もいるぐらいで。
ネガティブとポジティブな性格と、成功するかしないかには相関性がない、ということ。
まずここを理解しておくことが重要です。
むしろネガティブやポジティブ、という性格は遺伝子で決まる部分が多くあり、自分自身で変えることはできない要素の一つです。
そうなったときに重要なのは、ネガティブであろうとなかろうと、自分自身の性格を「どううまく扱うか」
ここの要素の方がより重要になってきます。
先ほどネガティブな人の方が成功している割合が多い、と言いましたが、日本人の遺伝子は9割型ネガティブな性格である、というふうにいう人もいるぐらいで。
大半がネガティブな遺伝子を持っている種族です。
でも、日本人においても成功している人は多くいるし、ネガティブだからこそ「不安を拭うため」に努力をしたり。
事前準備により力を割いていたりする。
つまり何が言いたいのかというと、「ネガティブだから成功しない」「ポジティブだから成功する」ということではないということ。
そして「どちらの性格であろうと使い様」である、ということなんですね。
ここの「ネガティブだからダメ」という感覚を取り除くことがかなり重要になってきます。
その証拠に。
この記事では「ストレス」に関する研究なんかを紹介した記事になりますが、ストレスを「悪いもの」と捉えることによって出るホルモンと。
正しい「ストレス」に関する知識を知り、「ストレスは悪いだけのものじゃない」と捉えた人とでは、分泌されるホルモンが変わっていたことが判明しています。
ストレスと一見聞くとかなりネガティブな印象を持つイメージですが、正しい知識を知り「捉え方」を変えることによって、分泌される成分まで変わってくる。
要するに、別にネガティブでもOKだということ。
それを知る、といいうことが重要なんですね。
つまりネガティブを正しく知り、ネガティブな性格を生かすためにはどうしたらいいのか?
これが重要なキーパーソンになってくるわけです。
「ネガティブを正しく知る」
これに関しては過去に書いた2つのおすすめ記事がありますので、添付しておきますので、是非参考にしてみてください。
参考記事「心理学では無理にポジティブになろうとしては絶対にいけない理由。」
参考記事2「この記事は「無能な自分が嫌い」だと感じている人には必ず見て欲しい。」
まとめ
長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
自己肯定感が高い人と低い人に分けて、「自分は魅力的だ」と4分間言い続けてもらい、テストした結果。
自己肯定感が高い人に関してはメンタル面や自己肯定感に変化はなく。
自己肯定感が低い人は、メンタル面や自己肯定感は下がり、行動レベルまで落ちた。
つまり自己暗示、アファーメーションは効果がないどころか逆効果であることがわかった。
そのため、やるのであれば、一般的に言われているアファーメーションをやるのではなく、科学的に一定の効果が認められたアファーメーションをやるのがおすすめ。
また、ネガティブな性格に関しても、正しいネガティブの意味を知り、それを生かしてく方が断然効果が期待できる。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。