ボクの読者の方から「自分に自身がなく、行動に移せません」
そんな質問に似た、相談を先日受けました。
よく大企業の経営者や成功している人がいうのは、「若いときは根拠の無い自身しか無かった」なんて言葉を言うので、この方もどこかで「自信を持つことが成功には大切なんだ」って思い込んでいるんだと思います。
恋愛でも、仕事でも、ビジネスでも成功するには、自身が必要。
だから、多分この質問というか、悩みって言うのは「自信をつける方法」を教えてほしいってことであって、自分に自身が持てるようになれば、アクティブに行動出来るようになる。
って考えていると思うんですね。
でも、結論から言えば自信をいくらつけたって行動出来るようになりません。
裏を返せば、「全然自身なんて持たなくて大丈夫。自身なんて持っていなくっても、成功出来る」ってボクは確信しています。
自身が無いから、失敗するのが怖い
確かに自分に自信を持っていれば、好きな人の堂々とアプローチ出来る気がするし、女性にアプローチ出来れば、恋愛でも上手くいきそう。
また、自信をたっぷり持ってチャレンジを惜しまなければ、仕事でもビジネスでもなんか成功しそう。
「自身=成功への果実」
そんなイメージを持っている方が多いんだと思います。
でも、これってボクは全く違うと思う。
多くの人は「自身がないから失敗する事が怖い」
「自身がある人は、自身を持っているからこそ、失敗するのが怖くない」
そう思いがちです。
でも本当は、自身があるからといって、失敗する事が怖くない訳がない。
70%の自身と30%の不安が大切
これは島田紳介が言っていた事ですが、「成功するには70%の自身と30%の不安が大切なんだ」
そんな風に言っていた事がありました。
「70%は大丈夫と思っていないと行動出来ない。でも30%の不安がなく、100%大丈夫と慢心すると、努力をしなくなる。だから30%の不安が必要で、不安を無くす為に人は努力するんだ。」
そう述べていました。
これって間違いないと思います。
人は失敗を凄く恐れる生き物だし、自信を持とうが持っていまいが、怖い物は怖いし、不安は不安に思う。
つまり、自身のあるないに限らず、皆「失敗を恐れている」ということ。
でもそこで、上手くいく人と行かない人を分けたのは、「行動したかしてないか」でしかない。
自身があっても怖い。だけど行動したから成功した訳です。
となれば、自身を持っていなくても失敗する事を恐れず行動できるのであれば、自身なんて必要ない訳です。
だから、無理に自身を付ける必要も、「自身を持てないから自分は恋愛も仕事も上手くいかないんだ」なんて卑下する必要も毛頭ないんです。
自身を持つ事よりも大切なこと
自身があろうとなかろうと、誰しもが失敗を恐れている。
好きな人に告白して振られるのは、どんなイケメンだろうが怖いし、どんな大金持ちでも財産を維持すること、そして無くなって行くことを恐れないお金持ちは居ません。
大切なのは自身じゃなくって、恐怖と向き合う力。
コレこそが大切なんです。
むしろ自身なんて持っていなくても、失敗を恐れないようになるor失敗と向き合う事が出来るようになれば、自身なんてむしろ必要ありません。
だから無理に背伸びする必要も、自信を持てない事を悩む必要もない。
失敗を恐れなくなる人間が最初から持つ究極奥義
では、どうすれば失敗を怖くなくなるのか。
失敗とどう上手く向き合えるようになるのか。
この部分が大切になってくる訳ですが、失敗を怖くなくなる方法はたった一つ。
「慣れ」です。
多分、どこかで聞いた事がある言葉だなぁ。って思うと思います。
慣れって言われたら、どこか根性論な事を言われる気がするし、月並みな言葉なので、これから伝える言葉に耳を塞ぎたくなるでしょう。
でも、今まで聞いた「慣れ」って言葉とは、180度意味が違います。
だから少しだけ耳を貸してほしい。
「慣れる」って言葉は、辞書風に言うと「状況に対応出来るようになること」
そんな言葉が辞書には並ぶと思います。
でも、よくよく考えてほしい。
この「慣れ」という機能こそが、実は人間に備わった最強の機能です。
どんな過酷な環境だろうと、その環境に慣れてさえしまえば、苦痛と思わなくなる。
それが人間に備わった最強の装備なんです。
例えばボクらは、夏は暑く、冬は寒い、春夏秋冬がある国に居ます。
でも、アイスランドなんかに住んでいる人達は、ずっとマイナス何十度の世界で暮らしています。
彼らの住むアイスランドへ、ボクたち日本人が行けば、きっと凍えて「キツい環境だな」って思うと思います。
でもアイスランドに住む人達は、「寒い環境に慣れている」からこそ、マイナス何十度の気温だろうが、別になんてこと無い訳です。
「本来は逃げ出したいほどキツい環境をも、何とも思わなくなる」
これが慣れの力です。
また、風邪が流行る少し前に予防注射を打つ事がありますが、予防注射は「いい菌」を入れるのではなく、「悪い菌」を入れます。
あえて微量の悪い菌、ウイルスを身体に入れる事で、身体が悪い菌を排除しようと、免疫を作り、身体を丈夫に作り上げます。
これも「悪い菌から慣れる為に予防注射を打つ」訳ですね。
つまり、ここまで人間が生きて来れたのは、「慣れの力」があったからこそで、環境に適応する力があったからこそ、何千年と生き延びられて来て、生物界のヒエラルキートップに君臨する事が出来ている訳です。
それがボクらに純正で備わった力。
話を元に戻しましょう。
失敗をものともしなくなるたった一つの方法
「失敗を怖くなくなる」
その為には、「失敗の数を増やす」
これが一番効果的です。
つまり、失敗する事に慣れてしまう。
ということですね。
例えば恋愛であれば、いっぱい女性と話してみる。
色んな出会いの機会に赴いてみる。
ビジネスであれば、何度もトライしてみる。
営業なら、セールスしまくる。
こうする事で、自身なんて持たずとも、失敗を怖くなくなり、行動する事が出来る訳です。
「いやいや。荒療治過ぎないか。」
そう思う方も居るでしょう。
少し前、サラリーマン時代のボクがまさしくそうでした。
人見知りだった営業マンが一気にトップセールスマンになれた、あの一言
飛び込み営業をしていたボクのサラリーマン時代。
見知らぬ人、家に突然押し掛け、セールスすることが、怖くて怖くて仕方なかった時代。
自身なんて全く持てずに、毎日100件以上断られる日々。
「自分なんかに契約を取れるんだろうか」
そうやって自身を喪失していました。
でもそんなときにとある本で、見かけた一言をきっかけに、ドベな落ちこぼれセールスマンから、一気にトップセールスマンまで上り詰める事になりました。
その一言こそが「上手くいきたいのなら、失敗する数を倍にしろ」
この一言でした。
この言葉を聞いてボクはひたすら失敗の数を増やすことにしました。
それまでは上手くいく為にセールスをしていた。
でも上手くいかないから、より自身を無くしていた。
ただ、失敗の数を倍にするようになった途端に、「失敗する為にセールスしている」という感覚になれたんですね。
別に契約をもらいにセールスするんではなく、失敗する為に、断られる為にセールスをしているので、全く失敗を怖くなくなったんです。
そして失敗の数がドンドン増えて行くと同時に、なぜだか徐々に契約をもらえる件数も増えて来ました。
失敗した数だけ、「上手くいかない判断材料」があるので、「その判断材料から、どうすればいいのかなぁ?」ということを考えて、セールストークをしているうちに、買ってくれるお客さんが増えて行ったんです。
これがボクがトップセールスマンになれたきっかけでした。
自身がある、ない、に関わらず、誰しもが【失敗を】恐れている。
でも、成功を分かつポイントは「結局行動したか、してないか」だけの話。
であるなら、自身なんて持たなくても、行動出来るようになればいい。
だから失敗に慣れる。
「失敗の数を倍にしろ」
この言葉が無かったら、ボクは全く違う人生になっていたと思います。
この一言があったからこそ、人生が変わった。
そう言っても過言じゃないぐらい、ボクに取って大切な言葉です。
終わりに
量と質。どちらが大切か。
よくこの議論になりますが、ボクは量を大量にこなして行くうちに、質に転換する。
だから、まず自信を持てない最初は「量に着目すべき」だと思っています。
その量を大量にこなして行くうちに、質へと転換して行く。
大量にこなして行くうちに、少しづつ上手くいき、自然と自信を持てるようになる。
結局、自身っていうのは、後から勝手に付いてくるもの。
そう確信するようになりました。
つまり、自身があろうがなかろうが、怖いもんは怖いし。
自身があろうが無かろうが、動いたもん勝ち。
そして動く為には、恐怖(失敗)と向き合う必要があって、失敗に慣れてしまえば、恐怖を感じづらくなる。
そうやって徐々に自身を付けて行けばいい。
自身は後付けで全然構わない。
だから、自身なんて持たなくったって成功出来ると思うんです。
人生全て練習であり、練習だからこそ失敗を何度だってしていい。
むしろ失敗を楽しめるようになってこそ、最強の「慣れ」を手にする事ができる。
失敗に慣れてさえしまえば、自身なんて持たなくってもいい。
そう思いますね。