プロギャンブラーのぶきの勝率9割の選択は「中の下」という感想

男ならだれしも、一度は憧れるギャンブラー。

そんなギャンブルの世界で、勝率9割を誇るといわれる、プロギャンブラーのぶきが書いた本「勝率9割の選択」。

 

ギャンブルの世界で身を置いたことはないけれど、どこかで「ハラハラした、スリルある毎日の連続」をこなし、生活しているプロギャンブラーというものに、尊敬をもっていました。

プロギャンブラーが、どのように勝負の世界に身を置いて、どのようにして勝ち星を得ているのか。

この勝率9割の選択という本を手に取った理由もそこでした。

 

 

この本を読めば、勝負師の核心に迫れるんじゃないか。

おそらくそう思ってこの勝率9割の選択を手に取る人が多いんだと思います。

 

でも読んでみた感想として、革新的なノウハウが出てくるかといえば、決してそういうことはありませんでした。

 

いや。

でも、そう言うことなんだと思います。

 

1000里の道も100歩から。

この勝率9割の選択を読んだボクの感想は、これでした。

 

地道な一歩が大成への道

 

この勝率9割の選択を読んで、一番目に出て来た感想がこれでした。

「地道な一歩が大成への道」

 

 

もちろん、この言葉は、勝率9割の選択に出てくる文言ではありません。

プロギャンブラーのぶきの、経験から勝利につながる決断まで、日々どんなことを考え行動し、決断するのか。

地道な行動、日々の決断、自分を支配下に置くマインド、そして運との向き合い方。

1章1章ごとに書いてある。

 

 

ただどれをとっても、革新的なことだったとは思えません。

ただどれをとっても、強靭的に大量行動した積み重ねをした結果だった。と、そう思いました。

 

冒頭の部分で、プロギャンブラーになるため2年間海外で勉強付けの毎日。

半年ぐらいだれとも会話もせずに、シュミレーションを重ねる毎日。

そんなプロギャンブラーのぶきの、過去の経験が書かれています。

 

 

勝率9割の選択と聞くと、大層な心理掌握術、行動心理学、ギャンブルから導きだした統計学。

こういったものを持ち出して、論理的に決断を下していると思いがちですが、決してはそうではなく、地道な一歩の繰り返しが、勝率9割を導きだしている決断なんだと、思わせられる内容でした。

 

そう言った面であれば、勝率9割の選択も面白いものですが、プロギャンブラーになりたいと願う人が読む本ではない気がしましたね。

そう言う意味で、総合評価は中の下ぐらいの感覚でした。

 

 

勝率9割の選択の意外な点

 

あと意外だったのは、勝率9割の選択の本書ではギャンブルをバックボーンに、様々な日常シーンに例えられて、説明されています。

その例えのケースで、意外にビジネスシーンが描かれることが多い。

 

確かに、マーケティングファネルを見ると、圧倒的にプロギャンブラーではない人が手に取る割合がほとんどです。

おそらくサラリーマンや会社員が手に取る割合が多いでしょう。

 

そのニーズに合わせて、ギャンブルで培った知識や経験を、「どうビジネス面で応用するのか」

その例えとして、ビジネスシーンがかなりできます。

 

 

第3の視点として、自分、相手、そして相手から見た自分。

相手から見た自分は魅力的な提案ができている営業マンなのか。

この第3の視点、相手から見た自分がイメージできれば、魅力的な提案ができる。

そんな風に結構ビジネスシーンの模様がでてくる。ちょっと意外でしたね。

 

ここは、激しく同意

 

そしてこの第3の視点は、ギャンブラーならではだし、ボクも激しく同感した部分でした。

 

だれしもが一番最初は、消費者目線。

その後社会人となり、販売者目線をもつ。

どうしても販売者目線をもってしまうと、「売りたい売りたい」と消費者目線でものごとを見れなくなり、消費者のことを忘れてしまう。

 

自分の話しかしない営業マン。

要求と全く違うところをプレゼンしまくるクライアント。

 

 

でも童心である消費者目線は、一番最初にだれしもが通る場所であり、だれしもが理解できる感情なわけです。

 

そんなときに、普通は1の消費者目線に戻ることで、なんとか購買者の気持ちを取り戻そうとします。

ボクもそう思っていました。

 

売り込むなら、売り込まれたときの気持ちを想い出せ。

ボクが営業マン時代によく言われた言葉です。

 

 

でも、そうじゃないんだと再確認したのが、この第3の目です。

自分目線が第1の目。相手目線が第2の目。そして相手から見た自分が第3の目。

 

後退する必要はなく、次に進んだステップとして「相手からみた自分」をイメージすること。

こうすることで、相手が自分をどう見ているのか。

さらにその先の、何を望んでいるのか。ここまで理解できる範囲に及びます。

 

この第3の視点は、ギャンブラーならではだし、ボクも激しく同感した部分でした。

 

総評

 

ギャンブルという不確定要素が多い中で、勝率9割と聞かれると、「よほどスゴいことをやっているんだろう」

そうイメージします。

 

確かに、本書の「勝率9割の選択」にでてくるヒストリーはどれも常人じみたほどの行動力です。

ただ、その一歩一歩は、だれにでもできることでした。

だからボクがこの「勝率9割の選択」で思った感想は「1000里の道も100歩から。」ということ。

 

 

総評として、ぼんやりとした内容が多かったので、この本を読めばプロギャンブラーになれるとか、プロギャンブラーの思考が学べるとか、そう言うことではないように感じました。

 

「プロギャンブラーの生活が少し見れる」

多分このぐらい。

 

もう一回読むか?といわれれば微妙ですが、その中でも学べることはありましたね。

総評としては中の下といったところでしょうか。