今回はタイトルにある通り。
「ストレス」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から先に伝えてしまうと、「アート」を触れたり見たりすることによって、ストレスレベルが激減することが分かっています。
結構アートって聞くと、生活や日常に必要のないものって感じがしますし、お金持ちの趣味的な感じがして、敬遠しがちな分野ですが、全くそんなことはなく。
普通の人や子供であっても、アートを触れたりすることによってストレスを低減させられることが分かっているので、ぜひデスクや仕事環境にアートを取り入れてみてください。
アートがストレスに与える驚きの効果
まずは根拠から解説していくと。
これは2019年にチェルシー&ウェストミンスター病院が行った研究がもとになっていて。
このチェルシー&ウェストミンスター病院は元々、健康とアートというものの関連性を25年間も研究している歴史ある病院になります。
2019年に発表された論文では、そのアートとストレスに対する報告がまとめられています。
どんな研究を行ったかというと、アートの要素を病院内にちりばめ、どういったストレスへの影響があるのかを調べていきました。
具体的には、
- 診察室の出入り口にカラフルな色を配置する
- 天井にオブジェを配置する
- カラフルなライトアップをする
- 液晶パネルで花を表現する
こういったアート要素を病院内にちりばめ、ストレスにどんな影響があるのか?を測定していきました。
その結果わかったのが、まず1つ目に病院内、特に緊急医療室における子供たちの嫌な気持ちや不安な気持ちというのが、低減していることが判明しました。
さらに2つ目として、患者さんである子供たちだけではなく、治療を世話する「医師」たちにもそのストレス低減効果が確認されていて。
医師たちのイライラや不安といったストレスレベルが下がっていることが分かりました。
またここからがすごくって。
手術を受ける人の唾液から体内ホルモンを測定していくと、コルチゾールが3分の1にまで減っていることが分かりました。
コルチゾールというのは、適切なタイミングで放出される分には問題なく、要するに僕ら人間が「戦闘態勢」になるときに必要になるホルモン物質です。
なので、朝などにコルチゾールは必要となり、寝起きに良く分泌されたりするわけですが、日中など過度に放出されることは過度なストレスとなり、コルチゾールレベルをそのままストレスレベルと測定したりするケースもあります。
この手術前の患者さんのコルチゾールが3分の1にまで低減したことが分かっています。
ちなみに言えば、3分の1にまで低減した、ということですから、3分の1減った、ということではなく。
割合でいえば、約66%もストレスが減った、ということになります。
なので、アートはかなり僕らの精神衛生上役に立っている、ということが見えてくるんですね。
さらにさらに。
手術前の患者さんだけではなく、全入院患者さんを平均して「1日」も退院までの日数が短くなったこともわかっています。
なので、手術へのストレスだけではなく、キズなどの影響にもアートは大きくかかわっているということが、このチェルシー&ウェストミンスター病院の研究により判明していることなんですね。
自宅や職場でできるストレス低減法
じゃあこのチェルシー&ウェストミンスター病院の研究にある、アートとストレスとの関連性をどうやって僕らの生活に落とし込んでいくのか、応用していくのかを考えていくと。
アートと聞けばなじみがなく応用が難しいように感じますが、上記で紹介した通り、チェルシー&ウェストミンスター病院での研究では「カラフルな色」や「オブジェ」などを使って「アートを定義」しています。
となると、高級なレオナルドダヴィンチなどの絵を飾ったり、ゴッホの絵みたいな、「いわゆるアート」である必要がないことが分かります。
職場にカラフルな色付けをしたり、フィギュアやマスコット的なオブジェを置くことでも効果が期待出来るわけです。
とすると、職場のデスクに「カラフルな色」を導入してみたり、ちょっと面白い人形やフィギュアを置いてみることでも、応用が利きそう。
また、「液晶パネル」で花を映し出すことによっても効果があったため、自宅においては実物の「花を置く」ということでも、癒しの効果が期待できるかと思います。
花を生けたり、はたまた観葉植物を置いたり。
こういったことであれば、すぐに応用が利くかと思います。
また、上記の実験では「液晶パネル」を用いているので、鼻を世話するのがめんどくさいという人は「タブレット」なんかで花を映すことでも効果が期待できるでしょう。
(これは職場でも簡単に実践が可能そうですね。)
後は、アートといえば、高価な絵を変えるわけじゃないし、大きな絵を飾るスペースもないということが考えられますが、タブレットなんかでゴッホやダヴィンチなどの絵を映し出せば同様の効果が得られると期待できます。
モナリザなんかは買うことが出来ないぐらいの値段がついていて、フランスのルーブル美術館に行かなきゃ見れない代物ですが、ネットで調べれば画像は見ることが出来る。
そういった画像をタブレットで映し出すことで、ほぼ0円でストレスや不安を下げることが出来る。
またタブレットやスマホでは、写真を一つのカテゴリーにセットしておけば、「ランダム表示」としてアルバムの写真が随時表示される機能もあったりします。
そうした機能を使うことで、スペースはお金をかけることなく、ストレスレベルを66%も下げることが出来るわけです。
なので、応用次第ではかなり簡単に応用ができ、「カラフルな光や色」を取り入れたり、「個性的なオブジェ」を活用したり、「ネットでアート作品」を見たりするなど、いろいろな方法で応用が出来るということなんですよね。
まとめ
少し長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
ストレスレベルを約66%も低減させてくれる方法は「アート」を見ること。
それは25年間もアートと健康の相関性を研究しているチェルシー&ウェストミンスター病院の2019年の論文によって証明されていて、効果としては
- 患者の子供の不安や緊張が低減
- 医者のストレス減少
- 手術前の患者のコルチゾールが低下
- 患者の平均退院日数が1日低下
などが報告されている。
このアートを僕らの日常へ応用するとなると、
- 観葉植物を取り入れる
- 色をデスクや家で増やす
- オブジェを置く
- タブレットなどでアート作品を見る(飾る)
こういった方法で応用が可能で、発想やアイデア次第では、お金をほとんど使うことなく応用が可能。
まとめるとこんな感じですね。
また最後補足的に、
上記記事もかなり評判が高い記事で、ストレス対策に関してわかりやすくまとめているので、ぜひ参考にどうぞ。