「コンサル1年目が学ぶこと」を読んだガチな感想とレビュー

今回はタイトルにある通り。

「コンサル1年目が学ぶこと」を見たので、まだ読んでいない人のためにざっくりと要約していきながら、その感想をレビューしていこうと思います。

感想の結論から言えば、こうしたタイトルの「1年目」というのは、ある意味おべっかというか「基本編」としてもっと広い世代に有効的で、謙遜して「1年目」とコピーライティングとして使います。

後は、やっぱりマーケティングの観点から言えば、初心者や初学者が一番メインプールとして広い顧客層なので、「基本」だとか、「最初に手に取る本」だとかのライティングが使用される。

この「コンサル1年目」というのは同様の意味と意図があると思いますが、この本は悪い意味で「1年目の人」に有効で、社会人1年目の人にとって有効的な本だと思いますね。

逆に裏を返すとある程度の社会人経験者や個人事業主やフリーランスといった経験がある人は、「周知の事実」であまり為にはならない本かと思います。

まあタイトルにある「1年目」という言葉に嘘はないので、酷評するのはちょっと筋違いだとは思いますが、そうはいってもこうしたタイトルの「1年目」と言うのは先ほども伝えた通り、謙遜やマーケティングの観点から選んだ言葉。

いい意味でも悪い意味で「1年目以外の人は役に立たない」というのが、この本を読んだ率直な感想ですね。

コミュニケーションは相手の期待値を超えるとうまくいく

とはいっても、社会人のベースとなるマインドや考え方、仕事の進め方などが載ってはいるので、社会人1年目や大学生が読む分には勉強になる部分もあるかと思います。

なので、まだ読んでいない人のためにざっくりと要約していくと。

まず1つ目のポイントとして挙げられているのは「コミュニケーション能力やトーク」に関して。

このコミュニケーション能力やプレゼン、話す力というのは「相手の期待値」を把握することが重要だと描かれます。

期待値というのは、例えば上司が「この書類のコピーを取っておいて」と言ってきたときに、「書類のコピーを取る」ということが100%求めていること。

要するに「相手が求めていることの値」が期待値となるわけですが、「書類のコピーを取ってどうするのか」まで考えることが重要で。

もし仮に書類のコピーを取り、取引先のプレゼン資料として使いたいと上司が考えているのであれば、コピーをした後、プレゼンの順番ごとに並べたり、取引先からの質問に対しての答えとなるデータを合わせて取得しておくなど、「期待値を通りのことじゃなく、期待値を上回る提案」ができるわけです。

指示通りのことをしてくれる部下と、指示以上のことを自然とやってくれる部下。

どっちが仕事ができるかは明白です。

そして、期待値以上のことを自然とやれるということは、「相手がどんなことを求めているのか」をきちんと把握しなければ、上司が期待していること以上のことはできないので、「何を求めているのか」まで考えて聞き出すことが重要だと描かれます。

要は「相手が何を求めているのか?」を知り、「求めている以上のことをする」

この一連の流れを考えておけば「コミュニケーション」は円滑に進む。

裏を返すと、きちんとコミュニケーションをとらないと「相手が何を求めているのか」が分からないため、期待値以上の提案はできない、ということを言いたいわけです。

ビジネスマインドはバリューから

それに付随して「コンサル1年目が学ぶこと」で描かれるのは「ビジネスマインドはバリューから考える」ということで。

これは要するに、「相手のために貢献すること」を指しています。

バリューというのは「付加価値」という意味でとらえてもらっていいんですが、「いかに相手のために貢献できるか?」を考えることがビジネスマインドの基礎だた本書では描かれます。

よく勘違いにあるのは「自分が感じる価値をエゴとして相手に伝えてしまう」ということ。

でもバリューがあるかどうかというのは「相手が決めること」

だからこそ、相手が価値を感じるかどうか、そしてその価値を相手に提示できるかどうか。

こうした「他者目線」を持つことが重要だと描かれます。

仮説思考

次いで仮説思考の重要性。

この仮説思考というのは、要するに「仮説から考える」ということで、その対比にあるが「網羅思考」などが当たります。

ビジネスシーンで置き換えて考えてみると、例えば会社の売り上げを上げるケースの場合。

「網羅思考」の場合は、すべてのデータをピックアップしてきて、どこに「会社の売り上げを下げるOR上げる要因が隠されているか」を考える。

一方で仮説思考はデータが集まり切る前から「これは営業力が弱いから売り上げが上がらないのでは?」という仮説から考え、必要なデータをピックアップしていく。

何が一番違うのかというと、スピード感が仮説思考とそのほかの思考とは出違うわけですね。

網羅的に全体のデータから分析検証をしていくと、それだけで大きな時間を食ってしまう。

一方で仮説から考えると、必要なデータだけをピックアップすればよく時間が必要ない。

そのうえ、その仮説が正しければ、改善へとすぐに迎える。

上記の「営業力が弱い」というケースでいえば、クロージング率や契約率を参考にして割り出し、「営業力を上げるため、他社のスキームを取り入れる」「営業研修を入れる」といった対策がすぐ打てるわけです。

このスピード感が重要で、仮説思考によってPDCAがすぐに回せるため、より速い速度間でビジネス展開が可能になると、本書では描かれます。

感想レビュー:ガチで社会人1年目の人だけ読めばいい本

という感じでこの「コンサル1年目で学ぶこと」が進んでいきます。

当然すべてを描くことはできないので、これ以外のことも描かれますし、読む人によって為になることもあるでしょう。

ただ僕的な感想を言えば、冒頭で伝えた通り、「本当の意味で社会人1年目の人が読む本」って感想です。

なんかこういう本にも留めてるのって、他業種や異業種であっても、読んでいて参考になる方法論だと思うんですよね。

個人事業主やフリーランスを経験していて、コンサル業界の基礎を学ぶことで、自己をマネージメントできるようになる、だとか。

もっと客観的なデータや数字から問題点を洗い出す、などで、個人でビジネスをする人が「経営目線」を持てるようになる、だとか。

要は「コンサル1年目」とタイトルに銘打っても、他業種や異業種の人からすれば新鮮な目線で物事がみれる「サングラス」を手にすることが出来るっていうのがこうした本の役割だと思っています。

そうした意味で読みやすさや手軽さを売りにするための1年目が学ぶことなら納得できる。

でも、残念ながらそうじゃない。

もちろん手に取る人やその人の経験、知識によっては「役に立った」って感じる人もいるんでしょうけど、僕は冒頭に述べた通り「悪い意味で1年目の人が学こと」だと感じた。

別に異業種だろうが他業種だろうが、「ビジネスマインド」だとか「議事録の取り方」だとか、まったく応用が利かない範囲が書かれていたりして、役に立たない内容で。

「本当に社会人1年目の人が学ぶ本」以上でも以下でもなかったんですよね。

これって、よくある「つまらないものですが、、、」と前置きして渡すものが、「本当につまらないものだったとき」というビックリ感がぬぐえないのと似てます。

「つまらないものですが、、」って当人は言ってるけど、「面白くて役に立つものです」って僕ら日本人は下品だからあまり言わない。

でも心の中では「役に立ったらいいな」とか「私個人ではいいと思っているから渡してる」という想いがある。

ただそれを謙遜するために「つまらないものですが、、」と前置きして渡すのが、日本の美徳です。

この「コンサル1年目が学ぶこと」という書籍に関しては「1年目が学ぶことですが、、」といい謙遜してる風に見せて「ガチで1年目が学ぶこと」だと感じるので、「つまらないものですが、、」と渡されたものが「ガチでつまらないもの」だったときとすごく類似している気がします。

当然これは個人的な感想なので、役に立つ人もいるでしょうし、勉強になった人もいると思います。

色々な感想があっていいと思いますが、あくまで僕は「社会人1年目の人」が読むので十分な内容だと思いますね。

それ以外の人がお金を出してまで買う必要はないと思います。

参考までにどうぞ。