今回はタイトルにある通り。
単純作業と頭脳労働の切り替えの話で、面白いことを知ったのでそれをシェアしておこうと思います。
結論から言えば、適切な仕事の切り替えのタイミングは人によって変わってきますが、「自由に切り替える」ほうが、どのタイプの人でも仕事が捗ることがわかっているので、「自由に切り替える」ことをお勧めします。
根拠
この根拠となるのは、ドイツのフリードリヒアレクサンダー大学が2019年に行った研究による論文が元になっていて。
この研究では、233人の被験者を集め、2つの仕事を行ってもらいました。
1つがアナグラム問題。
1つが文字数カウント。
この2つの仕事を行ってもらったわけですが、いわゆる「アナグラム問題」とは、熟語と熟語を合わせて繋がった文字にするような、よくクイズ番組で出てきそうな問題のこと。
門と口とを合わせて「問」と答えるような、頭を使わないとできない問題をしてもらうため、こういったタスクを被験者に課しました。
もう1つの文字数カウントですが、被験者に書類を渡して、その書類に書いていある文字数を数えてもらうという、いたってシンプルな単純作業。
この2つの仕事を被験者に対して、行ってもらうわけですが、233名を2つのグループに分けて、研究を行います。
そのグループとは以下の通りで。
- 自由に単純作業と頭脳労働とを切り替えていいグループ
- 1つの仕事がおわったら次の仕事に切り替えるグループ
この2つにグループを分けて、仕事を行ってもらいました。
この2つのグループに分けることで、「仕事の切り替え」は、自由裁量で行った方が作業効率は上がるのか。
それとも「ひと段落」ついたところで終えたところで切り替えた方が、作業効率が上がるのかを調べて行ったわけです。
この2つのグループに分けて、アナグラム問題と文字数カウントのタスクを行い「どちらの方が作業パフォーマンスが高いのか」を見て行ったわけですが、結果として現れたのは「人によって異なる」ということが、研究の結果判明しました。
この「人によって異なる」という点ですが、自己コントロール力が高く、自制心が強い人は「ひと段落タイプ」であっても「自由裁量タイプ」であっても、作業パフォーマンスは変わらず、黙々と仕事をこなしていったのに対して。
これはなんとなく結果に納得のところですが、面白い結果となったのはここからで。
自己コントロール力が低く、自制心が低い人は、なんとなく「ひと段落」ついたところで事を切り替えた方がいい気がしますが、研究結果は全くの逆で。
「自由裁量」で仕事を切り替えた方が、作業パフォーマンスが高いことが判明しました。
つまり、性格や能力によって、単純作業と頭脳労働とを切り替えるベストな方法は変わってくるものの、自己コントロール力が高い人は「自由裁量」であっても「ひと段落」のタイミングであっても問題はないため、「自由裁量」によって切り替えた方が、どちらのタイプでも作業パフォーマンスが高いことが、この研究によって判明したということなんですね。
理由
そもそも僕らの「脳」というのが、「疲れ」を感じる時というのは「飽き」だとされています。
脳が求めているのは刺激であり、「好奇心」こそが、脳を成長させる要因だと、数々の本では記されていますが、単純作業においても、頭脳労働においても、「脳の同じ部位」を長時間使っていると、脳は飽きを感じるため、疲れとなって体に信号を送ります。
ですから、単純作業を永遠と行うのは、脳が「飽きた」というサインを送り、オーバーロードを起こしている証拠になるため、作業を切り替えていく「タスクシフト」をする必要が出てくるわけです。
そこで「仕事のパフォーマンスが上がるベストな切り替えタイミングとは?」ということがジウようになってくるわけです、今回のフリードリヒアレクサンダー大学の研究によって判明したのが「自由裁量」による切り替えが、どのタイプにもベストだということが判明して行ったわけです。
自己コントロール力が強い人であれば、「ひと段落したら仕事を切り替える(脳の使う部位を変える)」ということでも問題はないですが、自己コントロール力が低く衝動性が高い人は「飽きたら変える」という自由裁量が最もパフォーマンスが高い。
なので、単純作業に飽きたら、頭脳労働に切り替え。
頭を使う仕事に飽きたら、単純作業に変える。
こうして頭の使う部分を変えていくことで「飽き」が来るのを防ぎ、単純作業が苦手な人でもでも楽しく仕事を終わらせることができるというわけです。
終わりに
実際に僕自身もこの方法を取り入れていて。
飽きるような単純作業をしなくちゃいけない時もあれば、頭を使わなくちゃいけない時もある。
この単純作業を乗り越えるために、うまく「単純な仕事」→「頭を使う仕事」→「単純な仕事」という風に味変えをしています。
このブログという仕事においても、細かく変えていて。
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というように、頭を使うシーンと手を使うシートを分けて行っています。
こうやって味変えをしていくことで、飽きがこなくなるので、単純作業もかなり楽にこなせます。
ある時のアメトークにおいて「勉強大好き芸人」にオリラジのあっちゃんが出ていて。
その時あっちゃんが「勉強において休憩とは味変えだ!数学に飽きたら社会をやる。社会に飽きたら国語をやる。これが勉強においての休憩で、休憩とは休むのではなく味変えである」
そんな風に言っていましたが、まさしく言い得て妙だと思いましたね。
それと同じで、味変えをすることが単純作業を乗り越える方法だということです。
面白い研究だったので、ぜひ参考にどうぞ。