天才たちがこぞって美術館に行きアートに触れる理由がやべぇ。

今回はタイトルにある通り。

「天才たちがこぞってアートに触れたり、美術館に行く驚きの理由」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。

先に結論から伝えておくと、なぜ天才たちがこぞって美術館だったり、アートに触れるのかというと「発想力が高まる」からです。

アートとは、一見すると「理解に苦しむもの」が多くあったりします。

パッと見でインパクトを残すものもあれば、難解で「これはどういう意図をもって作ったんだ?」と考えさせられるものものある。

特に「これはどういう意図をもって作ったんだ?」という難解な作品を見ると、僕ら人間の発想力が豊かになることが分かっています。

シュールレアリスムといわれたりしますが、今回はそんな発想力に関して解説していこうと思います。

理解に苦しむものに触れるとアイデアがあふれてくる

ではさっそく。

冒頭でも解説した「天才たちがこぞって美術館やアートに触れる理由」として「発想力が高まる」といったその根拠から解説していくと。

これは2018年にブリティッシュコロンビア大学が行った研究がもとになっていて。

この論文では、学生を40人集めて、2つのグループに分けていきます。

  1. フランツカフカの短編小説「田舎医者」を見せたグループ
  2. 研究チームが作った偽の「田舎医者」を見せたグループ

この2つに分けていったわけですが、要は「本物の田舎医者という小説を読んだグループ」と「偽の田舎医者を読んだグループ」とに分けて実験を行っていった、というのが今回のブリティッシュコロンビア大学の研究なんですね。

その上で「田舎医者」というものの作品はドイツの作家フランツカフカが1918年に発表した小説で。

あらすじとしては、田舎に住んでいる医者に診てもらおうと家族がお願いするわけですが、医者は田舎に住んでいるため、診察に行くまでにかなり時間がかかると。

そこで馬などを使いなるべく早くいこうと試みるも馬が見つからず、時間をかけて徒歩で向かうことに。

時間がかかり家族のもとへ診察に向かったはいいものの、時すでに遅しな状態で、すでに患者はなくなっていた。

そしてそのことに対して遺族から非難される、といった物語。

一方で「偽の田舎医者」というのは、シンプルで「田舎の医者に診察をお願いし、助けてもらう」という何もメッセージ性のない物語。

この2つを見せたうえで、学生たちに認知テストを行ってもらいました。

ここで行われた認知テストというのが「人口文法テスト」と呼ばれるもので、「AGRWGE」といったなんの脈略のない文字を見せていきます。

これを学生たちに「この文字は動詞ですか?名詞ですか?」といった判断をしてもらうというのが、この人工文法テストなわけですが、アイデアや発想力、認知機能などによく用いられるテストがこの人工文法テストというものになります。

というのも、アイデアというのは一見すると脈略のないものから、「共通点や一貫性、法則」などを見出し、形作るものだからです。

天才画家のレオナルドダヴィンチも「神様をより人間らしく描く」という、ある意味矛盾したものをつなぎ合わせたことで、当時では画期的な技法を用いたアーティストの一人。

こうした才能を人工文法テストでは見ていくわけですが、実際の結果は面白いもので。

「本物の田舎医者を見た学生」のほうが、「偽の田舎医者を見た学生」よりも特定のパターンを見つける割合が47%も高まっていることが分かり、発想力や認知機能が向上していることが判明しました。

なぜ本物の田舎医者を見たグループは、発想力が高まったのか。

では一体なぜ。

本物の田舎医者を見たグループのほうが、偽の田舎医者を見たグループよりも47%も高い正答率と共通点を見出すことが出来たのか。

これこそがまさに「天才が美術館やアートに触れる理由」につながってくるわけなので、解説していくと。

先ほども説明した通り、「本物の田舎医者」と「偽の田舎医者」では全く持ってストーリーが異なります。

偽の田舎医者は「田舎の医者を呼んで助けてもらう」というありきたりな話で、どこにもユーモアや考えさせられる部分はありません。

一方で本物の田舎医者は「助けようとお医者さんは駆け付けたのに助けられず、それ以上に遺族に罵倒される」という災難に会います。

このストーリーを見た時、「予期せぬ出来事」や「なぜ非難されるのか」といったクエスチョンマークが学生たちの頭によぎり、考えさせられることになります。

まさに「考えさせられる」ことこそが、発想力につながり、認知機能の向上につながったと考えられているわけです。

答えが分からない問題に突き当たると、脳は活発に働き始め、答えにつながりそうなヒントをあらゆる場所から情報として探し始め、キャッチしていきます。

その結果外部からより多くの情報を得ようとして、発想力が高まったのではないか、と考えられているわけです。

この状態を研究チームは「意味の脅威理論」という風に読んでいて、本物の田舎医者を見たグループは「意味の脅威理論」の状態にいたため、発想力が高まった、ということが考えられるわけです。

まとめ

つまり、最初で話した冒頭の部分に戻りますが「なぜ天才たちは美術館やアートに触れるのか」ということは、「一見すると理解ができないものに触れる」ことによって、意味の脅威理論が働く。

そのことにより、脳があらゆる情報を得ようと活発に働きかけ、そのおかげで発想力が高まる。

だからこそ、天才たちは「美術館などに行きアートに触れる」ということなんですね。

当然個人的な理由として「絵が好きだ」という理由や「刺激が欲しい」といった理由で見に行く人もいるかと思いますが、潜在意識の中で「もっといろんなアイデアが欲しい」という理由があり。

その証拠に「美術館に行くと発想力が豊かになる」とコメントしている人もいます。

そしてこの「美術館に行くと発想力が豊かになる」というのは、科学的に正しく、それは意味の脅威理論が働くため、発想力が高まる、ということが今回のブリティッシュコロンビア大学の研究により判明した、ということなんですね。

なので、ぜひ発想力を高めたい方は積極的に美術館に行ったりアートに触れてみるといいと思います。

またさらに注目してみてみてほしいのは「ヤヌス的思考をもってしてつくられた作品はないか?」ということに注目するとより発想力やクリエイティブ性を上げられるので、一石二鳥としておすすめです。

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