著書「週4時間だけ働く」をわかりやすく要約!感想レビュー

今回はタイトルにある通り。

「週4時間だけ働く」を読んだので、まだ読んだことのない人のためにわかりやすく要約していきながら、その感想をレビューしていこうと思います。

実際にこの本書を手に持ってみると、かなり分厚く読むのに、覚悟が必要だったりするので、なるべく簡単にざっくりと、ただ内容は理解できるように伝えていこうと思います。

オールドリッチよりニューリッチ

まずこの本のスタートは、この「オールドリッチよりニューリッチ」という部分からスタートします。

この本のタイトルにある通り「週4時間だけ働く」という文字からも分かる通りで。

「週4日働く」ということではなく、「週4時間だけ働く」ということ。

週4時間ということであれば、1日1時間にも満たない労働時間ということになります。

実際にこの本の著者であるティモシーフェリスさんは、週4時間だけ働きながら、月収400万円、年収で5000万円ほどの収入を得ていると、本書の中では語られます。

まあここだけ見れば、よくある怪しい本なんですが、中身を紐解いていくと、そのロジックには納得させられて。

僕も近しい生活をしていますが、感想として思ったのは「まあ自由になるにはそれしかないよね」という道筋でした。

なので、本という字面だけではその信憑性は見えないものの。

ニューリッチへの道のりを考えたときには、まっとうで王道な道のりであることが理解できます。

じゃあ、どうやったら週4時間しか働かずに暮らしていけるニューリッチになれるのか。

それが

  1. D
  2. E
  3. A
  4. L

この4つのステップからなる、とこの本では語られます。

そして、このDEALのステップこそが、この本のメインディッシュとなる部分。

裏を返せば、DEALのステップに乗っ取って進めていくことで、週4時間だけ働き自由に過ごせる、ということになります。

なので、このDEALを解説していくと。

D:定義

  1. D
  2. E
  3. A
  4. L

まず頭文字「D」から始まるのは、Definition。

日本語で言えば「定義」です。

まずはニューリッチの定義をきちんと知ることが大切だ、ということがこの本では語られます。

ニューリッチ、ニューリッチと聞くけど、いったいそれってどういうこと?

そう感じますが、その対比にいるのは「オールドリッチ」

よく言われるのは、オールドリッチというのは「昭和の成金」のようなもの。

  1. より多くのお金
  2. 良い女
  3. かっこいい車
  4. 家賃の高い家

こう言ったことを経て、「成功」と定義するのが、いわゆるオールドリッチです。

一方でニューリッチというのは

  1. ちょうど良いお金
  2. お金よりも時間の自由
  3. そして時間は楽しいことに注ぐ

こう言った定義の違いがあって。

資本主義の思想に踊らされているのが、オールドリッチ。

サステナブルに働き、自分の価値に重きを置いているのがニューリッチ。

こう言った違いがあり、ここの違いを明確にすることが重要だと語られます。

まあ、そりゃそうですよね。

もうこの資本主義の幻想に踊らされている人は少ないと思いますが、「かっこいい車に乗って何になるの?」って話で。

今や「カーシェアリング」なんてものもあるし、所有し自慢する時代は終わってるし。

都内一等地に家を買うっていうのも、あるウイルスが蔓延して、人混みがマイナス要素を導くことも理解できた。

過去の栄光なんてものは、現代の成功哲学には全く反映されていない、ということはもうほとんどの人が気付いていると思います。

タワーマンションに住んで、クラブで豪遊して、女遊びをしてはべらかす。

多分ほとんどの人で上記のことを「羨ましい」って感じる人は、そう多くないと思います。

それよりも「沖縄で海辺で本を読んで、夜は親しい友人と宅飲みする」

そんなことの方が、求めている幸せだと感じる人も多いと思う。

まさにこれが「ニューリッチ」であり、お金や他人の「羨ましい」と思う感情よりも、「自分が幸せと感じるかどうか」や「時間的自由」に重きを置いているのが、ニューリッチの定義です。

ここをまず知ることが大切。

選択肢を持つ

またこの本が、他の本と少し違うところは「不労所得で悠々自適に暮らすませんか?」的なネットにある変な怪しいものとも違って。

別に働きたいのなら働いても良いし、完全リタイアではなく、1〜2年ほどのプチリタイアを推奨しているところ。

これは後半にも出てきますが、休みたければ休めば良いし、楽しければ働けば良い。

要するに「選択肢を持つことの重要性」を説いているのが、この本が他の本と少し違うところなんですね。

厳密にいうと「不労所得で悠々自適に」というのとも少し違うのが、ニューリッチの定義だということを覚えておいてください。

E:捨てる

そしてニューリッチの定義を知った後、2つ目のEはElimination。

日本語で言えば「捨てる」ということ。

もうこれは僕自身も口すっぱく言っていますし、何度も取り上げてきましたが、「やること」を決めるよりも「やらないこと」を決める方が何倍も大切です。

「捨てる」ことの重要性は戦略書のランチェスター戦略にも描かれます。

特に印象的な例を挙げるとすれば、Appleがジョブズを解任し売り上げが低迷したのち、ピクサーなどで成功したジョブズを再度Appleに引き抜いたとき。

ジョブズがAppleに戻ってきてまずやった仕事が既製品の排除でした。

おおよそ8割の既製品を排除した話は有名です。

つまり、ほとんど意味のないものをキッパリと捨て、Appleという会社の本質のみにフォーカスした。

その結果、Appleはジョブズが戻ってきて以来、売り上げが見事V字回復したわけでした。

これはパレードの法則なんて言われたりしますが、売り上げの8割は重要な2割の仕事が請け負っている。

そんなふうに言われます。

要するに、今やっているほとんどが「売り上げ2割に貢献する8割の仕事」であり、無駄に過ぎない、ということ。

だからこそ、「捨てる」「やらない」という選択をすることで、無駄を徹底的に省き「時間を守る」という感覚が重要。

そのため「Elimination:捨てる」というフェーズが欠かせないんですね。

また本書の中で挙げられているパーキンソンの法則も面白くて。

このパーキンソンの法則というのは、「人は与えられた範囲の限界で物事をこなす」というもので。

例えば「1ヶ月でこの資料をまとめて」と言われたら。

もしその作業が1週間で終わったとしても、1ヶ月間かけてダラダラと進めてしまうことをパーキンソンの法則といいます。

要するに、「範囲や期限があるとギリギリまでだらだらしてしまうのが人間」ということなんですね。

遠足のお菓子も同じことが言えるかもしれません。

「お菓子は500円まで」

そう決められたら、もし仮に300円分で十分だったとしても、「後二百円もったいないから使おう」とギリギリの500円まで買うでしょう。

つまり何がいいたいのかというと、「無駄が至る所にある」ため、その無駄をいかに排除するのか。

これが重要で。

期限がある仕事なのであれば、その期限内に終わらせればいいのではなく、「短時間で終わらせるにはどうするべきか?」

こう考えることが重要だということ。

それらも含めて「捨てる」ことが重要だということが、2つ目のステップでは描かれます。

A:自動化

ニューリッチの定義を理解し、無駄を捨てた後、残るのは「重要なこと」のみになります。

この「週4時間だけ働く」のなかで一番重要なことになりますが、「残った大切な仕事」を3つ目のステップとして「自動化させる」

これこそが、3つ目のステップです。

残った重要な仕事を自動化させる。

端的に考えれば単純な話で。

売り上げの8割を決める、2割の大切な仕事を自動化させれば、後自分がやるべきことはほとんど残っていません。

そうなれば、時間的自由は確保される。

言うなれば、この週4時間だけ働くというのは、この3つのステップとロジックからなっています。

実際に僕もほとんど同じような生活を送っていますが、働かなくても生きていける理由は「自動化」にあります。

このブログもそうですが、リアル店舗とは違い、24時間お店を自動で開いてくれるのと同じこと。

寝ている間も、本を読んでいる間も、旅行をしている間も、ブログは自動で働いてくれるから、自分自身は働かなくて良い。

この自動化がなされているため、「必要最低限の時間」働けば十分な環境を作り出すことができているわけです。

だからこそ、残った重要な仕事を「いかに自動化させるか」

ここが3つ目のステップとなるわけですね。

実際に具体的な方法として、本書の中で進められているのが「外注化」です。

自分が行っている方法を、体系化し人に伝え、同様のやり方を人にお金を払いお願いする。

これがいわゆる外注化ですが、他社が自分の代わりに働いてくれるのであれば、自分が会社や職場にいる必要もない。

「自分以外でも回る仕組み」を構築する子が重要で、その1つの方法が「外注化」ということを本書ではピックアップしています。

ただこう聞くと、「自分はサラリーマンだから外注化なんて、、、」という人もいますが、ホリエモンの「多動力」なんかを読んでみると、それらは全く違うことがわかります。

自分のリソースを必要なところに削ぐために、別にサラリーマンが秘書を雇ってはいけない理由はないですし、時間的な労力に見合うなら外注化すべき、と多動力の中でも描かれます。

要はここって「マインドブロック」でしかなくって。

「働けばお金が入る」というマインドが前提のサラリーマンの場合、「お金を払ってより大きなリターンを得る」というマインドがないケースがほとんどなんですよね。

だから、お金を払って外注化するっていうと尾を引く人がほとんどで、「なんとか自分の力で」って考えてしまう人が大半です。

ただ当然の如く、人間誰しもが24時間しかなく。

自分が働き動けば、それだけ時間はなくなります。

そうなるよりも、お金を払ってでも、その無駄なことをやる時間を買った方が、はるかにパフォーマンスがいい。

外注化というハードルをマインドブロックによって乗り越えられないことが、サラリーマンによる弊害で、ここを乗り越えることが本当に大切なことだと思います。

L:開放

そして最後のLは「Liberation:開放」

結論から言うとこの開放は「心の持ちよう」だったりします。

裏を返すと、これまでの

  1. 定義
  2. 捨てる
  3. 自動化

これだけで「週4時間だけ働く」ための方法は、解説されているということで。

開放というのは、これら3つのステップを経た後に、襲ってくる焦燥感への対応策になってきます。

実際に、時間的な自由やある程度の金銭的自由を得た後は

  1. 他の人に遅れを取っていないだろうか
  2. このまま堕落していて良いいのだろうか
  3. 負けたということにはならないだろうか

こうした感情が襲ってくると警鐘を鳴らしています。

そうならないためにも、

  1. 職場を離れる
  2. 他の天職や趣味を見つけそれらを全うする

こうすることで解放させる、と対応策が語られます。

まあ多くの人が「本当にそうなるか?」と疑問視するかと思いますが、実際になります。

僕も著者ほど成功しているわけではないですが、近しい生活を送っています。

重要な仕事以外への取捨選択から、自動化までをここ数年で行っていたので、週4時間と言わずとも1日1時間ほどで、ほぼの業務は終了。

別に大富豪になりたいわけじゃないし、高級車や豪遊なんかにも興味がないので、本書のニューリッチに近しい生活と価値観で過ごしています。

ただ。

こんな生活になり始めたとき。

当然同級生はバリバリの社会人で活躍していて、アクティブに動いている人ばかり。

そうなるとどうしたって、「動いていない自分は負け?」だとか。

「あいつの方がすごいんじゃないか?」だとか。

そうしたマインドブロックが襲ってきます。

結構この「開放」のステップは僕的にも痛いところを突かれる感覚で。

「確かに。」「納得。」

と感じる文章が多々ありました。

そうならないためにも、職場から離れることの重要性や、開いた時間に「突き詰めたいことに時間を使う」など、焦燥感への対応が描かれます。

実際に僕も趣味に時間をものすごく使ったり、「のめり込めるもの」に時間を当てることで、徐々に解放させてきました。

それはゲームであったり、旅行であったり、読書であったり。

様々なでしたが、時間的無自由を得た後は「これでいいのか」という、得体の知れない感情が襲ってきます。

その感情にどう向き合うのか?どう向き合っていけば良いのか?

これが4つ目のステップに描かれる「開放」です。

感想レビュー

まとめると

  1. D:定義
  2. E:捨てる
  3. A:自動化
  4. L:開放

膨大な量の本書ですが、まとめると週4時間だけ働いて生きるためには、この4つのステップが重要で。

ニューリッチの定義を理解し、追い求めすぎないようにする。

本当に追い求めるのは、お金や地位、名声などの他人の尺度ではなく、時間や幸せなど「自分の尺度」である。

その定義を理解した後は、自分の仕事を見つめ直し、「無駄を省き捨てる」ことに全力を注ぐ。

そうして残った重要な仕事を、「外注化」させ、自動化させる。

こうすることで、ほとんど自分が稼働しなくても、収入と時間が確保できるサイクルを構築する。

その後で、マインドを強化し、焦燥感から解放させ、本当に自分のやりたいことに情熱を注ぐ。

これがこの本で伝えたいメッセージです。

んで。

最後に感想やレビューを合わせて伝えて、終わろうと思いますが、この本を読んで多少なりの人が「具体的なメソッド」を期待したんじゃないかなって。

でも蓋を開ければ、ある程度抽象的な内容でした。

抽象的っていうと誤解があるけれど、抽象度が高いというか、応用が聞く反面「ノウハウ」とは少し違うような「外観」とか「デザイン」の話が中心。

でもこれが僕的には全てであり、重要なキーパーソンだと思うんですよね。

当然これは外国の人の話だから、日本でのビジネスモデルや流行などを熟知しているわけじゃない。

逆にそれを書いてしまえば、本国以外ではヒットしない、凡庸な本になってしまう。

むしろ抽象度を高め、「どんな分野の仕事でも当てはまる」ように書き下ろしたことで、多くの国でヒットするに至ったわけです。

抽象度を低くし、これを「ネットショップの本」にしてしまえば、普通のサラリーマンは応用できないですから。

でもネットショップでも、不動産でも、サラリーマンでも、全ての職業を通じて共通する概念だからこそ、多くの国でヒットした。

そして僕自身も著者とは全く違う経歴だけど、経緯や辿った道のりはほとんど同じで。

取捨選択からの自動化こそが、自由への最短だと確信しています。

そういう意味では「具体的ではない=応用が聞く」ということからすれば、この本は読む価値があるし、「具体的ではないから価値がない」という意見の人は、その本質が理解できていないんだと思います。

ニューリッチへの道のりは数あれど、辿る道は同じ。

それをうまく体系化した本だなって感じました。

ちょっと分厚い本ですが、一度読んでみると良いかと思います。

ぜひ参考にどうぞ。