今回はタイトルにある通り。
「読書」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
僕自身読書が好きで、特にビジネス書や専門書を読んだりしますが、これは結構初耳に近くって。
特にこれから取り入れていきたい概念なんですが、先に結論から伝えておくと、「ビジネス書だけじゃなく、小説を読むことによって意思決定力が上がる」ということが分かっています。
振り返って考えてみると、僕の周りの実績がある一流の人って、ビジネス書を読むことはもちろんなんですが、「小説」を結構読むんですよね。
僕自身結構疑問で。
「なんでビジネス書と違って直接的に知識やノウハウが得られるものではなく、現実にもないフィクションを読むのか」って思ってました。
ただこの考えは全く違って。
現実にはないフィクションだからこそ、得られるものやビジネス、仕事に通じていることがあって、現実にはないフィクションだからこそ得られるものが存在しているんですね。
なので今回は一流の人がビジネス書ではなく、所説をよく読む理由に関して解説していこうと思います。
一流の人は小説をよく読んでいる
ではさっそく。
なぜ一流の人がビジネス書だけではなく、一見すると意味のなさそうな小説を読むのか。
その根拠について解説していくと。
これはイギリスのウエストミンスター大学が行った研究がもとになっていて。
2020年に「文学作品が脳に与える影響」という論文を発表しています。
この論文の結論として「上質なフィクションを読むことによって効果的な意思決定が可能となる」という風に結論付けています。
当然ビジネスや仕事において「意志決定」というのは重要なスキル、能力になってきます。
一流の人であれば、自分自身に意思決定権があり、一流だからこそ自らの行動に決定権を持たせているわけです。
そして一流の人は小説をよく読んでおり、良質なフィクションや小説は効果的な意思決定に役に立つ、ということをウエストミンスター大学は報告しているわけですね。
つまり、一流の人がビジネス書意外に小説をなぜ読むのかというと、効果的な意思決定に役に立つから、ということが言えるわけです。
また冒頭でも伝えた通り。
「小説は一見するとビジネスや仕事に意味がなさそうに見える」というのも、全くの誤解であり、少なくとも意思決定というビジネススキルに通じているのが小説やフィクションだ、ということがウエストミンスター大学の報告により明らかになっているのでした。
なぜ小説を読むと意思決定力が高まるのか
では、なぜ小説を読むと意思決定力が高まるのか。
実はここからが一番大切なポイントで。
このイギリスのウエストミンスター大学だけではなく、同じような結論をカナダのトロント大学も報告しています。
研究チームは「エッセイよりも短編小説を読む被験者は、認知的完結欲求が低い」という風に指摘しています。
実はこの「認知的完結欲求」というのが、意思決定にものすごく大きな影響を与えています。
認知的完結欲求というのは、「答えがあるものを好むのか、答えがないものを好むのか」というレベルのこと。
認知的完結欲求が高いと答えがあるものを好み、認知的完結欲求が低いと答えがないものを好む、ということになります。
これをビジネスに置き換えて考えてみると、ほとんどのビジネスは「答えがない」ことがほとんどです。
それは無数に答えが存在し、その中での最適解を常に探し、見つけていく作業が仕事だから。
「ベスト」より「ベター」であるのが、ビジネスです。
その上で、自己完結欲求が高いと「常に答え」を見つけに行ってしまう。
ただ、先ほども伝えた通りで、「答えがない」のがビジネスだからこそ、その自己完結欲求は矛盾と焦りを産んでしまうわけです。
僕自身インターネットでのビジネスについて質問を受けたりしますが、その質問の多くに「答え」を求めていただく質問が多いことに気づきます。
「どうやったら稼げますか?」
「どんなネットビジネスが向いてますか?」
「今は何が一番熱いですか?」
こうした質問を多くいただくわけですが、それは個人によっても違うし、得意不徳によっても違います。
「どうやったら稼げますか?」=「逆に何が今ボトルネックになっているのかはっきりしなければ解決の仕様がない」
「どんなネットビジネスが向いてますか?」=「あなたの性格やライフスタイル、軍資金なども知らないのに答えられない」
「今は何が一番熱いですか?」=「熱いかどうかでやりたくもないことを続けられるんですか?」
このように思うのが常ですが、これは全て「自己完結欲求が高い」からこそ起こる現象です。
一方でトロント大学にもある通り、小説を読むことにより「自己完結欲求」が下がり、「答えを求めない」ということにつながり、答えを求めないということは「複数の選択肢から試して、自分で確かめる」ということにつながる。
よく投資の世界でも「誰でも絶対に勝てる聖杯」を探している人がいたりしますが、聖杯なんてこの世に存在しません。
一流の人は答えがないことを知っているからこそ答えを求めず、最適解を探そうとして複数の選択肢や、自分の仮説を確かめているわけです。
そしてその答えを求めずに自己完結欲求を下げるためには、小説が役に立つ、ということ。
なぜなら小説や良質なフィクションは「どちらに転ぶかわからない、その結末を楽しむもの」だから。
よく言われますが、成功する人は「結果」を求めるのではなく、その「過程」を楽しむのだ、と。
まさしくこの一言に尽きるのだと思います。
さらに付け加えておくと、オハイオ州立大学の研究でもありますが、「選択しを増やす」ことによって、失敗する確率をグンと下げられることが分かっています。
自己完結欲求が高い人は、答えを求めるあまりに、イエスかノーかで判断をしがちです。
しかし一流の人は3つ以上の選択肢を用意する。
それは答えがないことを知っており、自己完結欲求が低いから複数の選択肢を用意しておく。
そしてオハイオ州立大学の研究にもある通りで、選択肢が多いからこそ、失敗する確率が低い。
だからこそ一流は一流なんですよね。
成功する方法はないが、失敗する確率を減らすことはできる。
これが一流たる所以かもしれません。
まとめ
少し長くなったので最後にまとめておくと。
一流の人がビジネス書だけではなく、小説を読む理由は「自己完結欲求を下げる」ため。
自己完結欲求が高いというのは「答えを欲しがる人」のことで、自己完結欲求が低いというのは「答えを欲しがらない人」。
小説を読むことによって、自己完結欲求を下げる効果があることを、ウエストミンスター大学やトロント大学が報告している。
一流の人が小説を読む理由は、ビジネスに答えがないことを知っていて、聖杯ではなく、最適解を導くことこそやるべきことだと知っているため。
一流は答えを知ることをやめ、選択肢を増やし、失敗する確率を下げている。
答えを求める欲求を小説を読むことによって減らせるからこそ、ビジネス書以外に「答えのないフィクション」を読むことが大切になってくる。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考どうぞ。