今回はタイトルにある通り。
「学習法」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
まず先に結論から伝えると、僕ら人間は「教えるつもり」で学習することによって、理解力や読解力が高まり、暗記する力が約30%ほども上がることがわかっています。
よく「教える」ことが最高の勉強法と言われますし、確かにこれも効果が高いことが知られています。
上記記事においても、その「教える」ということの勉強法の効果に関して詳しく解説しています。
が、実は「教えるつもり」で具体的に誰かに話したりアウトプットしなかったとしても、理解力が高まる簡単な方法なので、ぜひ試してみるといいと思います。
2つの学習グループにて、あるテストを行った結果
では早速本題に入っていくと。
これは2014年にワシントン大学が行った研究が元になっていて。
被験者である大学生を集めて2つのグループに分けていきます。
そのグループというのが
- この後テストがある
- この後他の生徒に教えてもらう
このように事前に忠告した被験者を2つのグループに分けていき、授業を受けてもらいます。
そして、授業が終わった後に「同じテスト」を行ってもらい、どちらの方が成績が優れているのか(=学習した内容が身になっているのか)を測定していきました。
要は、同じ内容を勉強してもらいながら「テストのため」と思って勉強するのか、「他の人に教えるため」と思って勉強するのか。
この違いが「学習効率」どう言った影響を与えるのかを検証して行った、ということですね。
その結果判明したのは、「この後テストがある」としたグループに比べ、「この後他の生徒に教える」としたグループの方が、約28%正答率が高く、勉強した内容を理解している人の割合が高いことが判明しました」。
つまり、「テストがある=自分のため」とするよりも「他の人に教える=だれかのため」とした方が、理解力や読解力、ひいては記憶力などは高まることが判明した、ということです。
しかも面白いのは、実際にこの後「他の生徒に教える」ということはせず、「誰かに教える」というアウトプットをしたわけじゃありません。
アウトプットをしたということであれば、それだけ学習時間が増えるので、テストの点数が上がることは理解できますが、そうじゃなく。
「実際の勉強時間は同じである」上で、「教えようとして勉強したグループ」の方がテストの点数が約30%も高かったんですね。
これを踏まえると「勉強するスタイル」によって、簡単に理解力や記憶力が変わってくるので、かなり面白い研究だと個人的には思います。
なぜ教えるつもりであってもテストの点数が高かったのか
ではなぜ「この後テストがある」としたグループよりも「この後他の生徒に教える」とした方が「つもり」であっても、テストの点数が高かったのか。
その理由に関しては「アクティブラーニング」が影響していると考えられています。
そもそも学習効率というものの中で、一番定着率が高いのが「アクティブラーニング」と呼ばれるジャンルのもので。
日本語訳すれば「能動的学習」とよく訳されます。
簡単に言えば「自らが動いて学ぶこと」がアクティブラーニングで、学校の「机に座って勉強する」というのは、学習効率の中では「かなり下の方」にランクインされる学習です。
要点だけ見ると「いかにアクティブラーニングできるか」が勉強法や学習法において重要なポイントだということ。
その上で、「他の生徒に教える」としたグループというのは、教授から授業を受けている間も「誰かに教えなければいけない」という足枷を背負っているため、授業の内容を「整理する」ということを行なっていたそうです。
ただ単に授業を受けてテストに臨むだけでは、アクティブラーニングとはなりませんが、授業を受けながらも「わかりやすく教えるために整理しながら学ぶ」とした後者のグループは、自然とアクティブラーニングが行われている状態でした。
そのため、頭の中でインプットとアウトプットが行われたため、読解力や理解力、記憶力などと言った数値が上がり、テストの点数も約30%も高い、という結果が現れたわけでした。
応用方法
当然この出来事は、中学高校大学などの学生にとっても重要なことですが、僕は「社会人こそ勉強すべき」だと思っています。
というか、社会人になってからの勉強が一番面白い、そう思っています。
好きなことだけ勉強できるし、無駄なことは勉強しなくてもいい。
勉強時間は自分で決められるし、役に立つことしか勉強しなくていい。
その勉強はお金や収入、年収にも直結するし、生き方や価値観、世界の見え方も一変する。
だからこそ、社会人こそ勉強すべきだと思っていて、社会人になってからの勉強は学生の時とはまるっきり違い、「楽しいもの」だという風に思っているんですね。
そんな僕個人の感想は置いておいて、社会人においての学習方法でも、十分活用が可能で、「誰かに教える」ということは実践可能です。
いやむしろ「教えるつもり」であっても、効果があることが今回紹介したワシントン大学の研究で証明された訳なので、かなり汎用性は高いでしょう。
Amazonのレビューを書いてみるでもいいし。
友達に話してみるでもいい。
SNSでシェアするでもいいし、YouTubeにアップロードするでもいい。
また上記の方法を「やろうとするだけ」でもいい。
それだけでインプットの効率がグンと上がる訳です。
僕個人的にも同様の経験があって。
今プログラミングにめっちゃハマっています。
このプログラミングをある友人に見せるために今創作している訳ですが、実際に見せるかどうかって決まっていません。
(見せるとも言っていない。)
なので「教える」とは違いますが、「見せるつもり」であってもやっぱりインプットの吸収率や定着率は変わってくるなって実感しているので、この「つもり学習」というのは、普通に勉強するより効果が高いんだろうなって実感していますね。
まとめ
最後少し余談が入ってしまいましたが、少し長くなってしまったのでまとめておくと。
学習効率を高めるためには「アクティブラーニング」が効果的である。
このアクティブラーニングの中に「誰かに教えること」が入っているため、教えることは学習効率が高く、定着率も高い。
が、「教えるつもり」であっても同様の効果が得られ、その効果は約28%も変わってくる。
その理由は「本当に誰かに教える」ことが控えている場合、教えるために教わった内容を理解し整理するというフェーズを挟むようになるため、自然とアクティブラーニングが行われていたことが原因と考えられる。
なので、読書をしたりする際は、「誰かに教える」か、もしくは「教えるつもり」で学習すると効率がいい。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。