今回はタイトルにある通り。
正しい目標設定の立て方を知ったのでそれをシェアしておこうと思います。
正しい目標設定のたて方っていうのが、「回避目標をやめ、アプローチ目標に変える」ということ。
根拠
このアプローチ目標と回避目標に関する違いっていうのは、後で伝えるとして。
まずはこの根拠となるものを紹介しておこうと思います。
この目標設定関して研究してくれたのは、カリフォルニア大学の心理学者リュボミアスキー教授で、彼の「幸せがずっと続く12の行動習慣」の中で描かれています。
この研究では、93人の被験者を集めました。
93人のうち42人はうつ病の症状を持っている人たちで。
もう一方の51人はうつ病の症状を持っていない普通の人たち。
要するに、「普通の人」と「うつ病の人」とをグループに分けたということ。
その上で、2つのグループに対して「目標や夢、やりたいこと」などを聞き出していきました。
その結果わかったのは、うつ病の症状を持っている42人は、普通の人のグループに比べて「回避目標」を立てることが多い傾向にあることがわかりました。
一方で、普通の人のグループである51人は、うつ病のグループの人たちに比べ、アプローチ目標を立てている傾向にあることがわかりました。
要するにこの回避目標は「〇〇したくない」という目標の立て方で、アプローチ目標は「〇〇したい」という目標設定のこと。
シンプルに避けるための目標なのか、達成するための目標なのか。
ここの違いだということですね。
さらに。
この研究において「うつ病の人は目標なんてないから、回避目標になったのでは?」という疑問を持つ人もいるかも知れませんが、実はそんなことはなく。
普通の人のグループと同じように、精神的に病んでしまっている人たちも「目標」を持っていることがわかり、普通の人と同じ目標を掲げていた人もいるそうです。
ただその目標において「達成方法」に違いがあり、うつ傾向にある人は「回避目標」を、普通の人は「アプローチ目標」を、と目標設定の立て方に違いがあったということ。
理由
ではなぜ。
うつ病の傾向にある人が「回避目標」を立てることが多かったのか。
これに関しては、「鶏が先か卵が先か」の話ではないですが、そもそも人間というのは「頑張ったのに報われなかった」という経験が、想像以上に心にダメージを負います。
英単語を毎日100個覚えよう。
そうやって目標を立てたとして。
でも1日10個しか暗記できなかった場合、「自分は怠け者で全然ダメだ」というように自分自身を否定してしまいます。
これが重症化してしまうと、うつ病という症状に近づいて言ってしまうほど、落ち込んで言ってしまう一方で。
「決めたことを成し遂げた!」という自分自身の成長に、自信を感じられるのも人間の性質です。
ですから、メンタル強化の方法として「コツコツと1つのことを達成して行く」ということがあったりしますし、瞑想の効果は「回数を重ねること」で効果がかなり上がることがわかっていたりします。
つまり、「やろうと思ってたのにできなかった」という経験が、成長を阻み、心に傷を負わせてしまうということ。
そして、回避目標というのは、往往にして「難しいケース」が大半です。
例えば、ブラック企業に酷使していた過去があり、「働きたくない」という目標を立てた場合。
これは「回避目標」に当たるわけですが、「働きたくない」という目標を達成するのは、結構難しいことです。
なぜなら「働かなくていいようにするためには何をすればいいのか?」が明確ではないため、実際に実行に移し替えることが困難だからです。
「働きたくない」
でも「何をすればいいかわからない」
このように目標に対して、未達成な日々が続いて言ってしまうため、さらにメンタルが病んで行く。
つまり、回避目標は往往にして難しいがために、一歩一歩自分自身の成長を感じられないため、モチベーションを維持することが難しいということなんですね。
対処法
一方でアプローチ目標というのは、「働きたくない」という目標に対して「自分で稼ごう」という思考にまで達し、「会社員の時の給料が20万円だったから、なんとか20万円稼ごう」という風に具体的な目標へと昇華して行くことが特徴です。
これはあくまで例えですが、「20万円稼ぐ」という目標のために「副業」という選択をするかも知れないし、他の仕事へ転職をするかも知れない。
ただ、どちらにしろ「やるべきことが明確」だからこそ、行動に移すことができ、容易に「結果」を求めることができます。
つまり、アプローチ目標は「一歩づつ進んでいる感覚」を持ちやすいということであり、この「成長」こそが、モチベーションを維持してくれる活力になるということ。
だから、うつ病の人に比べ、普通の人(メンタルが健全な人)というのは、アプローチ目標を立てる人が多かったわけです。
何が言いたいのかというと、正しい目標設定の立て方というのは「アプローチ目標」を立てることで、行動を具体化し、一歩づつ進んでいる感覚を養うことが、正しい目標瀬一定の立て方だということです。
応用方法
この研究を知ったとき。
「自分ならどう生かすかなぁ〜」っていうのを同時に考えていました。
多分シンプルに応用するのであれば「何かを避けるために目標は立てない」ことが、基本的な応用方法になると思います。
例えば、僕の場合。
「働きたくない」って思って会社を辞めたわけですが、これは回避目標。
でも、いつしか「月100万円行きたいなぁ。そのためにはもっと読者数増やさないとなぁ。」というようにアプローチ目標へと変わりました。
結果的に、それを上回る報酬になったわけですが、もしかするとこの回避目標からアプローチ目標へと変えられたからかも知れません。
また、働きづめになってくると「自由が欲しい」となってくるわけですが、「労働時間を増やしたくない」って決めると回避目標に近くなってしまう。
そうではなく、「労働時間を今よりも半分にして、同じ結果を出そう」となると、アプローチ目標に変わったりします。
要するに、逃げるために目標に向かうのではなく、達成するために目標へ向かうことが大切で、その達成に近づいている実感こそが、目標設定において一番重要な「モチベーション」を挙げてくれるということ。
だからこそ、「達成するために」というベクトルで物事を考えて行くだけでも、自然とアプローチ目標へと変わって行くんだと思いますね。
それこそがいろんな目標において応用が効く方法なんだと思います。