今回はタイトルにある通り。
「トラウマ」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
先に結論から伝えておくと、トラウマを抱えている人のおよそ40%の人が「発想力が豊かになる」と示したデータが存在しています。
当然トラウマはフラッシュバックや心の傷など、多くの弊害をもたらすことに間違いはありませんが、創造性が高まる部分やクリエイティビティが高まるといったポジティブな側面がある、というのがポイントで。
トラウマを乗り越えることによって、良い未来も待っている、というのが今回の結論になります。
トラウマを乗り越えた人たちが有していた能力
ではさっそく。
トラウマを乗り越えると創造性が高まるという、その根拠から解説しています。
これは2013年に行われた研究がもとになっていて。
この研究ではルワンダ虐殺を体験した被験者を100名集めて行われました。
一応解説しておくと、ルワンダ虐殺というのは1994年に起こり、およそ50~100万人の被害が出たとされる出来事のことで、フツ系の政府がツチ派が殺害された事件とされています。
いわゆるジェノサイドと呼ばれる類のものですね。
気になる人がいれば、ネットでいろいろと出てくるのでぜひ調べてみてください。
話を戻して、このルワンダ虐殺を体験した人というのは、相当なトラウマを抱えていて、研究が行われた現在もそのトラウマに悩まされていた人も多くいたと報告されています。
この被験者に対して、「最悪なルワンダ虐殺により自分自身がどう変化したか?」
という質問を投げかけていきました。
その結果面白いことが判明して。
当然多くの人がネガティブな感想やフラッシュバックなどの悩みに今現在悩まされている、と回答しましたが、その反面約39%の人たちが「創造性が高まった」と回答したことが分かっています。
さらにその証拠に、被験者に中には「ダンサー」や「作曲」などアート系の仕事に従事している人も多く見られました。
つまりこの研究からわかることというのは、トラウマ的な出来事を経験すると立ち直るのは困難ではあるが、その分「想像力が高まる」ということが判明した、ということでした。
なぜトラウマを抱えた人のほうが想像力が豊かなのか
では次に。
なぜトラウマを抱えた人のほうが想像力が豊かになり、発想力が高まるのか。
その理由の1つは、強烈な体験や経験から「固定概念を払拭」したことが原因だとされています。
上記記事はハーバードビジネススクールがおこなった研究を紹介していますが、実は「悪事を見る」ことによって発想力が高まるということが報告されています。
それは悪事を見ることによって「固定概念」が払しょくされ、今までとは全く違った物事の視点から見ることが出来るようになる、とされています。
今回のトラウマもまったく同じで、トラウマレベルの体験を経験することによって、今までの固定概念が払しょくされます。
ルワンダ虐殺はその頂点を極めていて、今まで普通に生活していたのが、あたかも奇跡と思えるように皆が皆殺されていく現状。
こんな出来事でいままでの固定概念が壊されない人はいないでしょう。
当然経験としてはつらい記憶として残りますが、その反面「今まで見なかった視点」で物事を見れるようになるため、トラウマ経験者は発想力が豊かと考えられています。
またもう1つは人間の自己防衛の能力だと推察している人もいて。
要するに、トラウマを抱えて生命の維持に異常をきたす場合、何とか生き抜こうとする力が働き、「創造的な活動」へと気持ちが向かう、と。
いづれにしても、トラウマなどの精神的な辛さは、相当なものであるのには変わりありませんが、その一方でポジティブな側面もあり、その一つが「発想力」という点に関しては、高くなるということが分かっているわけです。
僕自身医者ではないので、トラウマに関しての医学的な改善法は知りませんし、知らないからこそ解説することはできませんが、統計的に見た時に副産物として得られるものもある、ということを知ってほしくて今回紹介しました。
まとめ
少し長くなったので、最後にまとめておくと。
トラウマを抱えた人は、回復するには困難となるが、その一方で「発想力が豊かになる」という側面も併せ持っている。
これはルワンダ虐殺を体験した100名の人たちを調査した研究で判明していて。
約39%の人が、想像力が高まったと回答しており、実際にアーティスト活動を行っている人が多数確認された。
つまり、トラウマを乗り越えた先には、創造的な思考とアートな活動が待っている可能性が高く、トラウマをバネにある能力に目覚める可能性がある。
またアーティスト活動をしないケースであっても、発想力と年収には大きな相関性があるため、トラウマにはポジティブな側面もある。
まとめるとこんな感じですね。
その他にも紹介しておくと、ケンブリッジ大学などが報告している通り、トラウマを抱えた人のほうが優位に働く能力はまた別にあったりします。
なので、現状が苦しかったとしても、それを生き抜く活力として見てみてほしいなと思います。
ぜひ参考にどうぞ。