今回はタイトルにある通り。
ど忘れや物忘れがひどいシーンや、インプットした知識をアウトプットする際に「記憶に定着させるための想起」にも活用できる物事を思い出す方法を知ったのでそれをシェアしようと思います。
これは僕自身も結構いろんなシーンで使いますが、かなり思い出せますし効果的です。
勉強する際には、「思い出したいけど思い出せない」と悩みアウトプット(想起)することによってより長期記憶に定着できますし。(僕の場合はこちらがメイン)
結論から言うと、物事を思い出すシンプルな方法っていうのが「カテゴリークラスターリコール」と呼ばれるテクニックで、簡単にいえば「カテゴリー別に分けて思い出す」と言う方法です。
根拠
このカテゴリークラスターリコールですが、具体的なやり方を含め、根拠を伝えた方がいいかと思うので、化学的な実験を元にした論文からお伝えしていきます。
この研究はオーストラリアのジェームズクック大学が行なったもので。
被験者に対して「女性がひったくり被害にあっている」というビデオをおよそ2分間見てもらいます。
見終わった後、被験者に対して「2分間のビデオ」を思い出してもらうことをお願いするわけですが、2つのグループに分けて、どれぐらい正答率が高いのかを調べました。
1つのグループは「フリーリコール」と呼ばれる方法で思い出してもらったグループ。
もう1つのグループは、「カテゴリークラスターリコール」と呼ばれる方法で思い出してもらったグループ。
この1つ目のフリーリコールというのは、簡潔に伝えれば「自由に思い出してもらう」という方法です。
そしても、もう1つの方法である「カテゴリークラスターリコール」というの方法は、カテゴリーごとに思い出してもらうという方法。
具体的には、女性がひったくり被害にあっているというビデオを思い出してもらうわけなので、被験者に対して
「女性はどんな格好をしていましたか?」
「ひったくりにあった場所はどんな場所でしたか?」
「犯人の見た目はどんな感じでしたか?」
というように、服装や環境、見た目やシーンを個別に質問することによって、思い出してもらうというのがカテゴリークラスターリコールという方法なのですが、この研究によってわかったのは「思い出す」ということに関して、圧倒的にカテゴリークラスターリコールの方が思い出せる力が上がったのでした。
具体的には、34.85ポイントと26.55ポイントも違ったという研究結果が出ていて、カテゴリークラスターリコールの方が、正確に思い出すことができたということが、この実験からわかったことでした。
理由
このカテゴリークラスターリコールという方法が、思い出しやすくなる理由は、何と無く想像がつくと思いますが、記憶というのはいろんな情報を元に「くっついて」記憶されています。
例えば、よく恋愛なんかであるのが「この道を通ると、その時付き合っていた相手を思い出す」なんてシーンがあるかと思いますが、「道と恋人」というのがくっついて記憶として定着しているわけです。
もしこのシーンにおいて「〇〇と〇〇」という風に、ど忘れしてしまった場合、「道を通る」という一方のカテゴリーを通ったことをきっかけに「道と恋人」という風に記憶がつながり、思い出すことができるということ。
要するに、カテゴリーという「細部」を思い出すことによって、記憶を辿るヒントを得ることができる。
そのため、フリーリコールという「自由に思い出す」という方法よりも、8.3ポイントもの開きが実験でも出たわけです。
応用方法
この方法を知って、結構このカテゴリークラスターリコールを取り入れていますが、思い出せる確率はかなり上がったように思います。
それこそ、このカテゴリークラスターリコールという方法を学んだのが、河原沿いで散歩しながらインプットした内容だったのですが、「あの橋の手前の河原で聞いたあの内容なんだっけ?」という風にすると、すぐこのカテゴリークラスターリコールのインプット情報が出てきます。
僕がよく使うシーンとしては、「学んだ場所」とセットにして覚えていることが多いため、「どこでインプットした?」という風にこのテクニックを使っています。
そのほかにも、ジェームズクック大学のように「服装」や「状況、環境」、「見た目」というようにカテゴリーを分けて思い出すのでもいいと思います。
ある意味僕の「インプットした場所」というのは「状況や環境」ということに当てはまりそうです。
あと、学生なんかで言えば「関ヶ原の合戦って誰と誰の戦いだっけ?」という風に思い出せなくなった場合は、その時代の戦国武将などから辿っていくのもいいかと思います。
織田信長→豊臣秀吉→徳川家康。
このようにその武将の「名称」が出てくると、脳の中のいろんな引き出しが引き出されるため、思い出すきっかけを与えてくれます。
そうして「単語」から思い出していくのも、有効なテクニックです。
終わりに
思い出す際のアウトプットによって記憶に定着する。
そのためには、「思い出す」ことは何よりも重要になります。
ぜひこのカテゴリークラスターリコールを活用して見てください。
- シーン
- 環境
- 状況
- 見た目
- 服装
- 単語
- ジャンル
- 分野
ここら辺をカテゴリー分けして考えていくと、結構役立ちますし思い出せます。