今回はタイトルにある通り。
「決断力」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
僕らはなにか決断するとなった時。
その対極にあるのが「リスク」であったり、「恐怖心」であったりすると思います。
もし仮にリスクがないのであれば、決断に迷わないだろうし、恐怖心がなければ、そのまま迷わず突き進める。
「リスク」や「恐怖心」があるからこそ、僕らは迷うし、決断できなくなる。
そんな決断力に関して「高い場所にいる」ことにより、勇気ある決断やリスクを許容できる傾向にあることがわかっています。
つまり、「決断に迷ったら高いところに行け」ということが言える訳ですね。
高層階にある会社の方が業績が高い
まずは根拠から。
これは2017年にマイアミ大学などの研究チームが行なった論文が元になっていて。
この研究では、5000億ドル以上の資産を持つ企業3000社をピックアップしていきます。
その上で、研究チームは、その会社の株価の値動きと「オフィスの何階に会社をかまえているのか」ということとの相関性を調べていきました。
要するに、「優秀な企業は、ビルのどの階層で働いているのか?」ということを調べていった訳ですね。
そこでわかったのは、高層階で働いている企業のマネージャーなどの首脳陣は、高層階であるほど優秀である傾向にあることがわかりました。
ここに関して「高いところで働いている人は優秀だ」ということが、完璧に相関するわけではありませんが、その割合は高い傾向にありました。
高い場所の方がリスクを6%許容できるようになる
さらにもう1つ。
面白い研究を紹介しておくと。
この研究では「高さ」が、人間の判断力にどう影響を与えるのか?ということを研究するために、38人の男女を集め。
高層ビルのガラス張りのエレベーターに乗ってもらいながら、ギャンブルをしてもらう、という研究を行いました。
ガラス張りのエレベーターに乗りながら、上昇と下降を繰り返すことによって、「高い場所」と「低い場所」を行き交うため、「高さが人に与える影響力」を測定しやすくなる訳です。
そのために、エレベーターを研究対象にあげた訳ですが、ここで行われたギャンブルにおいて。
上昇している時、つまり「高い場所」にいる時の方が、人間はリスクを取りやすい傾向にあることがわかりました。
具体的には、上昇している時の方が下降している時に比べおよそ6%も多く、リスクを取る傾向にあることがわかりました。
んで。
ここで重要になってくるのは6%のリスクがいいのか悪いのか。
そして「ギャンブル」として、どちらの方がうまくリスクと付き合っていたのか。
ここが重要になってくるポイントですが、当然リスクを取らないとギャンブルでは勝つことはできません。
よく投資の世界でも損小利大が重要だと言われ、利益を狙う時はリスクを負わなければ大きな利益はつかめないとされています。
この研究では、ギャンブルの総額として「上昇している時」の方が下降している時に比べ、合計獲得金額は高いことがわかっています。
つまり6%のリスクは「取るべきリスク」であり、「上昇している時」の方が、決断力が優れていたことがわかったということなんですね。
このことからも決断力を上げるためには「高い場所に行く」ということが、決断力を高め、よりリスクとうまく付き合うことができることを証明している訳です。
なぜ高い場所に行くと決断力が上がるのか
ではなぜ。
高い場所に行くと、リスクを許容でき、いい決断をしやすくなるのか。
これに関して、今のところ理由はまだはっきりとわかってはいませんが、大きく影響しているのは「環境の影響だろう」とされています。
というのも。
僕ら人間というのは、周りの影響を大きく受ける生き物です。
この記事で紹介している研究では、オフィスで隣の人が仕事ができない場合だった時。
自分自身の生産性が10%ほど落ちるということがわかっており。
逆に仕事ができる人の隣にいることによって、自分自身の生産性が高まることがわかっています。
また。
この記事で紹介している研究でも、同様のことが示唆されていて。
ハイパフォーマーと呼ばれる生産性の高い人の近くにいることによって、自分自身の生産性も向上することがわかっていて。
その影響度数は50%も影響を受ける、というふうに言われる研究さえあるぐらいです。
つまり、僕ら人間というのは良くも悪くも「周りの環境の影響を受ける」ということ。
上記の研究は「対人間」という意味での環境でしたが、これは「住む場所」や「いる環境」でも同様のことが当てはまります。
この記事でも「住む環境がもたらす人間への影響」に関して、紹介していますし。
こう考えると僕ら人間も、いる場所や状況によって「決断力」が変わるのは、何ら不思議ではないですし。
高い場所にいることにより、余計な雑念や損得勘定など、判断を拒むものを取り除きリスクとうまく付き合えるようになることは想定でき。
そのことによって、会社の業績やマネージャーの能力、またギャンブルにおいてのリスク管理など決断力が上がったことが想像できる訳です。
何度も言うように、具体的な理由はまだ解明されていませんが、数々の論理を総合すると「環境」と言うのが与える影響によるものじゃないかと推測できる訳です。
応用方法
では最後に。
どうやって日常生活に落とし込んでいくか。
ここの部分ですが、シンプルに考えて「高い場所に行って判断する」ということでも、応用が可能でしょう。
例えば「次の転職先を悩んでる」という決断に迷っているシーンであれば、オフィスが何階にあるのかで決めたっていいし。
はたまた、「転職先を決める」時に高い場所に行ったっていい。
都心であれば、東京タワーやスカイツリーに登ってみて、考えたっていい訳ですし、田舎であれば「山」なんかはおすすめでしょう。
あとは研究でもあった通り「エレベーター」を使うのもいいかもしれません。
東京タワーだったり、スカイツリーなどは東京にしかないですが、それ以外の都心部であってもある程度の高層ビルや商業ビルなんかはあるはずなので。
その商業ビルや高層ビルの「エレベーター」に乗って、判断を決断すると言うのも1つの手かと思います。
ポイントとなるのは「高い場所にどういくか?」と言うところなので、いろんな方法で応用できそうですね。
まとめ
長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
決断力を高めるためには、「高い場所」にいくといい。
高い場所にある企業は資産保有率も高く、株価の水位も高い。
その上で、上層部の人間の能力も高いことがわかっている。
また、ギャンブルのリスク許容率と合計獲得金額も「エレベーターの上昇中」の時の方が高いことがわかっている。
だからこそ、決断するときは「高い場所」にいくといい、ということが言える。
そのため、日常生活で応用するなら、高い建物の展望台にいくか、高層ビルや商業ビルのエレベーターに乗るか。
はたまた、山へ登山するなどの応用方法が考えられる。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。