田舎暮らしの知られざるメリット。都会に住むと引き起こる恐ろしいデメリット。

今回はタイトルにある通り。

「田舎暮らし」or「都会暮らし」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。

今ではノマドワーカーや在宅でできるリモートワークが進み、住む場所を厭わなくなってきた昨今。

となると気になるのは「田舎暮らし」と「都会暮らし」でどちらの方が、メリットを享受できるか。

田舎と都会とを天秤にかけ、新しく住む場所を模索している人も多いかと思います。

まあいろんな論点があるので、一概に「こっち」という風には言えないですが、面白いことに「メンタル」に関しては「田舎」の方が優れていることがわかっており。

空気が汚い都会に住むほど、メンタルに悪影響を及ぼすことがわかっています。

なので、結論を言ってしまうと「メンタル」の面からすれば、田舎で暮らした方が、精神的には遥かにいいということが言えますね。

空気が汚いとうつ病のリスクが約10%高まる

まずは根拠から。

これはロンドン大学がおこなった研究が元になっていて。

これまで様々な大学や研究機関において、大気汚染とメンタルヘルスに関しての論文が発表されていますが、ロンドン大学ではその論文の中から精度の高い論文を25ケンピックアップしてメタ分析を行いました。

メタ分析というのは、簡単に言えば「過去の論文から導く分析法」を意味していて。

過去の研究を再度見直すことによって、新しい発見をしていくというもの。

1つ1つの論文は時間と労力をかけて作成しており、その中でも質の高い25件の論文をチェクしていったのが、今回のロンドン大学のメタ分析。

この研究において、大気汚染とメンタルヘルスとの相関性をチェックしていった訳ですが、メンタルヘルスにおいては

  1. うつ病
  2. 双極性障害
  3. 不安障害

主に、こういった症状をメンタルヘルスとして見ていきました。

また「大気汚染」というのは、pm2.5などの粒子状物質を基準にしています。

粒子状物質というのは、簡単に言えば一定のサイズ以下の物質のことで。

よく中国なんかで聞くpm2.5。

あれですね。

このメタ分析から判明したことは、pm2.5を半年間吸い続けると、うつ病になるリスクや不安症が高まる傾向が高いことが判明しました。

具体的には、1立方メートルあたり、10マイクログラム増えると、10%もうつ病リスクが高まることがわかっています。

また、半年に限らず短期間であっても、自殺する傾向にあることもわかっており。

メンタルヘルスに関しては、かなりの悪影響を及ぼすことがわかっています。

さらに。

1立方メートルあたり、44マイクロスグラムのpm2.5が、25マイクログラムに減ると、世界のうつ病患者が15%減るということも、ロンドン大学の論文にて示唆されています。

つまり、大気汚染や空気の汚い都会に住むことによって、メンタルには甚大な被害を及ぼしている、ということがこの研究によってわかっていることなんですね。

なぜ大気汚染が進むとメンタルを病むのか

ではなぜ。

空気が汚いとメンタルに悪影響をもたらすのか。

これに関して理由はまだよくわかっていませんが、有力な説とされているのが「ホルモンバランス」の影響です。

pm2.5を吸い込むと、酸化ストレスがたまり、それが炎症となって引きおこってきます。

そうなると、神経にまで影響が及び、hpa軸の働きを阻むことにつながります。

hpa軸は、ホルモン分泌などに関わっており、このhpa軸の働きが弱まるとコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌されなくなっていきます。

こうしてホルモンバランスの乱れが引き起こり、メンタルに悪影響を及ぼすことにつながるとされています。

また別の軸から考えてみても、当然と言えば当然の話で。

工場などができたのは、イギリスの産業革命からの文化です。

そう考えると、僕ら人間が生まれてから20万年前とされているので、つい数百年前の出来事。

それまで僕らは「空気の綺麗な街」で暮らしていたため、pm2.5などの大気汚染を吸い込むことに体は慣れていないと考えられます。

また当然、pm2.5などは体に有害である物質なので、人体への悪影響にもつながり、メンタルにダメージを与えることになっているのは、ある意味想像の範囲内です。

まだ具体的に原因は判明していませんが、様々な理由から推測できることであり、なるべく「汚い空気を吸い込まない」ことが精神衛生上、重要になってくるということですね。

日常生活においての応用方法

ここで一番初めの冒頭部分の題材に話を戻すと。

ノマドワーカーやリモートワークなどで住む場所の指定がなくなっていった時。

「田舎暮らし」か「都会暮らし」かで、住む場所を迷っている場合。

精神面ということだけを考えても、田舎暮らしが圧倒的に有利であることが考えられます。

もちろん都会であれば家賃が高く、生活費が高い、というのは当然のことですが、それ以上にうつ病や不安症、また自殺リスクなどのメンタル面の悪影響が強いことは周知の事実。

ですから、引越しを検討している場合、メンタル面を重要視していきたいのなら、田舎暮らしがおすすめですね。

また。

大規模な引越しは難しい。という場合であっても、仕事部屋などに空気清浄機をおいたりするなどして、汚い空気を吸わない工夫は可能です。

今であれば、pm2.5をカットする空気洗浄機も売られています。

仮に、リモートワークやノマドワーカーではない、都会の営業職だと、空気を吸わない工夫はちょっと難しいと思いますが、「大半の時間を過ごす場所が室内」であれば引っ越さなくても対応ができます。

(まあそれでも田舎暮らしの方が強いですが)

最近では環境問題として、都会でも大気汚染や空気に関して、注意を払っているみたいなので、甚大な被害というわけじゃないかもしれませんが、一度考えてみるといいかもしれませんね。

まとめ

少し長くなったので、最後にまとめておくと。

空気が汚い場所に住むとメンタルを悪化させる。

具体的には、

うつ病や不安障害のリスクが高まる

  1. 1立方メートルあたり10マイクログラム増えると、うつ病は10%増える
  2. 短期間でも自殺リスクが高まる
  3. 44マイクログラムから25マイクログラムまで大気汚染が改善されると、世界のうつ病患者が15%減る

こういった研究がロンドン大学の論文により発表されている。

だからこそ、住む場所をいとわないのであれば、空気洗浄機などで対策はできるものの、圧倒的に田舎が有利。

まとめるとこんな感じですね。

ぜひ参考にどうぞ。