今回はタイトルにある通り。
「AI分析でわかったトップ5%社員の習慣」を見たので、まだ読んでいない人のためにざっくりと分かりやすく要約していきながら、その感想とレビューをしていこうと思います。
まず結論から言ってしまうと、最近見た本の中でかなり面白い部位に入り、買って読んでも損しないかなと思います。
数々のビジネス書とかを読んで、ある程度知識がある人ならば知っていることも多く書かれていますが、それでも「トップ5%の共通点」として再確認できる部分もあるので、おすすめできるといえますね。
(僕自身も新しく知った割合はそう多くありませんが、データとの再確認ができたので、それだけでも価値があったと思います。)
ビジネス書を読みなれていない人はもちろん、ある程度読んでいて実践している人でもおすすめできるかな、っていうのが僕の感想の結論です。
「AI分析でわかったトップ5%の社員の習慣」内容を要約
さっそく本書の中身の方を、まだ読んでいない人のためにざっくり要約して解説していこうと思います。
結構本を読んでいるうちに「タイトル」を忘れる人がいるんですが、タイトルっていうのは「伝えたいことのすべて」がそこに詰まっています。
なので、定期的に「どんな知識を得るためにこの本を読んでいるのか?」というのを知る必要があります。
そのため、ここでも今一度振り返っておくと、この本では「AI」による解析で、「優秀な社員に共通していること」というのを深堀している本。
このテーマがまず見えてきます。
そのうえで、AIによる分析なので、データが必要になるわけですが、「1万8千人の社員」のデータをもとに解析し、共通項を探しています。
なので、データとしてはかなり膨大で、信ぴょう性の高いものになっている。
そのうえで「優秀」という定義ですが、それは「トップ5%」ということで、かなり数少ない母数を「優秀」と定義して、その共通点を探していきます。
じゃあ数々出てきた「トップ5%の共通点とは」というところが、次に気にあるところでもあり。
さらには「本書のメインディッシュ」となっていくので、解説していくと。
トップ5%に共通する5原則
トップ5%の人たちに共通することとして「5原則」なるものが挙げられています。
その1つ1つを紹介していくと。
過程より目的達成
まず1つ目が優秀な社員ほど「過程より目的達成に重きを置く」ということが分かっています。
これはデータにするとおよそトップ5%の優秀な社員のうち「98%」が心掛けていることと分かっていて。
優秀な社員のほぼすべての人が意識しているポイントです。
ですから「原則」となっているわけですが、その理由に関して、なんとなくイメージがつくかと思います。
それは過程を重視するということは、結果が出なかったときに「言い訳ができる」という状況を残していることにつながる。
また、過程がよければ目的はどうだっていい、ということにもつながりかねない。
一方で「目的」を第一重視すると、判断する基準が「達成したか否か」というシンプルなものになり、「言い訳」ができない状況にあります。
いわば「コミットメントの強さ」ともとらえることができ、1つの仕事に対しての「責任の重さ」を優秀な社員は考えていることが見えてきます。
まずはこれが1つ目の共通原則。
弱みを見せる
続いて「弱みを見せる」というポイント。
これは個人的にはかなり意外でしたが、トップ5%のうち87%の人が共通していることで、かなり大きな割合になっていました。
詳しく解説すると、心理学の中に「返報性の法則」というものが存在します。
要するに「恩を受けたら返したくなる」というものですね。
これを利用するために「弱みを見せる」ことを重視している人が優秀な社員には多い、ということで。
こう聞くと「利用している」みたいな感じで、イメージが悪いですがそうではなく。
例えば、「部下と親密な関係」になることを目的としたとき、「悩みはないか?」って聞いてもあんまり答えてくれないケースが多いです。
その距離を取っ払うために「あえて自分の弱みを先に打ち出す」ことによって、距離感を埋めるために使ったり。
クライアントに営業をするとき、製品の「弱点をこちら側から先に説明しておく」ことで逆に信用を獲得できたり。
そうした「誠意」を見せるためにも弱みは使われます。
こうした返報性の法則を利用した「弱みを見せる」というのは、かなり多くの優秀な社員が使っていると本書では描かれます。
挑戦は実験
続いて。
トップ5%の優秀な社員は、挑戦を「実験」ととらえていることが分かっていて。
トップ5%のうち85%の人が意識していることが分かっています。
これは個人的に一番ぐっと来たパートですね。
これはまさしくで。
よく「この世に失敗は存在しない」という人がいますが、挑戦ととらえてしまうと調整がうまくいかない時、それは「失敗」という概念になってしまいます。
挑戦を実験ととらえる人って、うまくいかなかったり失敗したとしても「この方法はうまくいかない」っていう「いちデータ」が集まったととらえます。
ある名言でも失敗の捉え方として「99のうまくいかない方法を見つけたに過ぎない」という言葉がありましょね。
科学者の名言で「誰も信じずだれも疑わず。ただ試して確かめろ」という名言があって、僕はこの言葉が大好きですが、これを優秀な社員は心得ている、ということなんですよね。
だから何度挑戦してうまくいかなくてもへこたれることはない、ということなんですよね。
モチベーションに頼らない
続いて。
言葉の通りですが、少し言い換えるとや意識変革を待たない、ということがAI分析によって分かっています。
これも言葉では「シンプルでだれでもできそうなこと」ですが、すごく深い言葉で。
どういう意味かというと。
何かをやろうと思った時に、「達成したときのメリット」を考えます。
むしろそのメリットが大きいから、実際にアクションする人も多くいる。
でもそういったモチベーションというのは「達成したときのメリット」を考えていては遅くって、成功者というのは「行動したときモチベーションが湧いてくる」ということを心得ています。
メリットや達成したときの報酬などは、後になってから知ることが多く、その場では想像できないケースも多い。
一にも二にも「行動が大切」ということを心掛けていて、行動すれば勝手にモチベーションが上がることを知っているので、「気持ちが高まる前に行動している」というのが、共通点として73%もの人が抱いていることが分かっています。
ギャップを埋める
そして5原則の最後は「ギャップを埋める」ということ。
これはトップ5%のうち68%の人が該当していることが判明していて。
このギャップを埋めるというのは、ゴールから現在位置を逆算し、「足りないところを埋めていく」という意味になります。
仮に「10キロダイエットする」ということが目標やゴールだった場合、現状の体重が50キロで。
40キロまでダイエットしたい場合は、10キロ痩せなくてはいけなくなる。
「10キロ」というものが理想と現実とのギャップであり、その差を埋めることがいわば「挑戦であり実験」ということになるわけです。
この目標部分をきちんと考え、そのままストレートに進んでいくからこそ、無駄なく進んでいくことができる。
こう聞くとしごく当たり前のように聞こえますが、実践していると忘れがちだったりする。
日々意識して明確にギャップを埋めていくことに死力を割くからこそ、目的達成に近づくわけです。
このギャップを埋めるということも多くの優秀な社員が意識していることでした。
「AI分析でわかったトップ5%の社員の習慣」を読んだ感想レビュー
とまあ、まだ読んでいない人のためにざっくりと分かりやすく要約していきましたが、実際にはもっと多くの項目が紹介されています。
それこそ「凡庸な社員」ということの例として挙げられているのが、「メールチェック頻度が高い」だとか、「重要な書類の準備に時間をかけている」だとか、細かい業務でも挙げられています。
このメールチェックというのも1つ面白くて。
上記記事でも詳しく解説していますが、実はブリティッシュコロンビア大学の研究ではメールチェックが増えると、それに応じて「ストレスも増加する」ということが分かっています。
この研究を知ってか知らずか、優秀な社員はあまりメールチェックをしな一方で、平凡な社員はメールチェックに時間を費やしているわけです。
こうした細かな部分も実は科学的根拠が裏には隠されていて。
知らず知らずのうちに、仕事の生産性を落としていってしまっていたりする行動につながっている。
また「書類の準備に時間を費やす」ということも、ストレス反応から逃げることが由来だということが分かっています。
実は人間というのは「膨大だがやらなくてはいけない仕事」や「重要な仕事」というものを目の当たりにすると、「そこから逃げたくなる性質」を持っています。
テスト勉強をしようと思ったが、ついついスマホを触ってしまって、気づいたら2時間たっていた、、、
そんなことを経験したことがあると思いますが、まさしくこの「逃げたくなる原理」です。
それを知ってか知らずか、「書類の準備に時間を使う」ということで、目の前の現実から逃避し、無駄なことに時間を費やす、ということを平凡な社員はやりがちということ。
こうしたことが一挙手一投足の中でも、優秀な人とそうじゃない人との差が分かるので、かなりこの本は面白いなと感じました。
これが冒頭にも上げたビジネス書を読みなれていない人はもちろん、ある程度読んでいて実践している人でもおすすめできるかな、っていう風に感想を結論付けた理由なんですね。
また近年では「ビジネス書に隠れた自己啓発本」も蔓延していて。
「その人個人の価値観」で解説しているケースも少なくない。
ただこの本に至っては「1万8千人のデータ」をもとにしているので、信ぴょう性は高く、科学的根拠にもなりえるデータです。
だから、「知っていても為になる」わけで、自然とやっていたことであっても「きちんと裏付けが取れたうえでの行動」につながるので、自信を持って行動できる。
僕は自己啓発も興味はないですし、会社の社員でもないので、本来は読む必要はない本ではありましたが、その期待をいい意味で裏切ってくれた本でしたね。
ぜひ一度読んてみても損はないんじゃないかなと思います。
ぜひ参考にどうぞ。