今回もタイトルにある通り。
1日のスケジュールの立て方に関する、結構面白い情報を知ったのでシェアしておこうと思います。
それが「偶然性プランニング」と呼ばれる方法を入れてスケジュールを立てた方が、計画倒れすることなく、生産性が高まるということ。
これを証明してくれたのは、ロンドンビジネススクールの研究です。
根拠
ロンドンビジネススクールでは、187人の被験者を集め、2つのグループに分けます。
- 普通にスケジュール管理をしてもらったグループ
- スケジュール管理+偶然性プランニングを行なったグループ
この2つのグループに分けて、各被験者の生産性やモチベーションをチェックしていきました。
事前に「偶然性プランニング」というのを説明しておくと、偶然性プランニングというのは、「予期せぬ出来事が起こった場合どう対処するか」ということを決めておくことで。
例えば、「急に会議が入った場合」や「急にお客さん対応をしなければいけなくなった時」というように、スケジュールが思い通りに進まなくなってしまった時のことを考え、対応策を練るというのが、偶然性プランニング。
この偶然性プランニングを考えて、スケジュールを立てたグループと、考えずにスケジュールを立てたグループとでは「どちらの方がモチベーションや生産性、そして目標達成率が高かったのか」ということをロンドンビジネススクールでは、187人の被験者を対象にして研究したってことでした。
この研究は2週間被験者を追い求め、チェックして行ったわけですが、結果的にわかったのは「予期せぬ出来事」が起こらなかった場合、どちらのグループにも生産性やモチベーションの変化は感じられませんでした。
ただ、「予期せぬ出来事」が起こった時というのは、偶然性プランニングを入れていなかったグループの人たちは、軒並み生産性が落ち、モチベーションが低下していたということがわかります。
具体的には、労働時間に対して約20%の予期せぬ出来事が入ると、極端に生産性やモチベーションが下がることがわかっています。
一方で、スケジュールを立て、偶然性プランニングを足したグループは、予期せぬ出来事やタスクを邪魔する出来事があっても、モチベーションや生産性に変わりがなかったことが確認されました。
そして普通に考えてみると、予期せぬ出来事や邪魔なタスクというのが降り注がないことの方が少ないです。
急な対応が求められたり、上司から仕事を投げかけられたり。
普通に仕事をしていては、予期せぬ出来事や余計なタスクは降り注ぐもの。
要するに、1日のスケジュールを立てるときというのは、あらかじめ「予期せぬ出来事」を決めておくということが重要だということが、この研究から明らかになったことでした。
理由
まあ多分。
心当たりがある人なら、この「予期せぬ出来事」が起こってしまうと、モチベーションや生産性が下がる理由というのは想像できると思いますが、一応解説しておくと。
1日のスケジュールを立てた場合、そのスケジュール通りに進ませることに重きを置きます。
そしてそのスケジュール通りにタスクをこなせれば、それが達成感へとつながり、モチベーションに繋がっていきます。
ただ、労働の20%ほどの邪魔者が入ってくると、せっかく立てた予定が全く想像通りに進まず、「計画崩れ」を引き起こします。
この失敗の感覚が、余計モチベーションをそぎ落とし、生産性を落としてしまうことにつながるわけです。
結構経験がある人もいるかと思いますが、「よしダイエットしよう!」と最初の方は意気込んでいて、食事制限も頑張っていたのに、「いっときの甘え」からお菓子を食べてしまい、「なんて自分はダメなんだ」と思いながら、その日を境にドンドンと高カロリーな物を食べてしまって。
気づいたら「もういっか」となってしまう経験があるかと思います。
それと同じで、「達成できなかった」ということは、これまで積み重ねてきたものを土台から崩してしまうぐらいのやる気の低下を導くわけですね。
その存在が「予期せぬ出来事」であり、予定外の出来事であることから、「事前に考えておく必要」があるわけです。
改善方法
んじゃ。
1日の理想的なスケジュールの立て方ですが、まず基本として「やるべきこと」を洗い出し、そのタスクに優先順位とこなす時間を決め込むというのは、1日のスケジュールを決める上での基本となります。
これは多くの人がやっているスケジュールの立て方だと思いますが、ロンドンビジネススクールの研究を参考にしながら1日スケジュールを立てていくのであれば、タスクとタスクの間に「もし〇〇が起こったら?」という偶然性プランニングを入れることが考えられます。
例えば。
「急な会議が入ったら?」
「急に電話が来たら?」
「上司から仕事をお願いされたら?」
これは日常のルーティンを思い出してみると、結構見つかるかと思います。
それを洗い出し、対処法を考えておくと。
実際に効果的な対応かどうかは別にしておいて「想定外を想定する」ことだけでも、心理的には楽になるという報告もあるそうなので、「考える」だけでもいいかもしれません。
(もちろん対策するのがベストですが)
応用方法
僕ならどうするかなー?
ってこともこの研究を知った時、同時に考えていたんですが、僕はある程度自由なライフスタイルなので、邪魔が入りづらい環境ではあります。
なので、そこまでスケジュールを外的要因に邪魔されずに済むわけですが、それでも0じゃない。
なので、偶然性プランニングを行うシーンはどこか?って考えると、「友人から飲みの誘い」「LINE」ここら辺が多いんですね。
これが予期せぬ出来事であり、スケジュールを壊す存在だってことに気づきました。
んで。
この元凶を届ける源が「スマホ」なんですよね。
だから、偶然性プランニングとして考えた対策というのが、「タスクに集中するときはスマホは見れない位置に置く」ということがまず1つ。
その次に、ふとした時にスマホを見て、友人から連絡が来ても「決められたタスクを終えたら遊びに行ける」ってことをルール化しました。
「本を読もう」ってスケジュールを決めていたら、その本を読んでからじゃないと遊びに出かけられないってな感じで。
これまでは「不意打ち」的に連絡が来ていたので、「今から行くわ」とスケジュールを中断してでも遊びに行っていましたが、それも想定した上で、「対策」をすることで、このだるがりな性格でも計画崩れしないスケジュールが組めるんじゃないかなって思ってます。
んで、これぐらいなら意志力が弱い僕でも簡単位取り組めそうなので、比較的やりやすい方法かなって思いますね。
(まあ僕の場合は、予定外の出来事はあまり起きないので、この程度ですがw)
結構面白い研究なので、1日のスケジュールの立て方の参考になればと思います。