今回はタイトルにある通り。
「部屋作り」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思いそそます。
先に結論から伝えておくと、「部屋の照明を暗くする人」のほうが仕事ができる可能性が高く、少なくとも創造性や発想力などは暗い部屋のほうが高まることが分かっています。
なので、なるべく証明の明るさを落とし、部屋を暗くする部屋作りを進めることをお勧めします。
部屋を暗くすると発想力やクリエイティビティが上がる
ではさっそく。
仕事が出来る人は部屋が暗い、というその根拠から解説していくと。
ある研究では、被験者を集め3つのグループに分かれてもらい、それぞれにテストを行っていきました。
3つに分かれてもらったグループというのが、
- 150ルクス
- 500ルクス
- 1500ルクス
それぞれの明るさの部屋に分けてグループ分けがなされていきます。
ルクスというのは「明るさ」の単位ですが、「150ルクス」「500ルクス」「1500ルクス」がそれぞれどれぐらいの明るさかというと、一般的なオフィスが「300~500ルクス」とされているため、
- 150ルクス=「少し暗い部屋」
- 300~500ルクス=「普通な部屋」
- 1500ルクス=「明るい部屋」
このように分けることが出来ます。
それぞれのグループに分けた上で、全員の被験者に対して「なるべくクオリティの高い異星人を描いてください」という指示を行っていきました。
当然ですが、ほとんどの人が「異星人」というものを見たことがないわけなので、この「異星人を描く」ことにより、その人の創造性やクリエイティブ性をチェックしていったわけです。
その結果わかったのは、「150ルクス」の部屋で異星人を描いたグループが最もクオリティが高く、創造性が高いことが判明しました。
つまり普通よりも半分くらいな状態である「少し暗い部屋」が最も創造性あふれ、クリエイティビティが高まるということがこの研究により証明された、ということなんですね。
なぜ少し暗い部屋が一番創造性があふれたのか
では次に。
なぜ「150ルクス=少し暗い部屋」で異星人を描いたグループが最もクオリティが高く、創造性が高くなったのか。
それは「抑圧された感覚」がなくなったことが原因だとされています。
通常の明るさの部屋であると、部屋の広さや程度にもよりますが、基本的に司会にモノが目に付くため、「抑圧された状態」に感じます。
これは以前紹介した「サイコディスタンス」に少し近い考え方ですが、心理的距離が近いことによっても創造性が低下することが分かっています。
要するに人間というのは物理的であれ、心理的であれ「距離が近い」と、創造的な発想が生まれづらい、ということなんですね。
一方で部屋を暗くすることによって、抑圧された感覚がなくなり、物理的な距離感は変わらなくても、心理的距離を広く取ることが出来ます。
そのことにより細部に注意が向かなくなり、広い視野と発想力が発揮されるため、少し暗い部屋で異星人を描いたグループが最もクオリティが高くなった、と考えられています。
これは少しイメージしてもらうとわかると思いますが、「明日1日の休みだったら何する?」と質問されれば、ほとんどの人が現実的な目標を立てるでしょう。
「寝て過ごす」
「部屋を掃除する」
「少し離れたおいしいご飯を食べに行く」
1日しか休みがないなら、こういった休日を過ごすと思います。
ただ「来月丸1日休みがある」と決まっていたのなら、部屋でダラダラと過ごしたり、掃除や洗濯だけをして終わってしまう休日を計画する人は多くないと思います。
これもいわゆる「心理的距離」が近いか遠いかによって、創造性が変わるという分かりやすい例です。
何度も言うように、こうした「心理的距離が近い」と発想は縮こまってしまい、「心理的距離が遠い」と柔軟に発想することが出来る。
その上で「部屋を暗くする」ことにより、距離感を遠く感じるため、柔軟な発想を取ることが出来る、ということなんですね。
そのため、仕事が出来る人は結構暗い部屋を好んだり、関節照明などを導入するなどして、部屋をカスタマイズしていたりするわけです。
実際にやってみた結果
んでね。
実際に部屋を暗くすると、本当に想像力が上がるのか。
実際にやってみたその感想を伝えていくと。
先に結論から言えば、僕個人的な感覚としては若干上がったかなって感じはします。
間接照明でアイデアを出す
実際にどう言った形で、部屋のセッティングだったりをしていったのかっていうと。
僕のやり方としては、間接照明を使ってやってみました。
部屋の電気を全て消して、間接照明だけにする。
これだけでも、かなり部屋の明るさが調節できて、いい感じに雰囲気が出ます。
絵ではなくアイデア出し
んで、どんなクリエイティブな作業を行ったかっていうと、シンプルにアイデア出しに活用しました。
っていうのも、今回紹介した研究では異星人のフォルムを書くっていうことでしたが、別に絵が上手くなりたい訳でもないので、僕的にはあんまり意味がないかな、と。
創造性を図るための異星人の絵な訳なので、ぼくも同じようにする必要はありません。
ぼーっとしながら、ノートとペンを手に取ってアイデアを出す、ということをやっていました。
散歩と同等の効果が
その上で、どれぐらい効果が実感できたのかというと、個人的には散歩をしながらアイデア出しするのと同等ぐらいの効果があったんじゃないかなって思ってます。
この散歩と同等って個人的にはめちゃくちゃすごくって。
歩きながら物事を考えると、めちゃくちゃアイデアが出ます。
だから、僕はずっと散歩を続けてるし、だからこそ比較的対象として選べるわけですが。
ただその一方で、パソコンを目の前にして、考え事をしていても全くアイデアは思い付きません。
だから、作業を一旦中止して、散歩に出掛けることもあるぐらいです。
部屋の照明を暗くすると、確かに障害が視界に入ってこないので、色々と想像が膨らむんですね。
散歩も街中を歩くので、障害物は明るい部屋よりも圧倒的少ない。
こうした繋がりもあるのか、僕個人はかなり効果が実感出来ました。
当然散歩は体を動かすので、その分脳が働くし、ストレス発散にもなるので、散歩をやめて部屋の照明を暗くすることで、散歩の代替えにするってことはないですが、雨の日とか外に出れない時とかには、応用、代用できる方法かなって思いましたね。
部屋を暗くして、ステップバーなんかを踏むのもかなり効果が高そうですし。
まとめ
少し長くなったので、最後にまとめていきながら、どう自分の生活に応用していくのかを話して終わろうと思います。
部屋を暗くすると、クリエイティビティや発想力が高まる。
それは心理的であろうと物理的であろうと距離感が近いと発想力は低下し、距離感が遠いと柔軟な発想をすることが出来るため。
この考えをサイコディスタンスと心理学用語では言うが、部屋を暗くすることによって、心理的距離に余裕が生まれ、そのことによって柔軟な発想をすることが出来る。
どれぐらい暗くすればいいのか?ということに関して言えば、一般的なオフィスが300~500ルクスであり、150ルクスの部屋で異星人を描いたグループが最もクオリティが高かったことから「普通の部屋の明るさの半分」を物差しにするとわかりやすい。
また、補足しておくと、この研究では「暗い部屋をイメージするだけでも創造性が高まった」という報告もあるため、もし仮に「部屋を暗くできない」などの理由がある場合は「暗い部屋」をイメージするのも効果的。
さらに、部屋を暗くすることが出来ない場合は、「夜に散歩」などをして暗い空間に行くことも効果的なので、様々な形で応用が可能。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。