今回はタイトルにある通り。
僕らは普段生きていて、いろんな不安を抱くかと思います。
その不安が現実になる確率がすでにわかっていた、ということを知ってたので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言えば、不安や心配事が現実になる確率というのは、「15%」足らずでした。
根拠
この不安が現実になる確率が「15%」だとしたのは、イエール大学で博士号を取得したロバートリーヒさんという方で。
この方は、国際認知療法学会会長であり、アメリカ認知治療研究所の創設者としても有名で、「不安な心の癒し方」という本などを出版している認知療法の権威の人物。
このロバートリーヒ教授が書いた「不安な心の癒し方」などで紹介されている研究が元になっているのですが、その研究では被験者を集め、「不安を抱えているか?」ということをヒアリングしていきます。
そして更に「その不安はどういった不安か?」ということを聞いていき、その不安を抱いている人悩みを具体化していきました。
そしてその後。
被験者に対して「不安が現実になったのか否か」を追跡調査していき、検証したわけですが、この研究では様々な面白いことが判明しました。
まず1つに。
「不安を毎日感じている」という人は、およそ38%の割合で存在し、約4割の人が「毎日不安を感じている」という心配を持っていたことが判明しました。
これは「毎日」不安を感じている人の統計なので、「毎週」だったり「毎月」だったりと期間を伸ばしていけば、その割合は高まっていき「不安を感じたことがあるか否か」で統計を取ったら、ほぼ100%となるでしょう。
「毎日感じている」という人だけでも、38%いたので、このことから「多くの人が不安を思い、それを心配して生きている」ということが統計的に判明しました。
もう1つわかったのは、その後「心配事や不安」が現実になったかどうかを、具現化しチェックしてもらい追跡調査をおこなったわけですが、なんと心配事や不安が起こった確率はおよそ「15%」で、その反対の「85%」は不安が現実にはならなかった、ということが判明します。
つまり、ほとんどのことが「不安」に終わるだけに過ぎず、現実に起きたのはわずか15%しかなかったということ。
僕らは「もしあんなことになったらどうしよう」と不安に感じ、恐怖にとらわれるわけですが、その心配事というものの「ほとんどは起こらない」ということが、この研究より判明した2つのことでした。
ただ。
さらに心配性な人は「15%は現実になってしまうんだ」
そう感じたかと思いますが、この研究では判明した3つのこととして、「現実に起こった後」のことも調査していて。
この不安が現実に起こってしまったケースのおよそ「97%」は自力で解決することができる課題だったことが判明しています。
一方、残り3%のみが、自力での解決が難しく、誰かの助けがないと解決できないような問題だったそうです。
つまり、心配事や不安が現実になる確率は、わずか15%に過ぎないが、引き起こってしまった心配事がもし現実になったとしても、そのほとんどが「自力で解決できる問題」に過ぎないということだったんですね。
要するに、不安というものは、ほとんど現実には起こらず。
そして起こったとしても、自力で解決できる問題がほとんどである。
ということが、国際認知療法学会会長のロバートリーヒ教授が証明した「現実になる確率」ということなんですね。
不安をプラスにする
この不安は85%現実にならない。
そしてもし仮に不安が現実になったとしても、97%は自力で解決できると「不安の正体」さえ、知っておけば、いくらでも対応が可能です。
もちろん、「不安のほとんどは起こらないから、何もしなくていい」ということではなく、事前準備をしたり、あらかじめ対処法を練っておくというのは大切なこと。
ただ、この「準備」さえきちんと行ってしまえば、あとは「不安の正体」さえわかってしまえば、対処法はあらかじめ用意しているわけですから、過度に怖がって怯える必要はないということなんですね。
さらにプラスしてお伝えしておくと。
この記事でも紹介していますが、不安と類似する「ストレス」に関して、「ストレスの捉え方」によって、放出される成分が変わり、ストレスをどう捉えるかによって「良い影響を与えるか、悪い影響を与えるか」が変わってくるという研究もあります。
実際に「ストレスを悪いもの」と捉えている人ほど、ストレスホルモンであるコルチゾールの放出量が多くなり、生産性が下がり、寿命が短くなる傾向にあるのに対し。
「ストレスは成長に必要なもの」と捉える人ほど、GDPが高く、ストレスホルモンの分泌量も少なく、寿命も長くなっていることが判明していたりします。
このように、「ストレス」というのは、捉え方によって、全く異なった意味を持ち、体への影響までも変えてしまう。
そういう意味でいうと「不安」というのも同じで、捉え方によって持っている意味が変わるもの。
大切なのは、「不安を感じることがダメ」と捉えるのではなく、「不安に対する準備」をした上で、「心配事はほとんど起こらない」と対処し、不安を乗り越えていくということが大切なことです。
本当に不安は起こらなかった
んで。
この研究を知ってから、だいぶ時間が経ちました。
大分時間がたったので、いろいろな状況の変化もあったりして、僕自身の身にも「不安になる状況」というのがあったりもしました。
ちょっと具体例は挙げれないんですが、正直結構しんどくなるようなケースがあって。
この心配事のせいで、普段の生活もままならないほどになることも多くあったんですよね。
でも、少し時間がたっても、この心配事っていうのは形にならなくって。
ちょっとした対処をするだけで、恐怖を抑えられるようになったんですよね。
恐怖は見えないから怖いんだ
んでね。
この経験を踏まえて本当に思ったことは「恐怖という感情は見ないから余計怖くなる」ということだったんですよね。
どういうことかっていうと。
怖い対象として「幽霊」っているじゃないですか。
で。
幽霊ってなんで怖いのかって、基本的に僕らの見えない場所に”居そうな気がする”からなんですよね。
タンスの中。
押し入れの中。
シャンプーしている後ろ。
こうした場所に幽霊っていそうな気がする。
んで、「あそこにいるかもしれない」って思えば思うほど恐怖は膨れ上がっていく。
でもね。
そこで勇気を振り絞って、直視してみる。
タンスの中を確認する。
押し入れをあけてみる。
シャンプー中に目を開けてみる。
そうすると、恐怖っていうのは幻想でしかなくって、「見なかったから怖かっただけ」なんだということに気づくんですよね。
心配事は直視する
僕の経験もこれと全くおんなじで。
不安や心配事って、「臭い物に蓋をする」じゃないですけど、本当に見たくないし、目をふさぎたくなる。
だけど、幽霊とおんなじで、見ないようにするから余計不安が増殖していく。
そこで勇気をもって不安や心配事に向き合ってみる。
すると、自然と「怖さ」がなくなっていくことに気が付く。
そんな状況だったんですよね。
当時不安がよぎったときに、今回の記事を見返してみたんですね。
「不安はほとんど現実にならず、もし仮に起こってもそのほとんどは自力で解決できる。」
まさにこの状態でした。
そんな今だから思うのは、「不安っていうのは直視しないから増殖していくもので、勇気をもって向き合うことで、限りなく不安を小さくできる」
そんな風に思いました。
そう振り返ると、やっぱりこの研究の言っている本質は正しいんだなって痛感しましたね。
まとめ
- 毎日心配事がある人は約38%
- 不安が現実になる確率は約15%
- 85%は現実にはならない
- もし仮に不安が現実になったとしてもおよそ97%は自力で解決できる
- わずか3%しか自力解決できない不安は起こらない
まとめるとこんな感じ。
僕自身の実体験を含めても、かなり現実に近い数字だと思うので、これからも不安や心配事が起こるたびに見返していくと、勇気をもらえる指標になるかと思います。
ぜひ参考にしてみてください。