今回はタイトルにある通り。
「自己否定をやめる方法」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言ってしまうと、「アイスエクササイズ」
自己否定をやめるためには、かなり効果が立証された方法でハーバード大学も提唱している方法になります。
自己否定をやめるためには、それ相応の練習が必要で。
明日からいきなり「やめる」といって終わるものではありません。
それは「思考」そのものが、自己を否定することで現象への理解をする「癖」がついてしまっているから。
だからこそ、「事故を否定しない練習」が必要で。
その方法こそがアイスエクササイズだ、と言うことなんですね。
アイスエクササイズのやり方
まずはアイスエクササイズの方法から解説していくと。
冒頭でも伝えた通り、この方法は「The Truth About Trust」と言う本の中でも紹介されている方法で。
ハーバード大学も推奨している方法になります。
やり方としては、冷凍庫から氷を取り出し、手に握ります。
そして、限界がきたら手を離す。
たったこれだけ。
これだけがアイスエクササイズの方法で、自己否定を止める練習法になります。
「これだけで自己否定が止まるの?」
「嫌いな自分を好きになれるの?」
そう思う方がほとんどだと思いますが、やること自体はシンプルなものの、その過程でステップがあるので、紹介していくと。
氷を握っているときに感じた感情を受け止める
まず1つ目のステップが、「思考」をキャッチする、と言うこと。
氷を冷凍庫から取り出し、手に握ります。
そうしたら、色々な思考が浮かんでくるかと思います。
実際にこの練習法を知ってから、僕自身やってみましたが、
「なんでこんなことやってんだろう」
「つめてぇ〜」
「時間長いなぁ」
こんな感じで色々な感情が芽生えてきました。
この時の感情や思考に「集中する」と言うのが、1つ目のステップです。
体の状態に目を向ける
その次に重要になるのが、「体の状態」に目を向けること。
これも僕自身の経験から、体に起こった状態に目を向けたときに感じたのは、
「結構氷を握るって、冷たいの次は痛いだなぁ」
「肌にくっつくわ」
「徐々に溶けてきて、水が下っていく感覚が気持ち悪い」
こんな感じでした。
これ以外でもいいので、体に起こった変化や状態に注意を向けて、観察して行ってください。
思考と状態、双方に優しい言葉をかける
そして限界が来たら、氷を離していいですが、その前に「思考」と「状態」に分けて注意を向けたとき。
双方に湧いて出た感情へ、優しい言葉をかけてあげてください。
優しい言葉をかけるのが、難しいと言う人ならば、「優しい友人が声をかけてくれる」と言うことをイメージしてもいいかもしれない。
またイメージとするなら、「おばあちゃんが自分を認めてくれる時」を想像してもいいかもしれない。
そして実際に僕自身がやったのは、
- 「なんでこんなことやってんだろう」
- 「つめてぇ〜」
- 「時間長いなぁ」
これらが思考として浮かんできたわけですが、
- 「なんでこんなことやってんだろう」→「無駄だと思うことにもトライしていて偉いね。」
- 「つめてぇ〜」→「我慢強いってかっこいいな。」
- 「時間長いなぁ」→「無駄な時間を体感したら、有意義な時間の大切さを知るよね。」
こんな風に再解釈してみました。
僕もどっちかって言うと自分には厳しい印象なので、イメージとして、優しい友人が僕に声をかけてくれる想像をしてました。
また、状態に対しては、
- 「結構氷を握るって、冷たいの次は痛いだなぁ」
- 「肌にくっつくわ」
- 「徐々に溶けてきて、水が下っていく感覚が気持ち悪い」
このような感じていたわけですが、
- 「結構氷を握るって、冷たいの次は痛いだなぁ」→「正常に神経が通って機能してるな。」
- 「肌にくっつくわ」→「可愛い女の子だったらくっついときたいなww」
- 「徐々に溶けてきて、水が下っていく感覚が気持ち悪い」→「溶けるってことは俺があったかいってことかw
こんな感じで、冗談まじりで優しい言葉をかけていました。
要するに、氷を握り、そのときに湧き上がる感情と状態とを分離して分けて考え、それぞれに対して「受け入れ優しい言葉をかける」
これがアイスエクササイズでやりたいことで。
これこそが自己否定を止めるために、重要になってくるポイントなんですね。
自己否定が生まれる理由
「いやいや」と。
「たったこれだけで何十年も自己否定をし続けて、自分自身が嫌いな俺が治るわけない」
そう思っている人も多いと思うので、アイスエクササイズがなぜ効果的で、ハーバード大学も進めているのかをより深掘りして解説していくと。
これって「セルフコンパッションそのもの」を練習しているんですね。
セルフコンパッションは良く心理療法などで用いられる方法で、シンプルに言えば「ありのままを受け入れ前に進んでいく」というものです。
実際この「ラディカルアクセプタンス」と言う本にも描かれていますが、セルフコンパッションはかなり注目されているもので。
メンタルの改善や抑うつ対策などにも用いられている方法です。
というのも。
まず自己否定の原因を紐解いていくと、「沸き起こった感情の否定」から入ります。
例えば、「上司から怒られた」という状態になってしまった場合。
「イライラする」「悲しい」「ムカつく」
そんな感情が湧き起こってきます。
ただ、その次に思い浮かぶことというのは、「自分が仕事ができなくてミスしたのにイライラしてはいけない」
「悲しいが、ダメな自分がいけないんだ」
こんな風に、感じます。
ここで起こっているのは、湧き起こった感情に対しての「否定」であり、この「感情を否定する」と言うことは、自分自身を否定していることに他なりません。
最初から自分を嫌いなのではなく、自分のうちから湧き起こった「感情を否定する」ことから、自分を嫌いになり自己否定が始まっていくわけです。
覚えておいて欲しいのは、自分の感情を否定する、と言うことは自己否定と同じで。
人間であれば、誰しもが感情を持ち合わせていると言うこと。
その上で、どう対処するのがベストなのかと言うと、「湧き起こった感情を受け入れる」ということ。
これが重要になってくるわけです。
そしてそのために重要になるのが、「分離」であり、分けて考えることが大切になってくるわけです。
分けて考えると言うのは、「ミスをして上司に怒られ悲しくなった」
と言うことがあった場合、「ミスをしたのは、今後直さなくてはいけない」
これに間違いはありませんが、「怒られて悲しくなる」のは当然のこと、だから悲しくなったっていい。
でも自己否定をしてしまう人は「ミスをしてはいけず、悲しんではいけない」と感情と状態とを分けて考えることができず、「本当にダメだったところ」と「別に人間としてダメじゃないところ」の区別ができていないわけです。
仕事でのミスはダメだったかもしれないが、怒られて嫌な気持ちになるのは、ダメなことじゃない。
誰だって怒られれば悲しくなるし、理不尽なことを言われればイライラする。
それを分離できず、湧き起こった感情全てに対して「否定」を行うことで、自己否定が生まれていくわけです(感情=自分自身ですから)。
そうならないためにも、「分離して感情と状態」とを分け、いけなかったところは改善するが、湧き起こった感情自体は「受け入れてあげる」と言うことをすることが大切になってくるわけです。
そして受け入れるということそのものが「セルフコンパッション」と言うものであり、つまるところ、自己否定をし続けてしまっていたり、自分自身が嫌いな人と言うのは「セルフコンパッション」を身につける必要があるということ。
セルフコンパッション=アイスエクササイズ
そして、それがアイスエクササイズで、同様のことができている、その練習になっている、と言うことなんですね。
具体的にみていくと。
上記で伝えた通り、「氷を握る」というのは、どちらかと言うと「嫌なこと」です。
実際に嫌なことをされたり、嫌な感情が湧き起こってきたときにセルフコンパッションをするよう心がけるのがベストですが、練習するたびに嫌な気持ちにはなりたくない。
氷を握る、と言うのは、擬似的に「嫌なこと」をする体験になるので、あえて氷を握る、と言う行動をとっていることが、ここでわかる。
そしてさらに。
氷を握ったときに、「思考と状態」に分けて、考えました。
思考は「なんための時間だろう」など、そのとき浮かんだ感情を。
状態は「冷たいなぁ〜」など、その時感じた体験を。
その2つに分けて、それぞれ「否定をせず優しい言葉」をかけてあげました。
これこそがまさにセルフコンパッションそのもので、客観的に思考と状態を見つめ、優しい言葉をかけてあげることで、「ありのままを受け止める練習」につながっていたわけです。
仮にこれが現実世界で「上司に嫌なことをされた」と言うことであれば、
「理不尽に怒られて嫌だなぁ〜」って感じている自分がいることを知る。
その上で「嫌な気持ちが顔に出て、少し眉間にシワが寄っている」と体の状態を詳しく知る。
客観的に見ることで、冷静になり、優しい言葉をかけてあげられるようになる。
「理不尽に怒られたら誰だって嫌な気持ちになるよな=嫌な気持ちが理解できる人間になれるかも。」
「眉間にシワがよっちゃうと老けて見えるからやめておこうw」
もちろんミスをした場合は、次にミスをしないように心がけることが重要ですが、「理不尽に怒られる」と言うことに関して言えば、「怒られる理由」もないはずです。
ですから、「この上司は家では奥さんに散々に言われてストレスでも溜まっているんだろうなぁ」とでも考えておいて、自分の感情と素直に向き合う。
それがセルフコンパッションの順序で。
そのため、アイスエクササイズをすることで自己否定を止める練習につながる、と言うことになるわけです。
まとめ
ちょっと長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
自分嫌いをなくすための自己否定改善方は「アイスエクササイズ」
やり方は
- 氷を握る
- 思考を観察する
- 体の状態を観察する
- 分離した両者に優しい言葉をかけてあげる
このステップがアイスエクササイズで。
このアイスエクササイズが効果的なのは、自然とセルフコンパッションのやり方が身につく練習法だから。
まとめるとこんな感じですね。
感情を否定することは、自己否定の始まりです。
湧き起こった感情は素直に受け入れ、ありのままを受け入れていきましょう。
それが自己否定を直す第一歩です。
ぜひ参考にどうぞ。