先日読者の方から、ボクは目を疑うような悩みを頂きました。
それが、「常に新しい事に挑戦していかなくてはいけない事が悩みです。」
という悩みでした。
多分この方は、新しい事にチャレンジするよりも、失敗せず安全な事だけをし続けたい。って思っているのだと思いますが、ボクは「挑戦して行かなくては行けないのがイヤだ」という意見にびっくりしました。
新しい事に挑戦するのってめちゃくちゃ楽しくない?
そもそもボクは、新しい事を始める、物事にトライし挑戦する。ってことが、かなり好きです。
もちろん失敗するリスクもありますが、それ以上に得られる物も大きい。
現状に不満を持っているのなら、現状を打開しない限り、道は開けない訳で、その為に新しい物事に挑戦する事は必須な訳です。
んで。
想い出してほしいのが、これまで「めちゃくちゃの楽しい」って感じた出来事の大半は、「出来なかった事が出来るようになった事」だと思います。
初めてドリブルで一人抜けた。
初めてサッカーで得点を取れた。
受からないと思っていた学校へ受かった。
出来なかった勉強が出来るようになって、楽しくなった。
振り返ってみると、全ては「出来ない事が出来るようになった」という経験が、「楽しい嬉しい」という想い出に変わって行ってました。
それもそのはずで、既に出来る事を当たり前のようにやっていても、何も達成感を得られないし、挑戦せずして楽しい想い出は一個もありません。
トイレのドアを開けられて「ヤッター!」と叫ぶ人は居ないし、蛇口をひねって水を飲んで「嬉しい!」と叫ぶ人はいないでしょう。
当たり前に出来る事を、何も挑戦せずに達成しても、結局ヒトは何にも「嬉しさや達成感」を感じないんですよね。
確かに失敗するリスクはある。
でも一回失敗しても大半の事は死ぬ訳じゃないし、失敗もいい経験となる。
なにかに挑戦する事を怖いと感じるのは、全然悪い事じゃないし、仕方の無い事。
それでも、「常に新しい事に挑戦していかなくてはいけない事が悩みです。」って、挑戦して行く事でしか、振り返っていい想い出となる事は無いと考えると、めちゃくちゃ損していると思うんですよね。
めちゃくちゃもったいないと思います。
挑戦する事が怖いという方へ
まあ、ココまではボクの考えなので、特に悩みのアドバイスにもなっていない。
多分この方の悩みって言うのは、「新しい事に挑戦することがイヤ」なんじゃなくって、悩みの本質は「挑戦して失敗する事がイヤだ。怖い。」ってことが悩みの本質だと思うんです。
そもそもボクは、過去を振り返って今までの人生の中で、「どれが一番楽しかった瞬間か?」って考えたときに、全てに共通していたことが「挑戦して達成して来た事」と知っていたので、そもそも挑戦する事に怖さとか恐怖を抱かなかった。
でもこの方は、挑戦する事に対して、失敗や恐怖をより強く抱きやすい方なんだと思います。
「死ぬ事は無いので、何にも恐れずに挑戦してみてはどうでしょうか?」
ってアドバイスを送る事も出来ますが、それじゃあなにか根性論でしかないので、贈る言葉としては少し安過ぎる。
だからそんな安っぽいアドバイスを送りたくはない。
そう考えると、「あなたが、今までの人生の中で、本当に楽しいと思った瞬間っていつですか?」ってアドバイスを送るのが、ボクは一番的確なのかなと思いました。
レスポンスがもらえないので、どれが人生の中で一番楽しい瞬間だったのかは分かりません。
「友人とたわいもない話をした時」
「尊敬している上司に褒められた時」
「好きな人と大恋愛の末、結ばれた時」
色々とあると思います。
ボクの場合は、万年ドベ営業マンだったサラリーマン時代。
「初めて契約が取れた時」でした。
ボクの人生の中で一番嬉しかった瞬間
飛び込み営業をしていたサラリーマン時代、何件訪問しても訪問しても、断られ、「自分から買ってくれるヒトなんて居ない」
なんて勝手に思っていました。
そんな最中、ある夫婦だけは、無視され続けていたボクの話を紳士に聞いてくれたんです。
それだけで当時は涙が出そうだった。
「あぁ。こんなダメ営業マンの話も聞いてくれるヒトは居るんだ」って。
「話を聞いてくれるだけでもいい」
そう思っていたのに、マニュアル通りに話し終わった後、その夫婦は「じゃあそっちに乗り換えよっか」って満面の笑みで、ボクを受け入れてくれました。
初めて契約をもらうまで、おそらく500件以上断られていた。
だれもボクの話なんて興味が無いんだ。ってそう思っていた。
でもその夫婦は、ボクの話をイヤな顔ひとつせず、キチンと聞いてくれて、ボクの事を信用してくれた。
それだけで、なぜ受け入れてくれたようで、認めてもらえたようで、本当に涙が出そうでした。
契約書にサインをもらうときは、本当に手が震えて、涙をこらえるので必至でした。
もちろんこれ以外にも、色んな「人生で嬉しかったこと」はあるんだけれど、この「初めて営業マンとして契約が取れた時」っていうのは、今でも覚えている人生で嬉しい出来事です。
もちろんその夫婦の方も、何年も立った今でも、しっかりと顔は覚えているし、もし会う事があれば、感謝の念を伝えたい気持ちで一杯です。
これがボクの中の人生で、「一番嬉しかった瞬間」
でもね。
この経験がもし、「何にも苦労せず、カンタンに取れていたとしたら」って考えると、そこまで嬉しくも楽しくも感じなかっただろうし、涙をこらえる事も無かったと思うんです。
それこそコンビニでおにぎりを買って「ヤッター!」なんて叫ぶ人は居ないだろうし、太陽が出ていて、「今日太陽でてる!!嬉し過ぎる!!」なんて人は、遠足当日の学生以外いないでしょう。
やっぱり、出来ない事が出来るようになった。
挑戦したからこそ、味わえた感触だった訳です。
多分この「常に新しい事に挑戦していかなくてはいけない事が悩みです。」っと質問をくれた方も、人生の中で一番嬉しかった事を想い出してみたときに、想い付くのは「出来ない事が出来るようになったとき」だと思います。
そう考えると、新しい事にチャレンジして挑戦する事って、素晴らしい事だし、死ぬ前に人生を振り返った時「あの時挑戦してよかったな」って思えると思うんですよね。
終わりに
確かに新しい事に挑戦する事は怖い事。
出来ない事を直視する事は怖い事。
でもそのリスクとか、恐怖心があるからこそ、挑戦して達成したときに、言葉にできない感動が味わえる訳なので、ぜひ恐れずに挑戦して行ってほしいなって思います。
それでは。