今日はネガティブで落ち込みやすい人に向けて、それを克服する方法を知ったのでシェアしていこうと思います。
まあ、よくネガティブ思考なんかの人に対して「ポジティブになろう」だとか、「プラス思考で考えよう」なんて指摘があったり、克服法があったりしますが、これは残念ながら無理な話で。
色々なところでの研究によって、ポジティブかネガティブかは遺伝子によって決まるということが判明している科学界の意見が強いので、元々ネガティブな人が、無理にポジティブになろうとしても全く効果がなく。
むしろその反動によって、より落ち込みやすくなったり、精神的にダメージを負ってしまうことの方が懸念されています。
だから、ネガティブな人が無理やりポジティブになる必要なんてなくって。
むしろネガティブな人が落ち込みやすなくなり、克服するためには「ネガティブなことを受け入れる」ことの方がはるかに克服に関して効果がることがわかっています。
根拠
これはカリフォルニア大学の研究によって明らかになっていて。
カリフォルニア大学において、1003人を対象にアンケート調査を実施して、「落ち込んだことに対して、それを咎めたことがあるか」ということを調査しました。
これは要するに「ネガティブなことがダメだ」っていう風に、感じてしまっている人の割合を調査したってことですね。
そこでわかったのは、落ち込みやすい人ほど、「ネガティブなこと」で落ち込んでいるよりも「ネガティブなことがダメだ」ということを理由にして落ち込んでいるということが判明します。
どういうことかというと、例えば嫌なことがあった時。
ネガティブで落ち込みやすい人は、よく「ポジティブな人はこんなことで落ち込まないんだろうな」と錯覚してしまいます。
でも全くそうじゃなくって。
どんだけポジティブな遺伝子を持ち明るい性格であったとしても、人だからこそ嫌なことがあったら落ち込みます。
友人から悪口を言われれば傷つくし、家族がいなくなれば誰だってショックを受ける。
この1時的な被害は、人であれば避けることはできず、そのショックを感じること自体なんら悪いことではありません。
でも、カリフォルニア大学の調査によってわかったことというのは、「悪口を言われてショックな自分はダメなんだ」というように、2時的なショックを自らで生み出していまっている人が落ち込みやすい人の特徴だということがわかったわけです。
これはブッタが言った言葉ですが「2の矢は受けない」という言葉からもあるように、1時的なダメージというのは、誰しもが食うもの。
しかし、2時的なダメージというのは、自らが作り出し、余計自分を痛めつけている行為。
この2時的なダメージによって落ち込んでいる人が圧倒的に多いことがカリフォルニア大学での調査によってわかったことでした。
そして、さらに言えば、この嫌なことが起こり、さらに2時的なダメージを作り出し落ち込んだ人というのは、半年間もダメージを負い続ける。という別の調査もあったりします。
これは約200人を調査にしたもので、嫌なこととそれに対してネガティブに思い込んだ内容を対象者に思い出してもらいました。
その対象者を半年後に追いかけたところ、その精神的なダメージというものが確認できたそうです。
つまり、2時的に自分で「自分はダメだ」と感じたそのイメージというのは、半年間にもわたって自分を苦しめていたということがわかったということです。
もっと言えばまた別の調査で、2324人8カ国の人々にテストしてみた結果、「様々な国の人々」でも同様のことが確認でき、こういった精神的ダメージや落ち込んでしまうというのは日本人だけに限らず、アジアや欧米、中東なんかでも見られたそうです。
克服法
このことからも、自分を追い込み落ち込んでしまうことに対しては、かなり負担がかかるものだからこそ、なるべく自分を大切にしてあげなくてはいけない。
そのためには、アナと雪の女王「let it go」じゃないですが、ネガティブだろうがポジティブだろうが、ありのままの自分を受け入れてあげることが、落ち込んだ状態からの克服方だということが言えるわけです。
そして、僕自身もどちらかと言えばネガティブな方だと思いますが、ネガティブだからと言って「落ち込みやすい」とは別で、よほどのことがない限り落ち込みません。
それはなぜかというと、この論文を知る前から「ポジティブな人であろうと、落ち込む」という真実を知れたからでした。
どこかネガティブな自分からすれば、ポジティブな人は、どんなことがあろうと、落ち込まないという風に思っていました。
でも、他人から見た僕でもあからさまに「the ポジティブ」という友人が、大したことじゃないことに泣きながら落ち込んでいるシーンをたまたま見たんです。
その時に「あ。これだけ明るいやつでも落ち込むんだな」という風に感じました。
つまり、「ポジティブだろうがネガティブだろうが、人は嫌なことがあれば落ち込む」ということを初めて知ったのでした。
その上で大切なのは「嫌なことがあった時。そう考えた自分を受け入れられるか?」
ここの部分。
ここの部分に乖離が生まれてしまうと、カリフォルニア大学の実験でもあったように、「落ち込む原因」をより深くしてしまうことにつながります。
どういうことかというと、自分の仕事にクレーマーが来たとして。
文句を言われたり、罵詈雑言を言われれば、誰だって落ち込むし嫌な気分になる。
ここまでは皆一緒だから、その感情を感じたっていいんです。
むしろ「嫌だ」って感じない人はいない。
問題なのはここからで。
「嫌だなぁ〜」「なんでこんな文句を言われなくちゃいけないんだろうか」
そう湧き上がった感情に対して、「私はネガティブだから、そう思うのはいけないことなんだ」
そうやって2時的なダメージを作ってしまうことが、落ち込む本当の要因。
いや。
落ち込みから立ち上がるのを、圧倒的に減速させてしまう大きな要因なんです。
大切なプレゼンがあれば、誰だって緊張するし不安になる。
でも、やってはいけないのは「不安だから、失敗する」という風に、1時的な感情よりも、2時的な感情を作り出し、そこにダメージを負ってしまうこと。
別に不安だから失敗するわけじゃなければ、緊張しても大成功する人はいる。
WBCの決勝戦。
勝ち越しのヒットを打ったイチローは、のちのインタビューで「ありえないぐらいのプレッシャーだった」という風に言っています。
だから、心の中で「実況風」に打席に立ったという風に言っているわけですが、プレッシャーを感じてもそれとうまく付き合うことで、あの大記録と記憶に残るプレーをやってのけることができたということ。
あれだけの偉人であっても「プレッシャー」や「不安」「緊張」というものは感じるものであって、それを感じてしまうことは決して悪いことじゃない。
そのプレッシャーや不安、緊張という1時的な感情に対して、2時的な感情を作り出し「だからうまくいかないのではないか?」「だから失敗するのでは?」というように、自分で自分を攻撃してしまうことが落ち込んでしまうことの最大の原因です。
そうならないためにも、冒頭で述べた通り、「ありのままを受け入れる」というようなネガティブでも全く問題ないという思考になるのが一番の早道だということ。
終わりに
これを知るだけでも、全く効果が違うと思います。
そして意図的に「2時的ダメージを負わない」と考えるだけで、結構落ち込む頻度は少なくなります。
いや落ち込みはするけれど、立ち直り早くなります。
(前出した通り、誰だって嫌なことがあれば落ち込むしショックを受けますから)
落ち込むことが悪いことではなく、落ち込んでしまった自分に対して「追い討ちをする」ことが悪いことなんだ。
だから、落ち込んでしまう自分を含めて、ありのままを受け入れる。
これが克服するために大切なことなんだと思います。
それでは。