【予定の立て方】タスクは早めに終わらせるvs遅めに終わらせるに結論が出た話。

僕自身も結構悩んでいたことで。

スケジュールの立て方として、予定は先に終わらせるべきなのか、後に終わらせるべきなのかっていうのを結構迷っていました。

ただ、この予定の立て方に関して、結論が出ていたのを知ったので、それをシェアしておこうと思います。

結論から言えば「先に終わらせる」ほうが、はるかにその後に時間を効率的に使え、なおかつ主観的な時間感覚もゆとりをもって過ごせることが実証されました。

根拠

この予定の立て方に関して、結論を出してくれたのは、フロリダ州立大学の論文です。

この論文では予定の立て方に関して、様々な研究を行いました。

その結果わかったのは、「予定を後半に持ってきてしまうと、本来の時間よりも短く感じるようになり、合理的な判断ができず、作業効率が落ちる」ということでした。

そのため、予定はなるべく「先」に持ってきて、早めに終わらせ、タスクが終わった後に自由時間を持った方が効率的に時間を使えるということが言えるわけです。

まず1つ目の実験では、被験者を198人集め2つのグループに分けます。

  • 1時間後に友人との予定がある
  • 何も予定がない

この2つのグループに分け、どちらも1時間自由に過ごしてもらったわけですが、この自由時間が終わった後、主観的に「1時間がどれぐらい感じたか?」というアンケートに対して、

  • 1時間後に友人との予定がある

こちらのグループでは1時間を体感時間約40分ぐらいだったという回答する結果になりました。

一方で

  • 何も予定がない

こちらのグループは、1時間を体感時間として感じたのは約50分ほどと回答し、同じ1時間を過ごしているのにも関わらず、予定があるないとでは「10分の体感時間の違い」が現れたのでした。

実際に研究に参加していない一般の人であっても、基本的に体感時間は短めに設定されていることが多いそうなので、この50分というのは普通に1時間を過ごしたのと変わらない見方もできます。

一方で予定があるグループは40分ほどの体感時間だったと回答しているので、やはり「予定がある」人は、それまでの1時間は短く感じるということが、この研究の1つ目の実験で明らかになったことでした。

2つ目の実験では、被験者200名を集め2つのグループに分けます。

  • 実験後に予定がある(約1時間後)
  • 特になし

こちらも、いわゆる「予定のあるなし」で分けたわけですが、この2つのグループに対して「30分2、5ドル」の仕事か「45分5ドル」の仕事かのどちかをやってもらい選べるように指示をしました。

当然、15分しか違わないのに、報酬が2倍も違うので、「その後予定は特になし」のグループは、45分で5ドルの仕事を行ったわけですが、

約1時間後、この実験後に予定があるとしたグループは、30分2、5ドルの仕事を選択したのでした。

この結果から、予定が後に詰まっていると、本来1時間あるのにも関わらず「合理的な判断」が下せないということがわかったのでした。

そして3つ目の研究は、158人の被験者を2つのグループにわけました、

  • 5分後に実験を行うと申告したグループ
  • 特になし

この2つにグループを分けて、5分間の間に「簡単なタスク」をどれだけ終えられるか?をテストしてみたわけですが、「5分間しかない」と思ってタスクを行なったグループは、平均して1、36個のタスクしか終えられなかったのに対し、

特にその後予定がないとしたグループは、同じ5分間で2、38個このタスクを終えられることができました。

要するに、「時間がない」という風に感じていると、時間の焦りから作業効率が落ち、仕事量が減るということが、この研究から明らかになったのでした。

つまり、「予定の立て方」として、タスクや予定を早めに持って来ず、遅めに終わらせようとしてしまうと、

  1. 体感時間が短くなる
  2. 合理的な判断ができなくなる
  3. 作業効率が落ちる

この3つが起きてしまうということなんですね。

ですから、なるべく予定というのは、早めに終わらせてしまって「まとまった自由な時間」を後半で使った方が、より充実して時間を使えるということが、この研究からわかったことでした。

理由

なぜ「後半に予定が入る」と、作業効率が落ちたり、時間が短く感じたり、はたまた合理的な判断ができなくなるのか。

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その理由に関しては、この記事でも伝えている通り「コンフリクト」というのが原因になっています。

コンフリクトというのは、「焦り」からくる症状のことで、「時間がないのではなく、やらないといけないことが多くあると思い込むことで、焦りが生じ、その結果作業効率が落ち、時間がなくなっていく」

そんな現象がコンフリクトと呼ばれるもので、最近の科学ではよく「時間飢饉」という言葉が言われたりしていますが、まさしくこの時間基金を生み出しているのが「コンフリクト」によるものです。

前出したフロリダ州立大学の研究でも「終わりに予定がある」としたグループは、そのどれにおいても研究で、誤った判断をしたり、合理的に判断できなかったりしていましたが、「終わりに予定がある」というコンフリクトが招いた結果だと推測することができます。

ですから、「早めに予定を終わらせた方が」このコンフリクトを取り除くことにつながるため、時間が長く使えたり、合理的な判断が下せたり、有効的に時間が使えるわけです。

応用方法

これは結構面白い実験で、僕自身も「どこの時間帯に仕事を持ってこようか」って悩んでいたので結構役に立ちましたね。

僕みたいに自由な仕事をしている場合、スケジュールを立てるのも自由です。

フリーが過ぎるが故に、「どうすればいいか?」ってことがわからなくなってはいましたが、「午前のうちに全て終わらせる」ことを、この研究を知って思いましたね。

僕の仕事の場合、ぎゅっと詰めれば2時間〜3時間ほどで終わるので、午前のうちに終わらせて、読書とか好きなことに当てようかなって。

あと、予定の立て方でいえば「偶然性プランニング」っていうテクニックも応用できるかなと思いましたね。

邪魔が入っても目標達成できる!ロンドン式1日のスケジュールの科学的な立て方!

偶然性プランニングに関しては、この記事で詳しく解説していますが、偶然性プランニングをしておかないと、予定外の出来事が仕事時間の20%を超えるとやる気やモチベーションが下がることがわかっているので、そのための「対応策」を考えるのも予定を立てるテクニックの1つ。

この「早めに終わらせる」ことと、「偶然性プランニング」を組み合わせると、もっと時間を有意義に使えると思いますね。

相性はいいテクニックの組み合わせだと思います。

まとめ

最後にまとめておくと、早めに終わらせるvs遅めに終わらせるでは、圧倒的にA,早めに終わらせるに軍配。

1日の後半に予定を持ってくると、

  • 体感時間が短くなる
  • 合理的な判断ができなくなる
  • 作業効率が落ちる

この3つがあるからです。

ぜひ参考にしてみてください。僕は速攻で取り入れました。