行動を自動化する習慣化テクニックの最終奥義を泣く泣くご紹介。

今回はタイトルにある通り。

「習慣化」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。

習慣においての最終奥義の定義

いつもなら先に結論から伝え、その根拠を伝えていく流れで記事を書いていますが、今回は少しテイストを変えて「習慣においての最終奥義とは」というところから話させて下さい。

この記事を見ている人というのは、おそらくほとんどの人が習慣の重要性に関して熟知していると思います。

習慣が毎日の行動を司り、行動が人を作っていく。

つまり何かを変えたかったり、前進したいときには「意志力に頼るのではなく、環境を変え、習慣を変えるのが一番の近道」である。

そのことは、ベンジャミンハーディ教授が書いた「FULL POWER」という本の中でも紹介されていることだったりします。

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そのことを前提のおいて、「習慣」という最も強い力をコントロールすることが重要であるからこそ、習慣においての「最終奥義」を身に着けることがより大切になってくる。

このことはみなに共通した認識だと思います。

そのうえで「習慣における最終奥義」というのは、どういうことなのか改めて定義づけしておくと。

「無意識に行ったしまう行動」のことを習慣として最終奥義に位置していると考えています。

そのことを意識することなく、無意識に行ってしまう。

意識していないからこそ、行動することに苦がなく、さも「当たり前」のように実行している。

まさにこれこそが習慣においての最終奥義だと感じているんですね。

そのうえでこの最終奥義まで行くためには、ある戦略をとることがかなり効果的かつ手っ取り早いことが分かっていて。

そのある戦略というのは「行動戦略」が有効だと科学的に分かっています。

行動戦略とは

ここから本題。

習慣においての最終奥義を形成するテクニックの「行動戦略」とは何か。

そしてその根拠を合わせて解説していくと。

これはアイオア大学が発表した論文が元になっていて。

この論文では123人の被験者を集めて、ある研究が行われました。

その研究というのは、学生に対してまず「運動習慣に関するアンケート」を取っていきます。

そのうえで「習慣を形成するために行っている戦略」についてもヒアリングしていきました。

すると学生たちが行っている習慣化に対しての戦略には共通性が確認されて、主に2つの戦略をとっていることが判明しました。

  1. 行動戦略
  2. 実行戦略

主に習慣を身に着けるために、学生たちがとっていた戦略はこの2つにまとめられていて、「行動戦略」というのは、いわゆる「○○をしたら○○(習慣にしたい事柄)をする」というものでした。

例えば、お風呂に入ったら歯磨きをする、家に帰ってきたら靴下を脱ぐ、というように「習慣の前に決まったアクションを取る」というのが、行動戦略です。

「決まったアクション」というのは専門用語で「トリガー」という風に言われ、このトリガーをきっかけにして習慣にしたいことを行う、というのが行動戦略になるわけですね。

一方で「実行戦略」というのは、スケジューリングをするやり方のことで。

仮に、ジムに行くことを習慣にしたい場合に実行戦略に基づいて考えていくと、「ジムに行ったらまずストレッチをして、それからベンチプレスを行い、ダンベルフライをする」というように、スケジュールを立ててそれを実行する、というのが実行戦略になっています。

もっとわかりやすく言い換えれば、「行動戦略=習慣の前」にスポットを当てたもので、「実行戦略=習慣の真っただ中」にスポットを当てている、という違いがあるかと思います。

アイオア大学の研究では、主に被験者はこの2つの戦略を用いて、習慣化にするという戦略をとっていることが判明しました。

その後、実際に被験者が「どれぐらい習慣が続くか?」ということを追跡調査していき、それぞれの戦略の有効性を統計的に観察していったわけですが、結果的には「実行戦略よりも行動戦略のほうが習慣が継続している」ということが判明しました。

なぜ行動戦略のほうが優秀だったのか

ではなぜ実行戦略よりも行動戦略のほうが、習慣として継続し優秀な戦略だったといえるのか。

その理由について解説していくと。

普段僕らが「あれをやろう」と思ったときに、一番ネックになるのが「やりはじめ」だと多くの人は理解していると思います。

例えば、「ジムに行くことを習慣化する」ということを目標にしたときに、一番つらいのは「ジムに行くまで」じゃないですか。

多くの人は「ジムに行きさえすれば頑張ろう」と思えますが、習慣化されていない場合、そもそも「ジムに行く」ということ自体が億劫で一番のハードルだと感じます。

つまり、実行戦略の場合「ジムに行ってからのルーティン」は決まっているものの、「ジムに行くまで」の活力にはつながっていない、ということなんですね。

ここがすごい重要なポイントで。

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上記記事で紹介しているハーバード大学のショーンエイカー教授も同様のことを言っていますが、習慣において重要なのは「取り掛かる際のハードルをいかに軽くするか」というのがすごく重要なポイントになってきます。

ショーンエイカー教授提唱している「20秒ルール」はその賜物ですが、「行動する前」を自動化することが、習慣化においてものすごく重要になってくるわけです。

この「最中」と「前」との違いで、実行戦略よりも行動戦略のほうが優れている結果となった、ということが言えるわけです。

行動戦略を最大限生かす応用テクニック

では最後に。

どうやって日常生活の中にこの「行動戦略」を盛り込んでいけばいいのか。

これは簡単で「イフゼンルール」を設けることが、行動戦略をとることにつながり、生かすことが出来ます。

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イフゼンルールは上記記事でも詳しく解説していますので、この記事では簡単に解説しておくと「○○をしたら○○をする」ということをルール化しておくテクニックを指します。

冒頭でも少し触れましたが、例えば「朝起きて顔を洗ったら、ランニングに行く」とか、「風呂から上がったらストレッチをする」というように、前提条件を設定しておいて、その前提条件を行ったら次のアクションをする、というもの。

たったこれだけ?と思われるかもしれませんが、実はこれかなり強力なテクニックで。

数ある習慣化の心理テクニックがある中で、その効果数量はトップレベルといわれるのがこのイフゼンルールです。

いわばアイオア大学での「行動戦略」というのはこのイフゼンルールを用いたものと言い換えることが出来る上、その効果は先ほども伝えた通りです。

さらに言えば、習慣の中で「運動」を用いた習慣を形成するのが一番大変だということが分かっていますが、今回紹介したアイオア大学の研究では、「運動」を習慣化することが行われていたため、その効果かなり強力だといえます。

なので、簡単ではありますが、ぜひ取り入れてほしいのがこのイフゼンルールです。

イフゼンルールのポイントはなるべく「同じ時間」、「同じ場所」で行うのが効果的とされているので、時間や場所を固定するようにしてやってみてください。

さらに発展させて伝えておくと、「行動を行う際には手間を20秒減らす」というショーンエイカー教授が提唱しているテクニックを織り交ぜるとなおいいでしょう。

一応僕の例を紹介しておくと。

僕はかなり朝が弱い方です。

ただ「朝から散歩をして運動する」ということを習慣化したかったので、イフゼンルールとして「朝起きて水を飲んだら散歩に出かける」ということをイフゼンルールに設定していました。

さらに「手間を減らす」ということをするために、「散歩に出かける服装」も目の前に用意して置き、そのまますぐ出かけられるように準備しておきました。

最初は確かに眠いし大変でしたが、今では「水を飲んだら無意識に散歩に出かけている」という習慣化に成功しています。

それはまさに「考えることなく無意識に行っていること」であり、冒頭で伝えた「最終奥義」に近しいことなんだと実感しています。

まとめ

少し長くなったので、最後にまとめておくと。

習慣の最終奥義とは「何も考えずに実行できる」こと。

そのために重要なのは「実行戦略」ではなく「行動戦略」を取ること。

なぜなら、行動する時よりも「行動する前」のほうがハードルが高いから。

そして、行動戦略を実行するためには「イフゼンルール」に基づくとより簡単に実行でき、「同じ時間、同じ場所」で行うとよりいい。

そして出来れば「20秒ルール」などを取り入れなるべく手間を省くように鵜sると、実行するまでのハードルが低くなるため、アクションしやすい。

まとめるとこんな感じですね。

ぜひ参考にどうぞ。