今回もタイトルにある通り。
思い込みを無くす方法を知ったので、それをシェアしておこうと思います。
思い込みのことを心理学では「バイアス」という風に言いますのが、よく「バイアスがかかっている」なんて言葉を聞いたことがあるかと思います。
このバイアス=思い込みを無くすためには、「他人や世間に親切にする」ということが心理学的に正しい方法だということがわかっています。
根拠
この根拠となるのは、2017年にカナダにあるウォータールー大学が行なった研究が元になっていて。
(※参考文献)
この研究では、学生である被験者267名集め、1つのアンケートを行ってもらいます。
具体的には「世間に役に立つことをいつしましたか?」というような「徳」につながることをどれぐらい行なっているかを調査したアンケートでした。
このアンケートを被験者全員に行ってもらった後、2つのグループに分けます。
1つ目のグループが、自分の抱えている悩みを解決する方法を考えてもらったグループ。
2つ目のグループは、親しい友人が悩みを抱えていて、その悩みを解決する方法を考えてもらったグループ。
この2つに分けて、それぞれの悩みに対する答えを書いてもらった後、第3者がその回答を判定し、悩みに対して効果的な対策が打てているかを調べていきます。
要するに、「徳の高い人=他人によく親切にしている人」は、バイアスがかかりやすいのか、また思い込みをすることなく、客観的に物事を捉えられているのかを調べて行ったわけです。
そうして、「自分」と「他人」との悩みをそれぞれに解決するタスクを行ってもらったわけですが、どの被験者も「親しい友人」に対しては適切なアドバイスが遅れていることが判明したのと同時に、「自分」に対してのアドバイスは「思い込み=バイアス」がかかり、適切なアドバイスを送れていないことが判明しました。
ただ1つの特徴の人たちを除いて。
その特徴というのが、1つ目に行ったアンケートによって「徳が高い=他人に親切にする割合が高い人」というのは、余計なバイアスがかからず、思い込みをなくし、客観的に自分自身を見ることができていたため、「自分に対しての悩み」に関しても適切なアドバイスを送れていることが判明しました。
つまりどういうことかというと。
思い込みをなくしたいのであれば、他人に親切にすることが、心理学的に正しい方法だということが、この2017年、被験者286名によるウォータールー大学の研究によって判明したということでした。
理由
ではなぜ。
他人に親切にすることによって、思い込みを無くすことができるのかというと。
これは「知的謙遜」という言葉が心理学には存在します。
要するに、謙虚な気持ちを持って、自分の能力を高く見積もることなく、冷静に判断することこそが、知的謙遜という意味に当たるわけですが、他人に親切にすることとは「周りを見て」判断することが求められます。
客観的に判断して、他人のために考えられ、この知的謙遜が高いため、「自分自身の問題」に関しても客観的に判断することができ、思い込みを無くすことにつながっているというわけです。
自分のことしか考えず、自分のことしか見えていない人は、当然自分の力を過信しますし、知的謙遜ではなく、知的傲慢になっていってしまう。
そうなれば、客観的に物事を捉えることはできなくなるため、「思い込み」が思考を支配するようになるので、「自分の悩み」に関して、適切なアドバイスを送ることができなくなる。
そう考えられます。
僕らの私生活でも全く同じことが起こっていて。
例えば友人から「これってどうすればいいかなぁ?」って相談された時、適切なアドバイスを送れると思います。
ただ僕ら人間というのは、友人など「他人から」の悩みは適切な答えられるけど、こと「自分の悩み」になると、適切にアドバイスが送れない。
「わかってるけど、、、」
そうなってしまい、なかなか踏ん切りがつかない。
これは自分の悩みであるからこそ、「客観的」な視点が奪われ、心理的バイアスが引き起こり、思い込むことで適切なアドバイスが送れなくなるわけです。
そのため、他人や友人、世間などに親切にすることによって、自分を客観的に見ていくことで、思い込みをなくし、心理バイアスを取り払うことが重要になってくるということ。
だからこそ、ウォータールー大学の研究でもある通り、「親切にする割合が高い=徳の高い人」ほど、自分の悩みさえも思い込みすることなく、客観的に見ることができるので、適切なアドバイスを送ることができたということが言えるわけです。
そのほかの効果
また「他人に親切にする」というのは、そのほかのいろんなシーンにおいて、効果が実証されていたります。
「最悪な人間関係の職場をわずか4週間で改善する方法がこちら。」
この記事で紹介したカリフォルニア大学の研究では、実際のコカコーラで働く社員に「同僚に親切にする」ということを行ってもらった結果、親切は伝染し、職場の人間関係が4週間で改善されたということ判明しています。
またこちらの記事で紹介している論文にある通り、他人に親切にしている人の方が年収が高いことが判明していますし。
さらには。
「感謝の言葉を伝える科学的に正しい書き方があるって知ってたかい。」
こちらの記事で紹介したシカゴ大学の研究では、親切なことを伝えた感謝の手紙を送ることで人間関係がかなり良好になったこともわかっていたりと、「親切にする」ということは仕事や人間関係、年収にまで影響してくることがわかっているので、思い込みを無くす以外にも多大なる影響を与えることが確認されていますので、やらない手はないと思いますね。
まとめ
つまりまとめると。
思い込みを無くす心理学的に正しい方法は「他人や社会に親切にする」ということ。
他人に親切にすることで、客観的に物事捉えられるようになるため、自分の悩み関しても思い込みなく考えることができるようになるということ。
さらに親切にする効果はそれだけではなく。
- 職場
- 人間関係
- 年収
これらにも良い影響を与えることにつながる。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ思い込みをなくしたい方は参考にしてみてください。