今回はタイトルにある通り。
自分探しのシーンで、よく海外に放浪したり、旅をしたりする人がいますが、それが本当に効果があるのか?ってことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
僕自身、特段自分探しをしているわけではないですが、旅好きなので、これで「効果ない」ってことだったらどうしよー。っなんて思ってたわけですが、実は効果があるみたいです。
ただ一応「機関がない方が効果が高い」ってことが判明しているので、2泊3日ぐらいで海外に行ったからって自分探しができるのか?っていうのは多少なり疑問が残るので注意が必要です。
根拠
この根拠となるのは、2018年のライス大学が行なった論文が元になっていて。
(※参考文献)
この研究では266人の男女を対象に2つの質問をしていきます。
それが「自分はどんな人間なのか?」というように自分自身のことを問う質問と、もう1つが「パーソナリティがぶつかることがあるか?」というようなことを聞き「矛盾がないか」ということを被験者に聞いていきました。
要は、「自分は我慢強い人間だ」ということに対して、「痩せたいがケーキは食べたい」というような矛盾がないか、っていうのを質問していく中でチェックしていったってことですね。
この「自分のことを理解しているか」ということを心理学の中では、セルフコンセプトクライリティという風に言いますが、このセルフコンセプトクライリティを質問していくことで見ていったわけです。
結論から言ってしまうと、冒頭にもあったと通り、「海外に住んだ経験が長い人」ほど、このセルフコンセプトクライリティが高いことが判明しました。
つまり、海外に長く行っている、住んでいる人の方が、自分というものを客観的によく理解しており、その上で矛盾のない行動を取っていたということ。
さらに別の実験では、MBAが行なった研究でも同じ結果が出ていて。
551人の学生を対象に、「あなたにはコミュニケーションの能力がありますか?」や「決断力がありますか?」などといった質問を被験者に投げかけていき、その上でその学生の友人たちに「被験者」についてのことを聞いていきました。
この友人にも追跡調査をすることによって、「第三者から見てもコミュニケーション能力や決断力があるか否か」を調べていき、嘘をついていないかということを見ていったわけです。
あとは、単なる思い込みっていうケースも排除していったわけですね。
その結果わかったのは、やはり海外に住んでいたor行っていた期間が長い人の方が、自分のことをよく理解しており、友人から見た「自分の評価」と違いがないことがわかりました。
つまり、海外に長く旅をしている人の方が、自分というものをよく理解しており、セルフコンセプトクライリティが高い、ということが上記の研究によって明らかになったということなんですね。
効果
じゃあこのセルフコンセプトクライリティが高いとどうなるか?っていうと、基本的に自分のことをよく理解しているので、「自分自身の矛盾」が少ないことを意味します。
例えば先ほどの例のように、思い込みで「我慢強い」と思っている人が、即座にケーキを食べてしまえば「お前全然我慢強くねぇじゃん」と自分自身にツッコミをくらいます。
そうなると、自分を自分が信じられなくなるという現象が起こり、当然ストレスを感じます。
一方で、セルフコンセプトクライリティが高いと、行動と思考に矛盾が生まれないため、ストレスを感じづらいということがわかっています。
また、自分のことをよくわかっているため、自分の強みを生かして仕事をしているので、生産性も高いことが判明しています。
さらには、自分の強みをよく理解しているので、自分の強みを生かした仕事をしているため、「満足度」も高い傾向にあるとしています。
要は、海外に自分探しの旅をしに行くというのは、まさにこれらの状況を生み出すために行く旅なわけで、セルフコンセプトクライリティが高くするために、自分探しの旅を海外に求めるているわけです。
理由
ではなぜ海外に行くことによって、このセルフコンセプトプライリティが高まるのか。
これには色々な理由が考えられますが、1つあげられるのは、ライス大学の研究者のコメントがかなり参考になって。
このコメントでは「僕らの行動は常識から決まってくる。一方で常識というのは国や環境によって全く異なる。この常識を元に行動しているため、海外に行くことによって、全く異なった常識に触れていくことで、自分を客観的に見つめ直す時間となる」
そんな風にコメントしています。
要は、僕らは日本の中での常識に生きていて。
ご飯を食べるときは「料理はなるべく残さない」という風に言われ育っています。
それは「ご飯を残すのは、作ってくれた人や僕らの食料となった生き物に申し訳ない」という常識があるから。
でも一方で中国というのは、料理は残さなければ「おかわり」の合図となるなど、全く逆の文化や常識が存在します。
また別のたとえでも、日本のそばとイタリアのパスタでは全然食べ方も違う。
それは常識が違うから。
こういった違った常識に海外に旅することで触れられるため、「自分をより客観的に見られるようになる」
そういった経験から、セルフコンセプトクライリティが高まっていくことで、日々生きていく中でのストレスや仕事への生産性、仕事への満足度にも関わる「自分とはどういう人間なのか」ということが、海外に旅することで自分自身で理解できるようになる。
ということなんですね。
まとめ
つまり最後にまとめておくと。
自分はどういう人間なのか、ということをセルフコンセプトプライリティと呼ぶ。
このセルフコンセプトクライリティが高い人ほど、ストレスに強く、生産性も高く、人生などへの満足度が高い。
そしてこのセルフコンセプトクライリティは海外に行くことで高くなる。
だからこそ、海外に自分探しに行くことは効果的だということが言える。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。