今回はタイトルにある通り。
常に不安感があり、不安に飲まれてしまいそうになる人に向けて、科学的に不安を対処する方法を知ったので、それをシェアしておこうと思います。
その方法っていうのが、これまたタイトルにもある通り「パーソナリティチェンジ」というもの。
このパーソナリティチェンジとは、要するに「自分の人格や性格、行動は科学的に変えることができる」ということを知ること。
このパーソナリティチェンジを行うことで、不安が解消されたりうつ傾向が和らいだりする事が判明したので、具体的なやり方と合わせて紹介しておきます。
根拠
この根拠となるのは、2017年にハーバード大学が行なった「A single‐session growth mindset intervention for adolescent anxiety and depression: 9‐month outcomes of a randomized trial」という論文が元になっていて。
(※参考文献)
この研究ではざっくり言うと「不安やうつに1回で効く本当に効果的な処方ってないの?」ってことを研究した論文になっています。
この研究では、12〜15歳の被験者を96人集めて、2つの効果的とされているセラピーを受けてもらいました。
この2つの方法を解説する前に「96人って少なくないのか」と感じる方もいるかもしれませんが、この96人というのは一般参加者を募ったのではなく、うつ傾向が強い人や不安症状が重い人を対象にして集めていて。
「不安やうつ傾向が強い人に効果があるのか」
という部分を知るための96人。
なので、結構信憑性は強いかと思います。
この96名を2つのグループに分け、それぞれセラピーを受けてもらうのですが、それが以下の通り。
- サポーティブセラピー
- パーソナリティチェンジ
一般的に不安傾向やうつ傾向がある人に効果があるとされる、この2つの方法を被験者に対して試しました。
サポーティブセラピーというのは、簡単に言えば「人の感情がどうやって沸き起こるのか?」「人の感情はどうなっているのか?」と言ったことを調べ、セラピストである先生に説明するというもの。
一方で、パーソナリティチェンジというのは、「人の人格や性格、行動は変えることができる」ということを”科学的に”解説した授業を聞くというもの。
大きく分けると、「セラピー」か「授業」か、という違いが1つあり。
そのほかには「きちんと科学的であるか?」ってことも違いとして影響してるのかと思います。
話を戻して。
- サポーティブセラピー
- パーソナリティチェンジ
この2つを両者ともに30分行なってもらい、「不安状態やうつ傾向」がどれぐらい変わったのかを調べるため、
- 実験が終わった後
- 3ヶ月後
- 6ヶ月後
- 9ヶ月後
これらの期間に分けて、計4回心理テストを行い、うつ傾向や不安症状が変わったのかを数値化していきました。
さらにこの実験の面白いところは、心理テストでのスコア化は、本人の「主観的」主張に基づくので、「客観的に効果があったのか?」が見えづらくなる可能性もあるため、96名の被験者の「両親や親族」に対しても、調査を行い「息子、娘さんは変わりましたか?」ということを調べていきました。
つまり、期間を開け計4回にわたる調査をすることで「どれぐらいの効果が、どれぐらい続いたのか」を調べ。
さらには「本人の主張である主観的な感覚」と「両親や親族の主張である客観的な感覚」の両方によって「うつ傾向や不安症」が変わったのを見て行ったという壮大なものでした。
その結果わかったことが、サポーティブセラピーを受けたグループは、うつスコアという数値が11%軽減していたのに対して、パーソナリティチェンジ、つまり「性格や行動は科学的に変えられる」という授業を受けたグループは33%も軽減していることが判明しました。
さらに、この33%不安傾向が下がっていたというのは、本人の主張だけではなく、両親などの調査によっても差異がなく、ほぼ同じ程度「不安やうつ傾向が改善されていた」と答えました。
つまり、パーソナリティチェンジにより「主観的にも客観的にも不安やうつ傾向が改善されていた」ということが、この研究からわかったことでした。
またさらに。
このパーソナリティチェンジは、9ヶ月後も効果は見られ、わずか30分で行なったことが時間が経っても効果が続いていることが判明しました。
ここまでをまとめると。
- パーソナリティチェンジにより、30分で不安やうつ傾向が33%軽減した。
- 本人も両親も、その効果を実感しており、主観的にも客観的にも効果が見られた。
- 9ヶ月経った後にも、その効果は継続していた。
ということが、このハーバード大学の研究によって判明したことでした。
応用方法
ここまでを聞いて、「パーソナリティチェンジをどうやってやるか?」ということが1つ抱く疑問かと思います。
この研究のもう1つ面白いところは、この実験で行なったパーソナリティチェンジは、専門の教授や先生が授業を行ったのではなく、内蔵されたDVDを受けてもらうという方式でした。
このことから、パーソナリティチェンジを僕らが行うためには「専門の先生や大学教授」に話を聞かなければいけないわけでは決してなく。
きちんとした「科学的根拠」に基づいたものであれば、本やドキュメンタリーなどを見ても同様の効果が期待できるということです。
変な自己啓発や根性論で「人生は変えられる」ってことを知っても全く意味はなく。
「きちんとした科学的根拠」があることが前提ですが、本屋に行けば「〇〇大学心理学博士」という肩書きを持った著者が書いた本は、結構見つかると思います。
こういった本からでも、ハーバード大学が行なったパーソナリティチェンジに近い内容は受けられるかと思います。
実際の研究においても、専門家の教授が講義を行ったわけではなく、内臓のDVDを被験者に見てもらうだけなので、工夫次第では自宅で「パーソナリティチェンジ」を行うこともできるでしょう。
その際の方法として一番おすすめなのは、「〇〇大学心理学博士」という方が書いた本を読んでみること。
それ以外の著者で本を選んでしまうと、科学的根拠のない単なる自己啓発本を手にしてしまう可能性もありますし、また一方で自己啓発本を読むとやばいってことも
「自己啓発本を読んでも人生は全く変わらないことが判明してたww」
この記事で紹介した通り、証明されてたりするので気をつけたほうがいいでしょうね。
まあ、本を買うのが一番不安を軽減するこのパーソナリティチェンジを行う上では実践しやすいことだと思いますが、「本を買うほどでもない」って方は、
「自己啓発が大嫌いな僕が「人は何歳になっても変われる」を証明する。」
この記事を読んでもらえればと思います。
この記事では、自己啓発や根性論を抜きにして、科学的根拠に基づいて「変われる」ことを証明しているので、ぜひ足がかりに読んでもらえればと思います。
オススメはがっつり本を読んでみることですが。
実際にやってみた結果
んで。
僕個人の話を少し体験談としてしておくと。
僕自身は「人は変われるのか」ということをどう捉えているのかというと、僕は変われると思っています。
その根拠となるのは、まず「僕自身」です。
人は変われる例1
僕自身が大きく変わったと思うのは、まず「習慣」です。
いろいろ変わったと思うこととして挙げることはできると思うんですが、それって主観が入っていたり、少し曖昧な表現になってしまうので、あんまり好きじゃない。
(強くなったとか言われても、証明のしようがないし、なにが?って話だから)
なので分かりやすい習慣から伝えようと思いますが、まず一つは「早起き」です。
僕の早起きって世の中の早起きとは全然違いますが、いつもは大体9時ごろに起きています。
この9時起きって僕からするとめちゃくちゃすごくって。
というのも、今みたいなライフスタイルになってから、誰かにどういわれるとかなくなりました。
だから、何時に起きたっていいし、仕事をしなくってもいい。
そんな状態だから、毎日15時ぐらいに起きていた時期もありました。
そこから「なんかもったいないな」って感じて、9時ごろに起きるようにしだしたんですよね。
1年ぐらい15時起きの生活を続けていたので、これはかなり大きな変化だったと思います。
あと「誰かに強制されることなく、自分を律する」という点においても、明確なパーソナリティチェンジで。
僕にとっては大きな変化のうちの1つでした。
人は変われる例2
そしてもう1つ挙げられるのは、毎日の「ノルマ」
基本的に今は仕事をしたっていいし、仕事をしなくってもいい。
その裁量も自分自身にあります。
だから、「今日は何もしない」ってその日の朝に決めることもあったし、結構ダメダメでした。
やっぱりその時も「1日がもったいないな」って感じで、仕事であろうがなかろうが、自分が決めたことをやるという「ノルマ」を貸すようにしました。
これもやっぱり自分を律するという点で、僕にとっては難しいことでしたが、今ではそれがもう当たり前になり、誰かに強制されたわけじゃないけど、毎日何かしら自分が成長できることに取り組んでいます。
結論:人は変われる
サラリーマンが嫌だから、とこの生活にするようにしたわけですが、振り返ると本当に自分一人で「生活スタイル」を決めるのは難しい。
ましてや、破ったとしても罰則がない中で、「これだ!」と決めたことを続けるのも難しい。
それを今ではもう当たり前のようにこなしていることを考えると、やっぱり人は変われるんだなって思いました。
もちろん、僕の変化は誰かの変化にとっては、そんな大したことじゃないかもしれない。
それは人にとっての「当たり前の基準」は全く違うし、正解なんてものもない。
でも、自分の中で「これは大きな変化であり成長だ」と感じられればそれで十分で、他人と比べる必要なんてない。
そして今振り返ると、やっぱり人は変われるし、成長できるんだなっていうのは痛感します。
そしてその変われるということを、今回のハーバード大学の研究を通して「パーソナリティチェンジ」という概念を知ったから、できた出来事だったと思っています。
そういう意味で、これからも学んで自分なりの成長をしていきたいなって思いますね。
まとめ
少し長くなったので、最後にまとめておくと。
脳の構造や仕組みから、科学的に「性格や人格、行動は変えられる」ということを知るパーソナリティチェンジを30分行うことで約33%不安やうつ傾向が減少する。
減少した効果は、当人はもちろん、両親や親族など、客観的にも効果が見られた。
この効果は9ヶ月後の調査委によっても確認され、30分の介入が9ヶ月後の人生にも影響していた。
今回紹介した2017年のハーバード大学の論文「A single‐session growth mindset intervention for adolescent anxiety and depression: 9‐month outcomes of a randomized trial」の研究をわかりやすくまとめるとこんな感じです。
ぜひ参考にしてみてください。