今回はタイトルにある通り。
「ミニマリスト」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
まず最初に結論から伝えておくと。
ミニマリストが成功しやすいのか否か、ということですが、ミニマリストとあることを組み合わせると成功しやすい傾向があることがわかっています。
そのあることというのが「バリエーション」
このバリエーションという意味と、本当に成功しやすいミニマリストとは何か?ということを解説していこうと思います。
少ないおもちゃを与えられた子供の方が優れていた
ではまず根拠から。
これはトレド大学が行った研究が元になっていて。
この論文では、18〜30ヶ月の幼児を36人集め、ある実験を行ってもらいました。
その実験というのが、とある部屋に入ってもらい、そこで遊んでもらう、というシンプルなものなのですが、この部屋にある工夫をしました。
この工夫を持って2つのグループに分けていった訳ですが、Aのグループがおもちゃを4つ部屋に置いて遊んでもらったグループ。
Bのグループはおもちゃを16個置いて遊んでもらったグループ。
この2つに分けて、子供達を観察していきました。
つまりまとめると
- おもちゃが4つある部屋で遊んでもらうグループ
- おもちゃが16こある部屋で遊んでもらうグループ
この2つの違いということですね。
この部屋に違いを分けて、遊び方や集中力など。
そういったこと観察していった訳ですが、「おもちゃが4つ」のグループで遊んだ子供の方が、集中力も高く、クリエイティビティも高く、遊びのバリエーションも豊富にあることがわかりました。
一方で、「おもちゃが16個の部屋」で遊んだ子供というのは、集中力が散漫で、すぐに遊びにあき、遊びのバリエーションも少ないことが判明しました。
つまり、おもちゃなどのモノにおいては少ない方が、クリエイティビティに優れ、集中力が高まるため、ミニマリストの方が優位に働くことが言える訳です。
そして「クリエイティビティ」と「集中力」というのは、当然ながら成功するには欠かせない要素となるため、ミニマリストの方が成功しやすい傾向にある、ということが見えてくる訳です。
想像力と集中力は大人においても変わらない
ここで「子供の研究じゃないのか」
そう考える人もいるかと思いますが、こうした研究は子供大人問わず。
色々な機関で研究されており、大人でも有効であることがわかっています。
1つ例を出しておくと。
アイデアに関する研究で、アイデアの元となる要素を4〜5つほど与えたグループと、アイデアの元となる要素を20〜30個ほど与えたグループとで比べ。
どちらの方が優れたアイデアが出るのか?という研究が行われた訳ですが、結果として「4〜5個程度」の少ないアイデアの元を提供されたグループの方が、優れたアイデアを生み出すことができたということがわかっています。
つまり、上記のトレド大学の研究は子供を対象にした研究だった訳ですが、大人に対しても同様のことが言える、というわけで。
様々な研究で証明されています。
なぜミニマムの方が優れているのか
ではなぜ。
おもちゃが少ないorアイデアの元が少ない方が、集中力が高く、クリエイティビティが高い傾向にあったのか。
これに関しては、2つの理由が考えられています。
まず1つ目の「集中力」に関してですが、マルチタスクは脳への負担を高め、集中力を下げ流ことがわかっています。
この記事でも書いている通り、僕らの脳というのは、タスクの切り替えを行う時に、多くの負担を強いられます。
短時間でタスクを切り替えるマルチタスクは、それだけ短時間でタスクをシフトしていくため、脳への負担を高める結果につながる訳です。
その結果、1回1回集中力が途切れ、脳への負担が高まるため、科学的にもお勧めされていない訳です。
「集中力」という観点から見ると、アイデアの元が多い、おもちゃが多いというのは、ある意味「マルチタスク」につながるため、集中力が切れていったことが考えられる訳です。
だからこそ、トレド大学の研究にある、多くのおもちゃ与えた子供たちは、すぐに集中が切れ、別のおもちゃで遊び始める傾向が高くなったことが考えられる訳です。
この記事にも、マルチタスクの危険性に関して細かく解説しているので、ぜひ参考に指定みてください。
そして2つ目の「クリエイティビティ」ですが、上記の2つの研究からも分かる通り「制約」があった方が、クリエイティビティが高まることが推定できます。
トレド大学の研究では、子供におもちゃを4つしか与えませんでしたが、4つしか与えられなかったため、そのおもちゃで「どうやって遊ぶのか?」を工夫せざるを得ない環境にあった訳です。
そのため、少ないおもちゃでどう遊ぶのかを工夫し、思考し、頭を使って考える必要があったため、クリエイティビティが高まったことが推測できます。
つまり「制約」が、クリエイティビティをもたらしたため、おもちゃが少ないorアイデアの元が少ない状況の人たちの方が、想像力が高くあったこと訳です。
要するに、少ないという制約があったがために、自然とマルチタスクをやめることで集中力を高め、頭を使って考えざるを得ない状況にあったため、クリエイティビティが育まれた、ということが言える訳ですね。
ミニマリストにおいて本当に大切なこと
そして、ここで一番最初の「ミニマリストは成功しやすいのか?」という題材に戻っていくと。
ある意味ミニマリストは成功しやすいと言えるでしょう。
ただし、「ミニマム」であるということを制約にして、「自らの頭で考え少ないものを工夫してバリエーションを増やす」ことが重要であることが見えてきます。
よく成功者はミニマリストであったことが語られ。
スティーブ・ジョブズやマークザッカーバーグは、毎日同じ服を着ていた。
だからこそミニマリストは成功者に多い、と端的な情報が躍りがちですが、ミニマリストを細かく紐解いていくと。
「少ないこと」が成功者の条件なのではなく。
「少ないこと」でどう乗り越えるのか。を考える「制約」にこそ、ミニマリストに成功者が多い原因だということが言える訳です。
ですから、一番冒頭に「ミニマリスト」+「バリエーション」が大切、という風に伝えた訳ですね。
それは「少ないこと」が正義なのではなく、「少ないことによって、頭を使い工夫する必要がある」ため、集中力やクリエイティビティが育まれるという順番だからです。
この点を誤解しないようにしてください。
ですから、実生活に応用していくことを考えたら、スマホのアプリを削除してみる、ということでも十分制約として機能しますし。
カバンの中身も「これしか使わない」と制約することによって、1つのモノをあらゆる使い方で工夫する力が育まれるでしょう。
大切なのは、ミニマリストなことではなく、ミニマムにすることで「頭を使い工夫する」ことにあるのですから。
まとめ
長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
ミニマリストは成功するのか?という問いに対しては、「モノを少なくする制約を設けることによって、創意工夫をすることができれば成功しやすくなる」というのが回答です。
それは、モノを少なくすることにより、マルチタスクを防ぎ集中力を高めることと。
制約を設けることで、クリエイティビティを高めること。
この両点が育まれるから。
つまり、モノを少なくするのが正義なのではなく、少ない状況で「どう対応するか?」という創意工夫が求められており、それが成功への条件だ、ということが言える。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。