【レビュー】書籍:シンニホンを分かりやすく解説!感想とまとめ!

今回はタイトルにある通り。

「シンニホン」を読んだので、その感想とレビューを合わせながら、まだシンニホンを読んだことがない人にとってもわかりやすく要点をまとめて解説していこうと思います。

まずシンニホンという本の結論から言ってしまえば、サブタイトルにもある通り「この国はもう一度立ち上がれる」ということを説いた本。

これがシンニホンが伝えたいテーマになります。

あらすじ

では、このシンニホンという本について、わかりやすく要点をまとめていこうと思いますが、まずはあらすじから。

先ほども伝えた通り、このシンニホンという本が伝えたいメインテーマというのが「この国はもう一度立ち上がれる」ということ。

これが著者である安宅さんが、本書で一番伝えたいテーマとなっています。

では実際に「どうやったら立ち直れるのか」

それを本書の中では伝えていっているわけですね。

この部分が大まかなあらすじです。

というのも、多くの人が体感している通り、日本というのはバブルが崩壊してから、給料が下がり、経済は停滞し、GDPも中国に抜かされ。

特に平成は「失われた30年」という風に揶揄されたりしている。

何が言いたいのかというと、「経済がまったく成長していない現状」が、今の日本にはあるわけです。

立ち止まった日本と成長する世界各国

かたや、日本だけ経済の成長が止まっているのか、というと他国では全くそうではなく。

「中国」を筆頭に、ほかの国は経済的にどんどんと成長を見せている。

これがもし仮に、日本を含め全世界の停滞であれば、致し方のない「全世界の問題」ともなってくるわけですが、日本は停滞し他国は成長している。

こういった現状が、日本を包んでいるわけです。

さらに言えば、一昔前では「大学のレベル」においても、日本はトップを走っていました。

ただ今では日本最難関の大学である東京大学や京都大学においても、世界レベルでは低迷し、アメリカの大学はもちろんのこと。

中国の北京大学やシンガポールなどの大学がアジアのランキングのトップを走り始めている。

この本の公判でも語られますが、「教育レベル」と「経済レベル」というのは、かなり密接な関係があります。

要するに、これらの大学のレベルから見ても「日本の経済レベル」の停滞が見えてきていて。

他国の経済成長が、見て取れるわけです。

なぜ日本は低迷したのか

何事においてもそうですが「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」という孫氏の言葉がある通り、「現状」を知らない限り、手は打てないわけです。

この国はもう一度立ち上がれる、といっても「今の日本」がどういった状態にあるかをきちんと知らないといけない。

そうして初めて「次なる一手」を打つことができるわけです。

今の日本の現状は、先ほども伝えた通り「経済」においては他国に抜かされ、成長が著しくとまり、他国はどんどんと成長していっている。

それが今の現状でした。

シンニホンが面白いのは、ここからで。

「なぜ日本が低迷したのか」を安宅さん分析のもと解説していて。

ここが結構面白い。

さらに言えば、「なぜ日本が低迷したのか」を知ることができれば、次なる一手=「もう一度立ち上げるには」が見えてくる。

なので、「なぜ日本は低迷したのか?」を解説していきますが、わかりやすく言うと「過去の遺産」にすがっていったため、日本は低迷したとシンニホンでは語られます。

時代の転換についていけず

というのも、産業革命いらい「機械」や「工場」が覇権を握っており、経済の中心はこれらの産業が中心を担っていました。

明治維新以降、近代化を遂げていた日本は、先進国に追い越せ追い抜けの勢いで、技術を学び、必死についていった。

そこから日本を代表する企業が出てきて、「メイドインジャパン」のブランドを作り上げ、GDP世界第2位にまで追い上げた。

そんな歴史があります。

その時に代表される日本企業はトヨタ、ソニー、東芝などなど。

今でも名だたる大企業が、世界を席巻していました。

ただそこから産業革命から「情報革命」に移行していくことに。

そして今では時価総額トップの企業は、apple、Facebook、Amazon、Google、Microsoftなどの企業たちで。

共通するのは「情報革命を通じたインターネット企業」が軒並み時価総額トップの企業に躍り出たのでした。

アメリカや中国を筆頭に、経済的に世界のトップを走る国というのは、産業革命から情報革命へと時代が移ったとき、うまくシフトし時代に適応したことが原因だと語られます。

特に中国なんかは、産業革命の流れにうまく乗れず、一時期は低迷していましたが、その後の情報革命にはうまく対応し、バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイといった大企業を作り、世界第2位の経済大国にまで成長を遂げています。

このように人類史上大きな革命に、「どう適応するのか?」といったことが、経済において重要な役割を果たすわけです。

過去の遺産を引きずった結果

一方で日本は、これまでの土台を作った一昔前のテクノロジーに頼り、新しい時代の流れに乗ることができず、インターネットという新しいテクノロジーでは完全に出遅れることになります。

さらには日本という国自体も、大企業を支えるなどをして、一昔前の遺産に頼ったばかりに、経済も停滞し、インターネットの覇権を握れずに、完全に停滞する流れとなりました。

そしてここからが大きなキーポイントになってくるわけですが、このインターネットいうのがもたらした大きな出来事というのは「ビッグデータ」がもとになっていて。

インターネットというプラットフォームを使うことによって、膨大なデータを蓄積することができビッグデータを取得できる、ということが本当に大きな革命でした。

このことが意味するのは「プラットフォーマー」が完全なる覇権を握る、ということ。

Googleが検索において覇権を握るのであれば、その力はどんどんと増すことになり、次に新しくGoogleもどきを作ろうとしても、確実に勝てない勝負になる、と。

つまり、一度力を持ったプラットフォーマーは、二番煎じでは追いつけないということ。

それはこれまで蓄積された「ビッグデータ」の量が違うからです。

インターネットという情報革命において、日本はプラットフォーマーを作るには至れずに、過去の遺産に固執し、アメリカなどに完全に派遣を握られた。

これが日本が停滞した一番の理由だということです。

この国はもう一度立ち上がれる

とまあ、ここまで聞くとかなりネガティブなニュースばかりで、経済的に低迷した日本が再起できるイメージがまったくわかないかと思います。

ただ冒頭に伝えた通り、このシンニホンのテーマは「この国はもう一度立ち上がれる」ということがメインテーマ。

ここからシンニホンでは、怒涛の巻き返しをしていきます。

まず第一に産業革命や情報革命など、これまでにないテクノロジーが台頭してきたときというのは「3つのフェーズ」に分かれると、シンニホンでは語られます。

この3つのフェーズを分かりやすく言えば

  1. 技術が開発され土台ができる
  2. 土台となる技術を応用し、さらに発展する
  3. 人々の生活に根付き、徐々に衰退する

分かりやすく言えば、この3つのフェーズに革命は分かれます。

そして今のインターネットを活用した、情報革命は「1のフェーズ」にあると安宅さんは語ります。

そのうえで、かなり重要なのは「われら日本人が一番得意とするのは「2」の応用だ」という風に、力説しているんですね。

さらに言えば、僕ら日本人はこれまで「1のフェーズ」で世界に勝てたことはない。

そう言い加えます。

どういうことか。

僕ら日本人が経済成長を果たしたのは、「産業革命」における「2のフェーズ」でした。

イギリスで産業革命がおこり、機械や蒸気機関、船などが台頭した。

これが1のフェーズ。

そこから応用し、電車や車、飛行機などが開発されていった。

これが2のフェーズ。

そのうえで、日本が発展したのは、トヨタやソニーなどをはじめとする「産業革命の応用を果たした企業」により、経済成長を遂げました。

その前は、明治維新が起こり「先進国に追いつけ」と、近代化を果たしてきた。

その時に世界で起こっている「1のフェーズである産業革命」を見習い、応用し、適応してきた。

つまり何が言いたいのかというと、僕ら日本人というのは「発明やイノベーションを起こすのは苦手だが、技術を応用し適応させるということが得意な人種である」ということ。

これが過去の歴史を紐解いたときに見えてくる真実だというんですね。

振り返ると、明治維新で近代化を図り、世界では「フェーズ1の産業革命の最中」で。

そこから戦争を経て、フェーズ2のステージに移行したときに、技術を応用し、世界2位に輝いた日本。

そこから時代は変わり「情報革命」におけるフェーズ1に突入した。

この時はイギリスで起こった産業革命と同様に「他国に後れを取っている状態」だが、これから起こるフェーズ2の「インターネットの応用」というステージは、日本人が最も得意とするフェーズだ。

これが「この国はもう一度立ち上がれる」というメッセージの裏にある戦略だ、ということなんですね。

日本が目指すべき場所とは

さらにこのシンニホンでは具体的に注力すべきポイントを上げていて。

それが「AI」だという風に、このシンニホンでは語られます。

先ほど伝えた通り、プラットフォーマーであるGoogleやFacebookなど、ビッグデータを保有している企業は「膨大なデータ」を保有しているわけです。

これから台頭していくためにも、このプラットフォーマーの企業とは戦うべきではない、と。

それはフェーズ1において、どの企業もやってきたことなので、フェーズ2に移行した際には「ビッグデータの応用」がカギになるといいます。

そのビッグデータを応用することこそが、AIがもっとも得意とすることであり、フェーズ2の大本命になる、と語られます。

要するに、今ある大企業のビッグデータを応用し、新しいサービスを作る。

そしてそのフェーズ2を最も得意としているのが、「ニホンジン」だということ。

そしてこれからフェーズ2に移行する時に、「移行するという意識」と「先を見据えた行動」

それに伴う「教育」が重要だ、という風にシンニホンでは締めくくられます。

国会予算も技術開発に投じるお金や大学の研究費に費やされる金額が、経済トップの国に比べ圧倒的に低い日本。

少しでもいいから、国家予算を「教育」や「開発費」に充てることが、より重要になってくる。

それが後押しとなる。

そんな風に教育や政治に関しても、言及してこの本は締めくくられます。

感想レビュー

ってな感じで、このシンニホンの内容をザックリわかりやすくまとめていくと。

失われた30年において、世界に置いていかれた日本。

しかし、今は情報革命においてフェーズ1から2に移行している途中。

そして、そもそも日本人は、フェーズ1のイノベーションを得意とはしていない。

これまで日本が経済成長してきたのは、すべてフェーズ2の応用のステージ。

そのため、これから来る情報革命のフェーズ2では、もう一度立ち上がれる。

これがシンニホンの「この国はもう一度立ち上がれる」というメインテーマに対する、歴史と戦略だということですね。

んで。

このシンニホンを読んだ感想としては、やっぱり日本に対しての未来を描いた本って、かなりネガティブな印象が多くて、悲観的なことを描いた本が多いです。

その中で、このシンニホンはかなりポジティブで、勇気をくれる。

視点も歴史から紐解いて、「僕らにできること」と「僕らが得意としていること」を照らし合わせた戦略で、理にかなっている。

僕ら日本人は「0から1」を生み出すよりも、「1を10」にするほうが得意な民族。

それを念を押していて、かなり面白い印象でした。

もちろんこれは安宅さんの解釈で、「これからの日本」を見ていったときに、別の戦略なんかもあったりします。

例えば、落合陽一さんのSDGsなんかの本では、まったく別の戦略を立てて解説していますし、「これから世界の覇権は中国が握るので、中国と仲良くする」なんて言う意見も別の本では語られていたりする。

もちろん、「未来」というのは、誰しもが分からず、このシンニホンが内容がすべて正しいわけじゃない。

だけど、数少ない「日本の未来に対してポジティブな内容の本」です。

1つの見方としてかなり参考になるし、「フェーズ2」を見据えた時、これからの動きは全く変わってくるでしょう。

そういった意味でも、一度は読んでおくと、これからの指針の1つにはなるんじゃないかなって思いますね。