今回はタイトルにある通りなんですが、24今日一日に集中する方法を読んだので、まだ読んでいない人のためにざっくりと要約して行きながら、感想とレビューをしていこうと思います。
先に結論から伝えておくと、これはめちゃくちゃいい本だと思います。
まあ、個人的な感想込みなので、ひいき目が入っている部分もあるかとは思いますが、結構僕自身にタイムリーな話だったのも合って、個人的にめちゃくちゃ刺さりました。
すごい面白い本、かつ気づきも多くあったので、個人的にはめちゃくちゃオススメですね。
概要
じゃあ、この24 今日一日に集中する方法はどういった本なのか。
ざっくりと要約していくと。
タイトルにもある通りですが、24時間という今日一日に、いかに集中するか?といったことが描かれる本です。
冒頭では「なぜ24時間という時間に集中することが大切なのか?」ということが描かれます。
よく世界中の著名人や成功者たちは「24時間という一日、今この瞬間に集中することが大切だ」という風に解きます。
例えば、アップルの創設者であるスティーブジョブズも、かの有名な大学の講演の時に「コネクティングドック」という風に言っています。
コネクティングドッグというのは、要するに点と点がつながって線となっていったということから、点をいっぱい打つことが大切だという風に表現した言葉で。
当時、大学を中退したジョブズは、大学に寝泊まりしながら単位のためではなく、「本当に学びたいこと」の授業を受けていた。
その時に受けていたのが、カリグラフィーという書体に関する授業で。
当時は全く「何に役に立つのか」というのが全く分からなかった中で、その後にアップルコンピューターを開発し販売することに。
その時に当時カリグラフィーの授業で習っていたフォントなどを取り入れることによって、スタイリッシュなコンピューターだというブランドを得た。
この時を振り返りジョブズは「未来につながるとか、将来のためということではなく、学びたいことをやり続け、点を打っておく。それが未来になって気づかないうちに点と点が線となりつながっていく。だからこそ、点を打つことが大切なんだ」という風に言っているわけですね。
そのことを振り返っても、「今日という一日」に集中していなかったらできていなかった事象でしょう。
このように多くの成功者は、未来のことを考えるのではなく、今この瞬間に集中することの大切さを説くわけです。
本書でも紹介されているのは、現代人というのは中世の人たちの一生分の情報に、わずか1日で接しているという情報が紹介されます。
よく聞くような「情報過多」と言われているような状態に現代ではなっているわけですが、果たしてそれが本当に必要な情報なのか?というと決してそうではない。
なぜなら、ホモサピエンスとして生まれてきた私たちの脳は、成長していないから。
つまり、脳の処理能力が上がってもいないのに、情報の多さだけが増えている状態であり、それらの情報のほとんどがムダに流れていってしまっているということが言えるわけです。
ただそれらの情報では、未来のことを示唆するものであったり、将来の不安が煽られるようなものであったり、不安や恐怖というネガティブな感情だけが想起され、記憶に残る。
これはある研究で判明していることですが、実は不安の7割以上が実際には起こらないという研究があったりします。
つまり、実際に引きおこる事件や物事によって恐怖を感じるのではなく、「起こるかもしれない」ということに恐怖を抱いているわけです。
このことは先ほど「情報が処理されることなく無駄に流れている」ということと非常に似ている事象です。
そして何より、世界情勢や芸能ニュースなどは、コントロールできない領域の話が舞い込んできます。
コントロールできない情報だけが脳に入ってきて、起こるか起こらないかの不安によって、より恐怖を増大させてる。
これが現代人が抱える大きなストレスになっているわけです。
だからこそ、余計な情報やコントロールできない状況に目を向けるのではなく、コントロールできる「自分自身の24時間という一日」にすべての集中を注ぐことが大切だという風に、本書の前半部分で主張しているんですね。
じゃあ、次に。
どうすれば、起こるかわからない未来におびえることなく、「今日という一日」に集中することが出来るのか。
本書からピックアップして2つの方法を伝えておくと、1つ目が先ほど紹介した「コントロール」です。
本書の中でも紹介されていますが、神戸大学と同志社大学の共同研究で20歳から70歳までの男女2万人を対象にして行われた調査で、幸福度に大きな影響を与える事柄が判明しています。
それがいづれの順番でした。
- 健康
- 人間関係
- 自己決定
- 所得
- 学歴
これらの順番が、私たち人間の幸福度に大きな影響を与えているということで。
注目すべき点は「自己決定」という部分です。
要するに、「自分の人生を自分で決定している」ということが、幸福度を高めるということが明らかになっているんですね。
僕自身、神戸大学と同志社大学の研究以外にも、アマゾンの社員さんを対象にした研究なんかも、同じ研究内容を見たことがあります。
それぐらい「自己決定」ということは大切な要素なんですよね。
つまり、自分自身で「決断」するということが、幸福度を決めるということ。
だからこそ、先ほども伝えた「コントロールできる自分の24時間に集中すること」が大切だということにもつながるわけですが、まずすべきことは「自分で決断する」というとことが重要になってくるわけです。
- 24時間のうちに何をすべきか。
- どんなタスクに取り掛かるべきか。
- どの順番から取り掛かるか。
- 目の前の課題をどう乗り越えるか。
- どんなアイデアをもって目の前の問題を解決するか。
こうした課題は、誰かの指示のもとに取り組むのではなく、自分が決断し、自分自身で前に進んでいく。
そのことが24時間という一日に集中する方法だと、本書では描かれます。
続いて2つ目の方法は「モチベーションの維持」に関することで。
外的モチベーションに頼るのではなく、内的モチベーションに頼ること、
これが紹介されています。
外的モチベーションというのは、他人から与えられたモチベーションのこと。
内的モチベーションというのは、「やりたい」「興味がある」「楽しそう」といった自分勝手でワガママな動機のことを内的モチベーションと言います。
一見すると内的モチベーションは悪いように感じますが、実はそうではなく。
外的モチベーションよりも内的モチベーションの方が、長期的には出世しているということがイエール大学の研究によって明らかになっています。
このイエール大学の研究では陸軍の学生を集め、それぞれの志望動機を聞いていきます。
「世界を守るため」「母国の防衛のため」「社会のため」
こうして立派にそれぞれ志望動機を語っていくわけですが、それぞれの学生の10年後を追跡調査し、どういったキャリアになっていったのかを調べていくと、外的モチベーションよりも内的モチベーションを持っていた生徒の方が出世していることが判明しているんですね。
「世界を守るため」「母国の防衛のため」「社会のため」
これらを本当に自分で思っているならそれは内的モチベーションですが、本当の心の奥では「そういった方がいいのではないか」だとか、本当はそんなことも思っておらず、なんとなくで入っただとか。
これらはすべて外的モチベーションにつながっているわけで、要は「他人に動かされている状況」に当たるわけです。
これは自己決定のときと同じくして、本当の意味で自分で決めたわけじゃないので、モチベーションが長期的には続かず、ワガママであっても本心で「やりたい」と思っている内的モチベーションの持ち主とは、10年後のキャリアに大きな差が生まれてしまったということなんですね。
つまり自分の「好き」に真摯に本音で向き合う。
これこそが24時間という一日に集中する集中力と、長期的に継続するモチベーションを生んでくれるということなんですね。
感想とレビュー
ってな感じで、ざっくりとではありますが、24 今日という1日に集中するという本に関して要約してきました。
ここでは紹介しきれない話がまだまだあって、シングルタスクとマルチタスクに関しての話にも触れていたりします。
要は、マルチタスクってめちゃくちゃ集中力や脳の処理速度を低下させることが分かっているんですね。
ある研究だとIQを20ポイント前後低下させるという風に発表している論文もあったりします。
IQでいえば、100が平凡で120を超えると天才といわれるぐらいですから、20ポイント低下するっていうのは、天才が一般人になることを意味しますし、一般人が天才になりえるぐらいのポイント幅っていうことが分かると思います。
情報過多でスマホが気になったり、一つのことに集中していないということは、それぐらいの悪影響がある。
だからこそ、今この瞬間に集中することが大切だっていうことですね。
そこら辺の話も面白いので気になる人はぜひ手に取って読んでみてほしいんですが、ここから僕がこの「24 今日という1日に集中する」という本を読んだ感想を伝えていくと。
冒頭にも伝えた通り、僕自身の個人的な話にはなりますが、タイムリーに「好きなことを追求するか」「マネタイズしやすいことにフォーカスするか」っていうのを迷っていた時でもあったんですよね。
好きなことだったらめちゃくちゃ追求できるし、何よりやっている時間が楽しいか楽じゃない。
でも、マネタイズには少し遠くって、すぐにお金に変わるわけじゃない。
それだったらマネタイズしやすいことにフォーカスした方がいいんじゃないか。
色々な状況が変化していく中で、ちょっと求められることが変わっていって、まずはマネタイズしやすいことにフォーカスすべきじゃないか?って思っていたところでした。
だけど、以前にすごく感じていたのは、マネタイズしやすいことにフォーカスするって自分自身で決めたことだったんだけど、それがいつの間にか「誰かにやらされている感覚」に陥ることが多々あったんですよね。
逆算的に物事を考えて、効率的に進めていく。
そのことに幅や余裕がなくなっていってしまって、義務化していく。
でもそのことを我慢してでも、マネタイズしやすいことにフォーカスする。
そうして進んできた過去があるからこそ、「誰かにやらされている感覚」がこびりついていた。
でその時学んだのは「突き抜けられない」という葛藤でした。
でも、当然だけどお金を稼がないと生きてはいけない。
そのバランスなのかな?って思っていた矢先、色々な事故や事件があり、状況は変わっていく。
「好きなことの追求」っていうのは、衣食住が整った状態になってこそ初めて体裁を成す。
言うは易く行うは難しなわけです。
でもこの本を読んだときに、コミットしてすきを除外した上で、「最も生産的に」と追い込んでいた時の苦しさと「毎日の楽しくなさ」を思い出したんですよね。
ある程度お金を持っても、「フルで好きなことに従事していて、毎日楽しいって思っている人に勝てない」ってことをこの本を読んですごく思い出しました。
で、ずっと好きに取り組んでいた時は、本当に目の前のことに集中していて、1日が凝縮して満足度が高い状態で終わっていた時のことも同時に思い出したんですね。
そう振り返ると、やっぱり好きでもないこと=マネタイズしやすいことにフォーカスにするよりも、すきを追求していった方が結果的に笑えるんじゃないかって、そう思いました。
めちゃくちゃ漠然としていて、かつ抽象的だからこそ分かりづらいとは思うんですけど、これが冒頭に伝えた「個人的にタイムリーな状況だったからこそ、余計に刺さった」っていった内容なんですね。
めちゃくちゃオススメできる本だし、24時間という一日に集中したいっていうことなら、ぜひ一度読んでみることをおすすめします。
参考にどうぞ。