落ち込んだり気分が優れない時はマジで自然を歩きなって話。

今回はタイトルにある通り。

「落ち込んだときの対処法」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。

先に結論から伝えておくと、落ち込んだり、気分が優れなかったり、はたまたメンタルがあまり良くない時は「森や公園といった自然があるところを歩く」ということがメンタル改善に大きな役割を果たすことが分かっています。

なので、マジで気分が優れなかったり、メンタルが弱っているときは自然があるところを少しでいいの歩いてみてください。

自然の中を少し歩くだけでもヒーリング効果がある

ではさっそく。

なぜ自然の中を歩くことが、メンタル改善や落ち込んだときに有効といえるのか。

その根拠から解説していくと。

これは2015年にスタンフォード大学が発表した論文が元になっていて。

この研究では被験者を集めて、被験者の「反芻思考のレベル」を測定していきます。

反芻思考というのは、簡単に言えば「ネガティブ思考」のようなもので。

ネガティブ思考が止まらずに繰り返される現象や思考のことを「反芻思考」と言います。

「自分はダメだ」

「なんであんな簡単なこともできないんだ」

「私は才能がない」

こうやってネガティブなことを一瞬だけでも感じる人はいるかと思いますが、反芻思考はこうしたネガティブな思考が「繰り返しループされる」ことで、言い換えればネガティブ思考よりもレベルが高いような状態ですね。

この反芻思考のレベルをアンケート調査はもとより、脳をスキャンすることによって科学的にレベルを測定していきました。

その後被験者には1時間半ほど森の中を歩いてもらいました。

森の中を歩いてもらった後に、同様に反芻思考のレベルを測定していった結果面白いことが判明して。

森の中を1時間半歩いた被験者は、反芻思考の回数が低下していたと共に、悩んだり落ち込んだりするときに活発化する前頭前野の活動も低下していることが判明しました。

これはつまり落ち込んだ状態やメンタルが弱っている状態から、回復しフラットな状態に近づいたことを意味しています。

さらに面白いことに、ネガティブ思考や気分が落ち込んだ状態から回復しただけではなく、「新しい別のこと」を考え、何かしらの「新しい方向性」を模索する被験者も増え、ポジティブな感情を持つこともできるようになっていることが判明しました。

つまり落ち込んだり、気分が滅入ったときは「自然の中を歩く」ことによって、回復を促すことにつながる、ということがスタンフォード大学の研究により明らかになった、ということなんですね。

なぜ自然の中を歩くとメンタルが回復するのか

では次に。

なぜ自然の中を1時間半歩いた被験者はメンタルが回復したのか。

これは

反芻思考の回数が低下し、前頭前野の活動が落ち着いたのか。

これはバイオフィリアが関係しているのではないか、とされています。

バイオフィリアというのは、いわゆる「自然に癒される」という人間の構造を意味している言葉で、昆虫学者のエドワードウィルソン氏が1984年に提唱した論理です。

実はこのバイオフィリアというのは、様々なシーンでその効果が確認されていて。

例えば、森に近く自然豊かな病院と、都心でビル群に囲まれている病院なんかを比較検証した際に、森に近く自然豊かな病院のほうが回復が早くメンタルが安定していることが明らかになっていたりします。

また、太陽光を浴びることによって抑うつ症状が改善される、といった報告もあったり、「自然の力」によって体が治癒される現象がいくつも確認されています。

いわゆるこれがバイオフィリアという現象ですが、このバイオフィリアが影響し「自然の中を歩くことによってメンタルが回復した」ということが考えられています。

実際に自然の中を歩いてみた結果

実際に僕自身もよく散歩をしますが、散歩をしたくなる時は決まって「精神的に少し疲れているとき」だったりします。

これは体が求めているからなのかもしれません。

そんな時は目的地も決めずに、適当に歩き出すわけですが、川や公園など自然があるところへ自然と向かっていったりします。

今回紹介したスタンフォード大学の研究を知っていたわけじゃないんですが、知らず知らずのうちに実践していたってことなんですよね。

んで。

こうして散歩して自然を満喫していると、精神的に疲れていた自分から少し楽になっていることが多々あります。

(だからこそ、毎度疲れたら自然の中を歩きたくなる)

さすがに1時間半ほど歩くことはないですが、30分だけでも効果があると思いますし、それは僕自身も体験済みなので個人的にはかなりおすすめしたいメンタルケアなのかなと思います。

あともう1つ言えるのは、バイオフィリアもそうですが、精神疲労に「散歩」が効果的だという研究もあったりします。

抑うつ症状などは少し別ですが、落ち込んでいたりするわけじゃないけど、何か疲れているという精神疲労には「運動」が効果的だということが分かっていますが、この散歩という運動も一役買っているんじゃないかなと思います。

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ここら辺の話は上記で紹介した記事を読んでもらうとより理解が深まると思いますね。

ともあれ、自然の中を歩くという行為は、

  • バイオフィリオ
  • 精神疲労

この両面にも効果的なので、落ち込んでいるときや気分が滅入っているときなんかには、かなりおすすめできる方法だと思います。

まとめ

少し長くなったので最後にまとめておくと。

落ち込んだり、気分が優れない時は自然の中を歩くといい。

それはスタンフォード大学の研究が証明していることで、自然の中を歩いた被験者は反芻思考が少なくなり、前頭前野の活動も落ち着いていた。

反芻思考とはネガティブ思考が繰り返されることで、前頭前野はネガティブな思考をする際に多く活動する性質を持っている。

このため、反芻思考が低下し、前頭前野の活動が落ち着くということは、自然の中を歩くことで、気分が回復に向かっていることを意味している。

そのため、自然の中を歩くことによって落ち込んだ気分を回復させたり、気分が滅入ったときに改善へと向かわせる効果が期待できる。

自然の中を歩くことによってメンタルが改善する理由は、バイオフィリアという人間に備わった「自然を好む性質」にあると考えられており、太陽光や自然に触れることによって、様々な回復が確認されている。

そのため、落ち込んでいるときや気分が優れない時は、自然あふれる場所を歩くことで、改善が期待できる。

オススメは1時間半ほど歩くことだが、時間がない時は30分ほどでも効果がある。

まとめるとこんな感じですね。

ぜひ参考にどうぞ。