今回はタイトルにある通り。
「やってはいけない目標設定」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
先に結論から伝えておくと、やってはいけない3つの目標設定というのは
- 明確過ぎる目標
- 複数な目標
- 短期目標
この3つのゴール設定というのは、達成率を下げる傾向にあることが分かっています。
なので、今回はそんな絶対にやってはいけないゴール、目標設定に関して解説していこうと思います。
やってはいけない3つのゴール設定
ではさっそく。
やってはいけない3つのゴール設定の詳しい解説とその根拠から解説していくと。
これはハーバードビジネススクールが2009年に発表した論文が元になっていて。
この研究では、「事前の目標設定」に関して取り上げていて。
複数の論文から上手く物事が運ばなくなるパターンに共通のものがないかを調べていきました。
いわゆるメタ分析に近いこの方法では、「他の論文から共通点や信ぴょう性を洗い出し、精査する」という方法を用いて「失敗する事前計画に共通するパターン」というものを見つけていきました。
その事前計画に共通する失敗パターンというのが、先ほど挙げたこの3つだった、ということですね。
- 明確過ぎる目標
- 複数な目標
- 短期目標
明確過ぎる目標を立てるな
ではこの失敗する3つのパターンの1つ目である「明確過ぎる目標」というのはどういうものなのか。
これはその名の通りで、明確過ぎる目標は失敗率を高めることが分かっています。
というのも、明確過ぎる目標を立ててしまった場合、「融通が利かない」という現象が引き起こります。
調子が良く計画通りに進んでいる場合であれば、明確なゴールというのは効果を発揮しますが、融通が利かないと計画がうまくいかなくなった途端に破綻していきます。
実際に科学の世界では「どうにでもなれ効果」というものが存在していて、うまくいかなくなった時に自暴自棄になるという心理現象に名前さえついています。
ほとんどの人が、「うまくいかなくなった時」のことを想像することはなく、調子がいい状況の時ばかりをイメージして計画を立ててしまうため、目標を達成できないわけです。
これも心理学の世界ではよく言われますが、「失敗さえも計画に入れておくこと」の重要性が良く話されます。
ある程度の「明確さ」というのは、一定の効果がある一方で、「明確過ぎる」「ぎちぎちな目標設定」というのは、悪影響を及ぼすということが言えそうですね。
複数の目標を立てるな
次いで失敗率を高める目標設定の2つ目は「複数の目標を立ててしまうこと」です。
なぜ複数の目標を立ててしまうことが失敗率を高めることにつながるのか。
それは人間の欲求や本能が関係していて、簡潔に言えば「複数の目標があった場合、人は簡単なものしか取り組まない」ということが明らかになっているためです。
これは僕自身もですが、多くの人に心当たりがあるんじゃないかなと思いますね。
僕自身の経験でいえば最近「新しくチャレンジしたいこと」がありました。
でもその新しくチャレンジしたいことというのは、全く経験がなく手探りな状態なため、結構な労力がかかるものでした。
その一方で慣れている仕事や習慣になっているものがあります。
新しくチャレンジしたいことと、毎日の習慣的なタスクとを1日の中に織り交ぜていったとき、「慣れている簡単なこと」ばかりを優先して、まったく新しくチャレンジしたいことにトライできていないことに気づきました。
まさしく「複数の目標」を設定していたことによる弊害だったわけです。
なので、なるべく目標を絞り「本質」を見抜くことが重要だということが、ハーバードビジネススクールの論文により見えてくるポイントですね。
短期的な目標を立てるな
失敗しやすい目標設定の最後である「短期的な目標」ですが、これはそのままの意味で、「短期的な目標を立てると計画が失敗しやすいということが分かっています」
これは心理学用語で、「ショートターミズム」というものが原因だとされていて。
このショートターミズムを解説する時によく「雨のタクシー」という話が例として用いられるようです。
この雨のタクシーの話というのが、タクシー運転手は雨の日のほうがお客さんが良く乗車するそうで。
雨の日は売り上げが高くなる傾向にあるそうです。
そこでタクシーの運転手が1日の売り上げ目標を設定していた場合、その目標が1万円だったとすると、雨の日は晴れの日に比べてすぐに1万円を達成してしまう。
そうなった場合「もう1日のノルマを終えているのだから、今日はもういいや」という風にさぼってしまう。
これがいわゆるショートターミズムで、「短期的な目標を立てることの怖さ」でもあります。
要は、短期であればあるほど小さい物事を設定しがちで、その小さい物事によって「達成感」を感じてしまうため、本来は前に進めていないはずなのに満足感だけ得てしまう。
このことにより、長期的に見ると全く前に進んでいなくても、順調そうに見えることが短期的に目標を立てることの問題点として挙げられるわけです。
そうならないためにも、長期的な目標を持ちつつ、短期的な目標に落とし込むのが有効なんじゃないかなと思います。
上記記事でも解説していますが、明確過ぎることはダメですが、明確なことは良いことであることと同じように、短期的な目標と長期的な目標も分けるのではなく、一本の線でつながっていることと考える必要があるわけですね。
まとめ
少し長くなったので最後にまとめておくと。
ゼッタイにしてはいけない3つの目標設定とは、
- 明確過ぎる目標
- 複数の目標
- 短期的な目標
この3つで、それぞれがダメな理由として
- 状況の変化に対応できない
- 簡単なタスクに逃げてしまう
- ショートターミズムに陥る
これらの原因が挙げられます。
そうならないためにも、
- 明確さや具体性は重視しつつも、計画がうまくいかない時をイメージしておく
- 数が多すぎる目標はやめ、大切なものに絞る
- 長期的な目標から逆算して短期的な目標を作る
まとめるとこんな感じですね。
ゴールからの逆算に関しては上記記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にどうぞ。