今回はタイトルにある通りなんですが、以前メルマガ読者の方から松竹梅の法則というか価格設定に関しての質問をもらったので、それについて回答していこうと思います。
結構多くの人が3つの価格設定をとりあえず設定しておいて、ただ単に”真ん中の価格帯が一番売れやすい”ってことだけを松竹梅の法則として認識している人がほとんどなんですよね。
でも実はそうじゃないです。
ってかポイントを押さえておかないと、そもそも真ん中の価格帯の商品さえ売れないってことは全然起きてきます。
なので、価格帯のポイントや松竹梅の法則を利用する上での3つの鉄則に関して解説していきます。
松竹梅の法則とは
ではまず。
松竹梅の法則を知らない人もいると思うので、簡潔に伝えておくと。
心理学や行動経済学などで知られている法則のことで、上中下という3つの値段プランがあったとき、人間は真ん中のプランを一番選択しやすいという法則のことを松竹梅の法則と言います。
よくある例が、食べ放題なんかがよくある例ですね。
お寿司とか焼肉とかの食べ放題のお店に行くと、ほとんどのケースで3つのプランが用意されていると思います。
あれがまさに、松竹梅の法則を利用しているケースです。
また、実は2つのプランよりも、3つのプランの方が多い理由は、後に詳しく解説していますが、誘導しやすいということがあげられます。
2つのプランしかない場合は、お客さんの好みが反映されるので、選択するのはお客さんとなりますが、3つのプランを用意すると実はお客さんが決めるのではなく、プラン設定でお客さんの選択が自然と誘導されてしまっているんですね。
これが松竹梅の法則の効果そのものです。
自ら決めているのではなく、お店側に決めさせられていた。
これが松竹梅の法則の効果なわけですが、ほとんどのケースで「3つの価格プランを用意すればいい」っていう風に勘違いしてしまっているケースがほとんどです。
ただ、松竹梅の法則をうまくビジネスで活用するには、鉄則を抑える必要があって、その鉄則を間違えてしまうと効果を得ることができません。
なので、次からその鉄則を一つ一つ解説していきます。
最安値から魅せる
まず一つ目の鉄則ですが、最安値から魅せるというのが一つ目のポイントです。
結構ありがちなのが、LPとかセールスレターとかあって、3つの値段を一気に見せるっていう人が本当に多い。
で、3つの中で一番人気があるのが真ん中のプランですよ、みたいな魅せ方。
正直この”一気見せ”っていうことをすると、松竹梅の法則のほとんどがうまく活用されません。
ってか、厳密にいうと、松竹梅の法則を利用する前に離脱するユーザーが多くなっていってしまう。
ポイントになるのは、最安値から魅せるということです。
例えば、飲食店とかでもいいし、町中にある焼き肉食べ放題とかっていうのをイメージしてもらってもいいと思いますが、お店の外に張り出されている食べ放題プランっていうのは絶対に最安値です。
一番下のプランを見せて、まずはお客さんの注目を引く。
いわゆるフロントエンド的な見せ方をするわけです。
そして、「あ。この値段で食べ放題なら安いね」ということで店内に招き入れる。
その上で、いざ実際に食べようと食べ放題プランのメニューを見てみると、3つのプランが並んでいる。
このお客さんにとって、最安値の食べ放題プランっていうのはすでに超えているハードルなので、「最低最安値プランを食べる」ことは確定しているわけです。
その上で、3つのプランを見比べたときに、「ミドルプランの方がもっと多くの種類とか食べられるし、子供のデザートも豊富だよ」ということで、ミドルプランにアップグレードさせる。
こんな感じで、そもそも最安値から魅せて、最安値の値段に納得感を持っているお客さんだからこそ、真ん中のミドルプランが刺さるわけです。
それをいきなり3つのプランを並べるだけしていても、松竹梅の法則を利用するどころか、「そもそもこの3つのプランはあんまりいらない」ということになり、見向きもされないことにつながるので、まず最安値から魅せて納得させる、というフェーズが欠かせないということになるんですね。
だからこそ1つ目の鉄則は最安値から”魅せる”ということが言えるわけです。
相対価値を理解する
そして松竹梅の法則を120%活用するために、2つ目の大切なのはバランスです。
当然と言えば当然ですが、松竹梅とプランが三つあったときに、竹が自然とえらばれるっていうわけじゃありません。
松や梅と比べた結果、竹が選ばれるという原則を忘れちゃいけない。
人というのは、絶対価値で物事を判断することが苦手な生きもの。
絶対価値ではなく、相対価値で物事を判断するのが得意な生きものです。
相対価値っていうのは、要は「比較」して決めることを指していて、絶対価値というのは、比較するのではなく、そのもの単体での価値を考えること。
相対価値をしてしまう人間だからこそ、松や梅と比較して、どのプランを選ぶかを決めるわけです。
だからこそ、竹というミドルプランを選んでもらうためには、松や梅に工夫をすることが必須なわけです。
先ほど出た焼き肉の例で言えば、一番下のプランはメインのお肉が少し寂しいし、メニュー数も限られている。
いちばん上のプランはちょっと手に余るようなメニューの多さ。
じゃあ、食べたかったお肉も食べれるし、メニュー数も丁度いい真ん中のプランを選ぼう。
そんな風に自然と竹が選ばれる設定が組み込まれているわけです。
僕のブログを見ている人は、結構コンテンツ販売者だったり、オンラインサロン運営者も多いので、その人の例で考えてみると。
最安値プランは利用できる最低限度のプラン。
例えばコンテンツオンリーでサポート無し。
最高値はコンサルレベルでzoom会議ありの完全サポートプラン。
そしてミドルプランは、メールでのサポート有プラン。
こんな感じで商品設計すれば、値段での兼ね合いもありますが、おそらくミドルプランが一番人気が出るでしょう。
人間というのは、絶対価値ではなく、相対価値で物事を判断するということは、ぜひ覚えておいてほしいなと思います。
利益率の最大化
そして3つ目の鉄則は利益率の最大化です。
ここはきれいごとを言うつもりはなく、本音とリアルで伝えますが、事業者や運営者というのは利益を最大化することが目標。
そうじゃないのであれば、NPO法人でもボランティアでもしてたらいい。
利益が上がっているからこそ、サービス向上につなげることができるし、サービスを長く運営させる続けることができる。
利益至上主義を絶対的な正義とするのが資本主義です。
とするのなら、一番選ばれやすいミドルプランを一番利益率の高いように、商品設計をするのが絶対条件です。
というか、ほとんどの企業がそうしている。
いちばん選ばれやすい中ぐらい、竹プランが一番会社として売れやすいわけですから、当然利益率を一番高く設定するのが、ビジネス上のセオリーになってくるわけです。
ただ、結構ネットビジネスを取り組んでいるひとは、コストが結構安くできてしまうので、利益率をあまり考えずに、値段設計をしてしまっているケースが多く見えます。
先ほどの例でも出しましたが、
- コンテンツのみ
- コンテンツとメールサポート
- コンテンツとコンサル、zoom会議
この3つのプランがあったときに、真ん中のプランに「zoomサポート」を入れたらどうなるでしょう。
zoomサポートとなれば、通話をするためにパソコンの前にいなくちゃいけないし、自分の時間を失うという機会損失が引きおこります。
一方でメールであれば、いつでも返せるし、そこまでのコストとはならない。
だからこそ、ミドルプランにメールサポートをつけているわけです。
先ほどの焼肉食べ放題のプランであっても、多くのケースで「デザート」というのはミドルプランにもあまり含まれておらず、ミドルプランにはお肉の種類が増えているケースが多いです。
それはデザートは一番利益率が低いので、デザートの個数を増やして、それを食べ放題でいっぱい食べられてしまうと、利益率を圧迫させてしまうから。
一方でお肉は原価率がそこまで高くないので、ある程度の範囲であれば多く食べられても問題ない。
さらに、原価率とかを考えないお客さんにとって、「食べられるお肉の種類が増える」というのは喜ぶべきこと。
こうしたシナジーから、利益率が一番高いミドルプランを選択させる、ということが生まれ、お店の利益を最大化できるわけです。
ここら辺はリアルであまり語りたがる人がいないですが、大切なことなので伝えておきます。
まとめ
少し長くなったので、最後にまとめておくと。
松竹梅の法則を120%生かすために大切なのが、
- 最安値から魅せる
- 相対価値を理解する
- 利益率の最大化
この3つです。
最安値から魅せるというのは、最安値を了承しているからこそ、ミドルプランとの比較優位さを実感させられるためで、最安値を了承していない、納得していないお客さんにとっては3つのプランはすべて”無し”と判断されているため、有効打になりえない。
相対価値を理解するというのは、人間は絶体価値で判断するではなく、比較したうえで判断する相対価値を重要視する生きもの。
だからこそ、上と下のプランとの違いを明確にし、お得感を演出するバランスが重要になる。
利益率の最大化というのは、一番売れやすく設定した真ん中のプランにこそ、利益率が一番高いプランを設定すべきであり、それがのちのサービス向上やサービス運営の継続につながる。
まとめるとこんな感じですね。
要点を間違えずに抑えれば、本当に強力なのが松竹梅の法則。
こんな感じで、実践的なマーケティング手法やネットビジネスに対しての手法を答えているので、気になる人はメルマガ登録してみてください。
ぜひ参考にどうぞ。