「幸せをお金で買う」5つの授業を読んだ感想レビュー!

今回はタイトルにある通り。

エリザベスダンさんとマイケルノートンさんが書いた「幸せをお金で買う」5つの授業を見たので、まだ読んでいない人のためにざっくりと要約していきながら、感想をレビューしていこうと思います。

そもそもこの本のタイトルにある「5つの授業」というのは、元がTEDトークがもとになっていて。

TEDトークというのは、いわゆる「プレゼン形式」のもので、自分が主張したいことをプレゼンのように人前で発表する動画をTEDトークとして公表しています。

これは結構YouTubeなんかにも残っていたりするので、気になる人は見てみてほしいのですが、内容によっては結構面白かったりしますし、日本人も出ていたりします。

意外だったのは、ダウンタウンの構成作家でもあり、幼馴染に高須さんなんかもTEDトークに出ていたり、あのホリエモンなんかも出ていたりするので、かなり有名なものだったりします。

そのTEDトークの中から抜粋した「幸福度を高めるお金の使い方」として科学的なエビデンスがあるものを5つにまとめたのが、今回の本だということですね。

幸せをお金で買う5つの方法とは

つらつらとした前置きは抜きにして、この本のタイトルにもある「幸せをお金で買う5つの方法」の結論から先に伝えていくと。

  1. 経験
  2. 褒美
  3. 時間
  4. 先に支払いあとで消費すること
  5. 他者

この5つのことにお金を使うことが、自分自身の幸福度を高めることが分かっています。

なので、この5つのお金で幸せを買う方法を解説していくことが、この「お金で幸せを買う」5つの授業という本書の要約につながるので、解説していくと。

経験

まず一つ目は「経験」にお金を使う、ということ。

これは様々な研究な本でも取り上げられていることで。

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それぞれの「お金に支配されない13の真実」や「DIE WITH ZERO」なんかでも主張されていることだったりします。

簡単に解説していくと、経験に対比するのは「モノ」だったりしますが、物というのは買ったとたんに「幸福度は低下」していきます。

「買う前はめちゃくちゃほしかったのに、手に入ったらまったく価値がなくなった」

という経験をした人は多くいると思いますが、モノの所有欲というのは、手にした瞬間に落ちていくんですね。

一方で経験というのは、手にした後や経験した直後よりも、「時間がたつごとに価値を増していく」傾向にあります。

これは人間の構造的なもので、「過去を美化する生き物」が人間の性質に備わっています。

つまり経験というのは、噛めば噛むほど味が出るするめのようなもので、時間がたてばたつほど、その価値を増していくものなので、幸福度を高めやすいということが明らかになっているということ。

そのため、ただ単にお金を使うのであれば、モノ買ったりするのではなく、「経験をお金で買う」ことのほうが、幸せに直結するということが言えるわけです。

ご褒美

ただ「モノが欲しい」という欲は、人間に元来備わっているため、致し方のないこと。

しかしあることをすることによって、ただ単に「モノを買う」ということに対しても、幸福度を高めることが出来ると本書では伝えられています。

それが「褒美形式にする」ということ。

これは「希少性の原理」というものが働くことが由来になっていますが、分かりやすく言うのであれば、僕らはフランスに行けば「凱旋門」にゼッタイ観光に行くでしょう。

でも、東京タワーに観光にはいかない。

メジャーな地元の観光スポットにはいかず、旅行先ではメジャーな観光スポットに訪れる。

これは「いつでも行ける場所や手に入るもの」というのは、希少性が薄いため価値が生まれづらく、手にしても幸福度が上がらないことが由来になっています。

一方で「なかなか手に入らない、なかなか行けない場所」というのは、希少性が高いので価値が増し、手にしたり行ったりしたくなるわけです。

もし仮に「モノを買う」ということであれば、自分で自分に制限を設け希少性の原理を利用し「ご褒美形式」にすることで、幸福度を上げるお金の使い方が出来るわけです。

時間を買う

そして3つ目のお金で幸せを買う方法は、「時間を買う」ということ。

これは至極当然なことですが、「好きに使える時間」や「ゆったり時間を使える」というのは、それだけで大きな価値を持ちます。

よく成功者が「若さをお金で買えるなら、いくら払ってでも買う」という風に言いますが、「時間がある」というのはそれだけで大きな価値を生むわけです。

とすると、「時間をお金で買う」ことが出来るのは、それに比例して幸福度を高めることにつながるということ。

具体的に言うのであれば、

  • 職場から近くの場所に住む
  • ロボット掃除機を買う
  • 食洗器を導入する
  • 家事代行をお願いする

こういったことが考えられ、お金を払うことで「時間を買う」ということは、幸福度や幸せに直結するといえるわけです。

3つ目が「時間を買う」ということですね。

支払いを先にし、あとで消費する

4つ目のこれに関しては、少しわかりづらいかと思いますが、要するに「旅行」が一番イメージしやすいと思います。

旅行というのは、先にホテルや宿の予約をしてお金を払い、旅行当日になって行動します。

ホテルや宿=先に支払う

旅行当日=消費する

こういった図式のことを言っているんですね。

そしてこうした図式こそが、幸せに直結すると本書では語られます。

僕自身この内容を見た時に、パッと思い浮かんだのは「パチンコ」でした。

パチンコっていうのは、当たりか外れかを楽しむ娯楽ですが、当たりか外れかを決める前に必ず「演出」というものがある。

要は当たるか外れるかわからずドキドキする瞬間を、パチンコは埋め込んでいるということ。

そしてこの「事前のドキドキ」こそが、人間はドーパミンが放出され「楽しい」と感じる瞬間なんですね。

言ってしまえば、当たるか外れるかはどうでもよくって。

当たるか外れるか分からないドキドキを一番欲している、ということ。

そうじゃなく、当たらないと楽しくければ、パチンコに負けているのに「パチンコ依存症」にはならないですからね。

話を戻すと、「先に支払い、あとに行動する」ということは、「行動する前のドキドキ」を味わっていることにつながります。

旅行を予約して、料金を支払い、消費を後にすることで、旅行に行くまでの間「ワクワク感」を感じこのワクワク感がドーパミンなどにつながっていく。

一方で、この先に支払いあとに消費するの反対が「ローン」です。

ローンはもうイメージできると思いますが、経験の章でも解説した通り、モノの所有欲と幸福度は持ってから下がっていく一方で、支払いがは今後ずっと続いていきます。

ローンの反対が、先に支払いあとに消費する、ということの大枠だということを知っておけば理解しやすいかなと思いますね。

他者

そして5つ目が「他人のためにお金を使う」ということ。

この「他人のためにお金を使う」ということは、様々な研究で幸福度を高める、ということが分かっていて。

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サイモンフレーザー大学の研究なんかでも証明されていることだったりします。

しかも上記のサイモンフレーザー大学の研究では、「金銭の大きさ」はほとんど関係せず、少額でも幸福度が高くなる、ということを示唆しているので、ポイントは金銭の大小ではありません。

また、カリフォルニア大学の研究なんかでも「他人に親切にする」ことがモチベーションややる気につながることが分かっています。

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お金を払い、やる気やモチベーションを買い、気分も優れる。

しかもそれは少額でもオッケーとなれば、やらないほかない。

上記のサイモンフレーザー大学の研究やカリフォルニア大学の研究でも解説はしていますが、ではなぜ「他人のためにお金を使う」ことが、幸福度につながるのかというと。

オキシトシンという成分が関係しているとされていて。

このオキシトシンは他者や社会とのつながりを得た時に、放出される物質とされています。

このオキシトシンが放出されると、集中力やモチベーション、幸福度が高まることとの相関性が確認されているため、他社のためにお金を使うことがいいとされているんですね。

感想レビュー:個人差はあれど大方オススメできる

という感じで、ざっくりとではありますが、分かりやすく要約していきました。

少しここまででまとめておくと、幸せを買う5つの方法というのは、

  1. 経験にお金を使う
  2. ご褒美としてお金を使う
  3. 時間を買うことにお金を使う
  4. 支払いを先にして、後に消費するようにお金を使う
  5. 他人のためにお金を使う

この5つでした。

それぞれの理由を見ていくと

  • 経験にお金を使う

→経験は時間がたてばたつほど価値を増すから

  • ご褒美としてお金を使う

→希少性の原理

  • 時間を買うことにお金を使う

→時間は一番の財産だから

  • 支払いを先にして、後に消費するようにお金を使う

→ワクワク感が幸福につながるから

  • 他人のためにお金を使う

→他社とのつながりからオキシトシンが分泌するから

一言で要約すると、こうした理由が背景にあるわけですね。

とまあ、大枠こんな感じで展開されていく本書「幸せをお金で買う5つの授業」は描かれます。

実際には「経験を買う」という項目ではもっと細かく、

  • 他人とのつながりの経験
  • 思い出話になりそうな経験
  • 理想像に近づく経験
  • レアな経験

というように「どんな経験にお金を費やすことが効果的なのか」ということを、もっと細かく解説してくれています。

また、もっと深く掘りこんでいる部分もあり、「モノに対しては買わないことによる後悔はしにくく、買った後悔はしやすい」ということ。

一方で「経験はやらない後悔はしやすく、やった後悔は少ない」ということなど、経験というパート1つとってもより深く掘って解説しています。

これは各章、各項目も同様なので、もっと「お金で幸せを買う方法」が知りたい人は手に取っておくといいと思います。

実際問題、結構「お金と幸福」に関しての書籍って出ていますし、上記で紹介した「お金に支配されない13の真実」なんかもそうですが、個人的にはこの本書1冊で十分かなと思います。

結構お金と幸福論に関する本は読んでいるつもりですが、この1冊に結構凝縮して書かれていました。

しかもこれは個人ベースの話ではなく、科学的なエビデンスも豊富に盛り込まれているので、信ぴょう性も高い。

かつ、どんな本でも「お金と幸せ」に関しては、本書と同様のことが描かれるので、この1冊を読んでおけば大枠はカバーできる内容になっていると思います。

そういう意味では、手にとって置いて損はないかなと。

ただ裏を返すと「お金と幸福」に関して、ある程度理解して勉強している人にとっては、「もうすでに知っている内容」を語られる割合が多いので、あまりお勧めはできないかなと。

(科学的なエビデンスはリソースが同じところにあるケースが多く、内容が重複するのはある意味仕方ないが)

個人差はありますが、あらかたおすすめできる内容なので、是非一読しておくといいと思います。