朝と夜に10分やるだけでストレスが減る心理テクニックとは。

今回はタイトルにある通り。

「朝と夜1日2回やる」とストレスを低減できる面白いこと方法を知ったので、それをシェアしておこうと思います。

先に結論から伝えておくと、朝と夜にすべきストレスを下げる心理テクニックというのは「センタリング瞑想」というもので、このセンタリング瞑想をすることによって、大幅にストレスが下がるということが分かっています。

なので、今回はそんな朝と夜にやることでストレスを低下させる心理テクニックに関して解説していこうと思います。

センタリング瞑想とは

では早速。

朝と夜にやることによって、ストレスを下げる心理テクニック「センタリング瞑想」というものから解説していくと。

センタリング瞑想というのは、「言葉やフレーズ」を頭の中で想像し、その言葉やフレーズを頭の中で注目するというのがセンタリング瞑想になります。

一般的な瞑想であれば、「呼吸」に注目するというものや「思考」に注目するもの、あとは「感じたこと」に注目するマインドフルネス瞑想というものがあったりします。

基本的には目を閉じるところまでは一緒で、「どこに注目するか?」ということの違いで、名前が違ってくるという印象。

その中でもセンタリング瞑想というのは「言葉やフレーズ」を自分で決めて、その言葉を頭の中で思い描き、それに注目するというのがセンタリング瞑想というものになるわけです。

朝と夜にセンタリング瞑想をするとストレスレベルが低下する

そのうえで、このセンタリング瞑想を研究した論文を紹介しておくと。

「The Effectiveness of a Centering Meditation Intervention on College Stress and Mindfulness: A Randomized Controlled Trial」

2021年に行われた上記の論文において、心理学者のステファニードレイス教授とダニエルグティエレス教授がある研究を行いました。

その研究というのは、まず150人の被験者を集めていきます。

集められた被験者は平均年齢が27歳の比較的若い年齢のサンプルでしたが、この集められた被験者を2つのグループに分けていきます。

  • センタリング瞑想をしてもらうグループ
  • 特に何もしないグループ

この2つのグループに分かれていってもらい、被験者たちの違いを調べていきました。

具体的には、センタリング瞑想を行ってもらうグループには、センタリング瞑想のやり方を解説した動画のリンクを行いレクチャーを行っていきます。

そしてレクチャーしたセンタリング瞑想を朝と夜の1日2回に分けて、1回10分の計20分行ってもらいます。

そのうえで、4週間後にどういった変化が現れるのかを調べていきました。

具体的にはPSSと呼ばれるもので、ストレスレベルを測定していったところ、面白いことが判明して。

センタリング瞑想を行ったグループはそうじゃないグループに比べ、ストレスレベルが低下していることが判明し、メンタルや精神面の強さの指標の1つであるマインドフルネスレベルも向上していることが判明しました。

この変化率として、論文では「瞑想グループのアドヒアランス率は平均64%だった」と描かれています。

このことを見てみると、センタリング瞑想をすることによって、メンタルや精神面、ストレスに大きな影響をもたらすことができる、ということが言えるわけです。

なぜ瞑想を行うとストレスが下がるのか

では次に。

なぜセンタリング瞑想を行ったグループの被験者は、ストレスレベルが低下し、マインドフルネスレベルが向上したのか。

これに関しては、いろいろな理由が考えられますが、まずピックアップしたいのは「脳」への影響です。

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というのも、上記記事で解説していますが、オックスフォード大学の方の本なんかを見ているとサイコパスと仏教僧の脳が非常に似通っていることを報告しています。

どちらにも共通するのは「ストレス耐性」や「メンタルの強さ」があげられますが、サイコパスは言わずと知れた「メンタルの強さ」を誇ります。

そのサイコパスと仏教僧との前頭葉の前半部分、いわゆる「感情」をつかさどる部分が非常に似ているとされています。

サイコパスはもともと先天的に生まれ持ったものですが、そのサイコパスと瞑想を行う仏教僧との脳には非常に似ている部分があり、それは瞑想により前頭葉が鍛えられたものだと考えられます。

つまり、瞑想をするとストレスに強くなるのは、瞑想をすることで前頭葉が活性化される。

そして前頭葉とは感情をつかさどる機関なため、ストレスに強くなる。

こう考えられるわけです。

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この瞑想に関しての効果は、やはりいろいろな研究で証明されていて、実際にマイアミ大学の研究なんかでも瞑想によるストレスレベルの低下などが報告されています。

そして今回紹介した論文では、瞑想と同等に「センタリング瞑想」というものでも効果が確認された、ということになるわけですね。

なので、呼吸や無常というものに、なかなか集中できない場合はビジュアライズできるセンタリング瞑想を試してみるのもいいかと思います。

センタリング瞑想をやってみた結果

んで。

実際にこのセンタリング瞑想を知ってから、僕自身でやってみました。

その感想を伝えておくと。

まず結論から言えば、「結構難しい」というのが、僕自身の感想でした。

呼吸瞑想に慣れすぎている

というのも、僕自身瞑想はずっと続けてるんですよね。

行ってきた瞑想は「呼吸」に集中する瞑想で、深呼吸をして「吸って吐く」ということに注目するという瞑想法です。

この呼吸瞑想に慣れているから、頭にわいてきたフレーズとか言葉に注目するセンタリング瞑想は、結構難しいなって感じました。

でもこれってたぶんですが、「呼吸瞑想に慣れすぎている」ということが原因なんじゃないかなって思っていて。

最初からセンタリング瞑想を始める人にとってはそんなに弊害ではない気がします。

あくまで個人的には「難しい」って感じたレベルなので。

深いところまで行けない

んで。

これもセンタリング瞑想が悪いってわけじゃないんですが、呼吸に注目する方法でやっていると、3分ぐらい経ってきたときめちゃくちゃ深いところまで行く感覚があるんですよね。

やってる人ならわかると思うんですが、最初は呼吸に集中します。

頭の中では「パロメーター」みたいなのがあって、息を吸うとパロメーターがマックスになって。

息を吐くとパロメーターが減っていく、みたいな。

そんなイメージで呼吸瞑想をしているんですが、3分経つごろにはパロメーターのことなんてもう頭の中にはなくって、呼吸にすべてが集中できている状態になります。

ただ。

このセンタリング瞑想は慣れていないっていう側面も大いにあると思うんですが、言葉やフレーズに集中するあまり、あまり深い部分に入っていけなかったんですよね。

これも練度が必要かなって思いました。

頭で想像したフレーズは何か

で。

次にセンタリング瞑想において、僕自身は頭の中で想像したフレーズは何かっていうのも一応想像しておくと、スティーブジョブズが大学のスピーチの時に放った「鏡の前に立って今やっていることは明日死ぬとしてもやることなのか?」というフレーズを頭の中で想像していました。

このフレーズをiPhoneの写真かのように、ズームアップしたり、ズームアウトしたり、フレーズの裏に行ってみたり、斜めから見てみたり。

そうしてフレーズを写真のようにして頭の中で想像していました。

ただ練度が足りないためか、太陽の光とかで「頭の中が真っ暗な状態」が作れないので、頭で思い描いたフレーズがすぐに消えてしまうんですよね。

だから、改めて再度フレーズを思い出すという作業が必要だった気がします。

応用方法

ここまでの体験を聞くと、「センタリング瞑想ってそこまでなのかも」って思うかもしれませんが、僕としては結構新しい発見や応用方法の可能性も見えてきていて。

今回紹介した研究では「ビジュアル化」しても問題ないというところが大きなポイントだった気がします。

マインドフルネスだったり、呼吸瞑想というのは「邪念=悪」みたいなイメージが僕の中であったので。

ただ、いわゆる「無心」じゃなくても、「1つの決めたことに集中する」ということができてれば、何ら問題ないんだと、このセンタリング瞑想によって気づかされました。

プロセスのビジュアル化

とすると、これからちょっと試してみたいのが「プロセスのビジュアル化」です。

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例えば、上記記事なんかで紹介したビジュアライゼーションというテクニック。

簡単に解説すると、カリフォルニア大学が報告した論文の中に、「成功する姿をイメージしても意味はなく、むしろ「プロセス」をビジュアライズすることの方が効果がある」という報告がされています。

自己啓発なんかにあるような「未来の成功した自分の姿」を想像するのではなく、成功に向けて起こりえるであろう「プロセスや課題に取り組んでいる自分」を想像することの方が、よっぽど効果的であると。

とするのなら、このプロセスビジュアライゼーションも、センタリング瞑想と組み合わせることが可能で。

要するに、「成功するまでのプロセスを考え、瞑想する」ことが応用方法として可能なんじゃないかなと思います。

またこのプロセスのビジュアル化っていうのは、「何もしない」ということを求める瞑想よりもはるかにハードルが低く、頭の中で想像することがオッケーな方法なので、初心者の人にも気軽にできる気がしています。

僕自身ももうちょっとこのセンタリング瞑想と向き合ってみて、新しい応用方法が見つかり次第、報告していこうと思います。

まとめ

ちょっと長くなったので、最後にまとめておくと。

1日2回、朝と夜10分やるだけで、ストレスを下げてくれる心理学のテクニックは「センタリング瞑想」。

センタリング瞑想を行ったグループとそうじゃないグループを比べた際に、ストレスレベルの低下やマインドフルネスレベルの向上が確認されている。

そのため、ストレスレベルを下げてくれる効果がセンタリング瞑想には期待できる。

なぜセンタリング瞑想という心理テクニックが、ストレスに聞くのかというと、感情をつかさどる前頭葉が、瞑想をすることで活性化するため、メンタルが強くなったことが理由の1つとして考えられている。

まとめるとこんな感じですね。

ぜひ参考にどうぞ。