今回はタイトルにある通り。
ノートに手書きでメモしていくのと、パソコンでメモ帳にタイピングしていくのとでは、どちらの方が記憶に残りやすいのかってことの結論を知ったので、それをシェアして行こうと思います。
結論から言えば、「ノートに手書き」で書いた方が、記憶力は高まります。
根拠
これはSAGE Journalsというウェブサイトにおいて、研究した内容が乗っているのですが、ダニエル氏とミュラー氏が2014年に研究したもので。
パソコンにおいてタイピングして覚える方法に取る方法とノートに手書きで書いて覚えるという方法との2つを使い、記憶力などの違いを研究したわけですが、結果として「手書き」の方が記憶力がいいのはもちろん、理解力も高いことがわかり、まとめる能力も優れているということが判明しました。
理由
よく学習においては「能動学習」と呼ばれるアクティブラーニングが科学的に正しい記憶方という風に言われていますが、パソコンを使った記憶法とノートを使った記憶法とでは、どちらも同じように「能動学習」を行なっているように思います。
もし仮にこれが「座りながらの学習」か「散歩をしながらの学習」かのどちらかであれば「散歩をしながらの学習」の方が記憶力が高まることは推定できますが、パソコンとノートの手書きであればどちらも「手」は動かしていることになります。
なので、「なぜ手書きの方が記憶力が上がるのか?」ってことが、僕的には謎だったわけですが、その謎の答えは「情報量」でした。
要するに、パソコンでのタイピングとノートの手書きとでは、体に送る信号の「情報量」が違うんですね。
この情報量が手書きでノートに書いた方が多いため、記憶により残りやすいということが判明したのでした。
確かにこのことを知った瞬間に、この記事を書くと同時に、内容をノートにメモしていたので、「パソコンへのタイピング」と「ノートの手書き」の両方をやりましたが、ノートの手書きの方が情報量が多いように感じます。
ボールペンの筆圧なんかも感じられるし、漢字ひとつひとつを自分で書かなければいけない。
また、ノートはフリースペースだから、自分の頭の中の情報を思ったように描ける。
一方でパソコンでのタイピングは、漢字がスラスラ出てくるし、触覚として指に触れるものは「キーボードのみ」なので、少しばかり無機質な感じがしました。
学習法なんかでは「さまざまな感覚」で刺激を与えることが重要だということは認識していましたが、メモとるものにおいても「情報量」が異なり、この情報量の多さ少なさにおいて、記憶への定着度が変わってくる。
そのため、ノートに手書きをした方が記憶には定着しやすいということなんですね。
効果
このパソコンとノートへの手書き。
この話題は僕の中で結構課題にしていたテーマで。
誰かの話を聞く時や本を読むときなど。
パソコンでメモをしておくか、ノートに手書きをするかで結構悩んでました。
僕は結構デジタルなところもあれば、アナログ的な部分もあり、いつも「ノート」は手持ちしていたんですね。
なので結構珍しがられることもしばしばあって。
今はスマホで全てメモする人もいますし。
ただ僕的にはノートの方が、自由に描けるし、書いてる最中に内容を覚えることも多かったので、比較的ノートの方が好きだったんですね。
要するに、本来は全てパソコンで統一した方が楽なんだけど、ノートも好きだったから併用していたってな感じで。
んで。
僕の個人的な感想ですが、「確かにパソコンでメモした内容よりも、手書きで書いたノート」の方が記憶に多く残っていたんですよね。
だからこそ、ノートを手放せなかったわけですが、それを統計的に証明されたのが今回の事案だったということでした。
効果を再検証した結果
このブログを書いてから、ある程度の時間、自分の中でさらに検証してしてみたので、追記しておきます。
僕自身の環境として必ずパソコンは使います。
あと基本的にパソコン1台で仕事をしているので、タイピングはだいぶ早い方だと思います。
ただやっぱり結論から伝えると、「ノートの方が記憶に残る」ことは間違いないかなぁっていう感想ですね。
かなりアナログではありますが、今でも100均でノートを買って手書きで書いています。
ノートの方が記憶残りがいい
というのも、僕は結構本を読むので、今でもかなりインプットは続けています。
そのうえで、パソコンでのメモ帳を出して、タイピングをしてまとめる方法とノートに手書きで書いてまとめる方法の2種類を検証していたんですね。
そのうえでやっぱりノートの方が記憶残りがいい気がしています。
「いい気がしている」という感覚的な話じゃなくて、こうしてブログを書くときも「見返す回数」は格段に減っている=記憶に残っている、ということが言えると思いますね。
タイピングは簡単がゆえに記憶に残らない
というのも、これは個人的な感想ですが、タイピングって簡単だし変換もすぐに行ってくれるしで、比較的ハードルが低いアウトプットなんですよね。
僕はこれまで数々の勉強法やインプットの方法を調べ、解説してきましたが、数々の研究でいわれているのは「困難な状況」の方が記憶に残りやすいんですよね。
例えば「暗記」の場合、忘れる前に思い出す「想起」をしてもほとんど記憶には残りません。
一方で「忘れて思い出す努力」として想起をしたときに、より記憶に定着することが分かっています。
つまり困難な状況=苦しいという経験が記憶により強い結びつきを生むんですよね。
とすると、タイピングって「簡単」で「ハードルが低い」からこそ、記憶に残りづらいっていうことが言えるんだと思います。
ってなると、楽ではないし、漢字を書くことがいちいちめんどくさかったりする「ノート」っていうのは記憶という面に関していいのかなっていう感じがしてまsね。
応用方法
じゃあ、どうすれば効率よくノートを取れるのか。
ノートっていうのは、当然自由にメモすることができるものですが、僕の学生時代を思い返すと「黒板を写す」ために使っていたというのがノートの印象でした。
でも実はこのノートの取り方って全くもって意味がなくって。
本当のノートの取り方っていうのは、「思い出した内容」をメモするために活用するのがノートなんです。
だから、「写すもの」として使うのではなく、「思い出すもの」として使うというパラダイムシフトが大切で。
結構ここら辺を間違えている人が多いかと思います。
そもそも学校でもそうですが、授業を聞いている最中にノートにメモしていては、話の内容を聞いていないことになります。
そうなると、授業や学習内容を理解することはできないし、頭にも入ってこない。
そうじゃなく。
きちんと先生やら本の内容やらをきちんと聞いた後、その後に「思い出しまとめる」ために活用するのがノートであり、学習です。
まず聞いて、理解する。
その理解した内容を、ノートにまとめる。(または理解するためにノートを活用する)
これが正しいノートの取り方です。
より覚えたいことを記憶するためには、想起と呼ばれる「思い出す」というアウトプットが必要となりますから、それをノートを活用することで理解を深めることにつながるということですね。
確かに学生時代。
黒板をノートに写すので精一杯で先生の授業は全くもって聞いてませんでした。
そうなると当然内容は理解できなくて当たり前。
もっと前にノートの取り方をきちんと教えてもらえたらよかったと、今になって思いますね。
パソコンと手書きのノート。
どちらの方が記憶力の観点から優れているのかに終止符がついた話でした。
まとめ
少し長くなったので最後にまとめておくと。
ノートで手書きによる記憶と、パソコンでタイピングによる記憶とでは、「ノートによる手書き」の方が記憶により残るということが、SAGE Journalsというウェブサイトにおいてダニエル氏とミュラー氏が2014年に研究した結果判明している。
また個人的に体験した結果も同様で、ノートの方が記憶残りがいいが感じている。
ノートの方が記憶残りがいい理由は様々考えられるが、
- ハードルの高さ
- 筆圧による情報の多さ
これらの理由が考えられる。
まとめるとこんな感じですね。
タイピングも便利ではありますし、効果がないわけではないですが、勉強したり知識を吸収するという部分では、ノートの方が効率的なので、適材適所に使い分けていくことをお勧めします。
ぜひ参考にどうぞ。