今回はタイトルにある通り。
「チェス」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から伝えておくと。
チェスをすることによって、論理的思考力や集中力を高める効果がある、ということが判明しており。
学校などの学業にも役立つことが判明しています。
チェスを週1で勉強するだけで集中力を上げられる
まずは根拠から。
これは2003年、フリンダース大学が行った研究が元になっていて。
被験者64人を集め、週に1回のペースで勉強してもらいました。
その上で、64人の被験者には1年間継続してチェスを学習してもらい、444人の何もしていない被験者とを比べていきました。
その結果わかったのは、チェスを1年間学習したグループは、そうじゃなかった444人の被験者に比べ学業の成績までもが伸びていることが判明しました。
一見すると「64人の被験者」ということでサンプル数が少ないように感じたものの。
追加で444人の「何もしていない人」を対象にして、比較検証しているため、結構サンプル数は確保されています。
そしてこの研究の面白いところは、「チェスをがっつり勉強した」ということではなく、週に1回、というペースで緩く継続させているのにもかかわらず、成績の向上がみられたわけです。
もちろん「1年間」というある程度の長い時期を経ているので、「何もしていな人」との差がつくのはある程度想定の範囲内ではありますが、それにしても「週に1回程度のペース」で差が開くというのは、面白いところなのかなと。
しかもしかも。
この研究ではチェスを「勉強した」ということなので、負荷としてはかなり軽い印象があります。
かなり集中力を消費するような試合を連戦させたわけじゃないですからね。
それなのに、学業成績の向上がみられたということ。
つまり、比較的軽い負荷である週に1回のチェスの勉強を1年間継続するだけで、それとな一見すると関係のなさそうな学業などの成績までもが向上する。
ということがこの研究により明らかになった、ということですね。
なぜチェスを勉強しただけで成績が上がったのか。
では次に。
なぜ週に1回程度、チェスの勉強を1年間続けただけで学業の成績が伸びたのか。
これに関して研究チームは、「チェスの勉強をすることに良て、論理的思考力や集中力を伸ばすことができたため、学業成績の向上につながった」という風にコメントしています。
僕は小さい頃、チェスをやった記憶があるぐらいで。
そこからは将棋を少しやっていた経験がありますが、確かに戦略ややり方などを勉強していく際に、かなり論理的思考力を必要とします。
詰将棋なんかでも、1手2手3手先を読むのは当然の話で、頭の中で「ロジカルシンキング」と呼ばれる思考を何度も何度も繰り返し想定します。
また、それを考える間、常に集中していないと継続して考えられないため、「論理的な思考を継続」させる必要が出てきます。
そのこととは、まさに学業にもつながっている部分で。
国語はもとより数学なんかも、論理的な思考ができないと問題は解けないですし、集中力がなければパフォーマンスは著しく落ちていきます。
このことにより、論理的思考力およびロジカルシンキングと集中力を鍛えることにつながり、学業の成績向上にもつながった、ということなんですね。
チェスの応用方法
んでね。
この研究では海外の研究によるところなので、「チェス」というボードゲームが題材になっていましたが。
その複雑さや類似性を考えると、何もチェスだけじゃなくって。
「将棋」なんかでも、同様の効果が期待できるかなと思います。
知っている人がほとんどだとは思いますが、チェスと将棋は似て非なるもので。
やり方やルールは同じところも多いですが、将棋は取った駒を再度使えるため、選択肢は大幅に広がり。
考えるパターンは何倍も多くなります。
ただ、その一方で「土台」となるものは似ているので、チェスでの効果を将棋でも期待できるのかなと思います。
(囲碁なんかでも同様でしょう)
また、ロジカルシンキングや集中力は基本的に「手で触る触感」ということではなく。
「勉強」により、得られたことから、実際の実物を触ることが強制されているものでもないということが想定できます。
つまり「アプリ」なんかを使っても、論理的思考力や集中力を鍛えることができるかと思われます。
(当然スマホ内の別のアプリに目移りしていては集中力は養われませんが)
アプリであれば、対戦相手がいなくても、オンライン対戦ができますし、チェスなんかの実物がなくてもコスト0円で始めることができます。
なので、週1回アプリから初めてみるのもありでしょうね。
また「チェスの勉強」を続けたことにより、ロジカルシンキングや集中力の向上を得られたことを考えると「チェスの本」を買って読んでみる、ということでも近い効果が得られることが期待できます。
将棋であれば、戦略もそうですし、棋譜の本なんかも、本屋に行けばだいぶ売っています。
そういった本から勉強して、実践したくなったらアプリで対戦する。
それを週に1回でもいいので続けてみる。
そんな応用の仕方もありかと思います。
まとめ
ちょっと長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
チェスを週に1回、1年間勉強した人たちは、そうじゃない人たちに比べて、学業の成績が向上する傾向にあった。
その理由に関しては、チェスを勉強することにより、論理的思考力や集中力を鍛える結果につながり。
学業での成績においても、この2つの能力は欠かせないため、総じて学業の成績にもつながる結果となった。
まとめるとこんな感じですね。
別に大人に関して言えば、学業の成績とは関係ないですが、その根底にある「論理的思考力」や「集中力」という部分に関しては、社会人になってからも必要な能力であることは間違い無いし。
大人になってからの「学習」ほど効果的なものはないので、集中力やロジカルシンキングを養うためにも、チェスや将棋を勉強してみるのもいいかもしれませんね。
それでは。