今回はタイトルにある通り。
「頭のいい子供の育て方」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
その頭のいい子供の育て方というのを、結論から伝えておくと「早めに人間関係を構築する」ということ。
要するに、早めに幼稚園なり保育園なりで、友達を作るような環境を用意してあげたり、頭のいい子供がいる場所に通わせてあげる、ということですね。
根拠
この根拠となるのは、2013年にニューヨーク大学が行なったおよそ8件の論文を解析したメタ分析が根拠となっていて。
(※参考文献)
このメタ分析というのは、簡単に言えば過去分析した論文を、今一度分析するというもの。
このメタ分析では、IQが高い子供の教育を見直し、「本当に頭が良くなるのに効果のある教育」と「そうじゃない教育」を分析していきました。
そこで明らかになったことの1つが「サプリ」には「頭を良くする効果はあまり期待できない」というもの。
昔よくサプリメントで、頭に良い栄養素取り入れることで、IQが上がる的なのがあったりしましたが、あれは実は効果がないことが、このメタ分析により明らかになりました。
ビタミンや亜鉛、鉄分などの成分をサプリメントで取り入れても、頭の良さやIQとの相関性は見られず、効果がないという結果に。
またもう1つ面白いのは、よくテレビなんかで天才の子供を育てる「英才教育幼稚園」の特集があったりしますが、ああいった「早期教育」に関しても、頭の良さとの相関性はあまり見られませんでした。
「早期教育」の典型例として、フラッシュ暗算を保育園でやらせたりするのが、テレビでやっていたりしますが、まさしくそれですね。
あと、昔すべらない話で千鳥のノブが「藤井聡太が子供の頃にやっていた知育玩具」としてスウェーデンから木のおもちゃを取り寄せた話をしていましたが、あれも早期教育に入るかと思います。
フラッシュ暗算やスウェーデンの木のおもちゃも、総じて「IQ」には相関性がない、ということが、この研究により明らかになったことでした。
根拠2
ただ、英才教育の保育園やフラッシュ暗算が子供のIQや頭の良さと相関性がない、としても実際にIQが上がったりした人や研究があったりします。
このことに関しても、ニューヨーク大学は研究しており、どうやら「早期教育」によって子供のIQや頭の良さが上がったのではなく、「人間関係」によって子供のIQや頭の良さに影響があったとコメントしています。
要するに、フラッシュ暗算や知育玩具によってIQが高まったのではなく、友達や先生といった色々な人と関係を保つことで「脳」にも影響を与えたため、IQや知性も総じて上がった、といいうこと。
つまり、どんな特殊な教育よりも、「人間関係」を育むことの方が、IQや頭の良さには影響を与えるということなんですね。
理由
ではなぜ。
教育ではなく「人間関係」の方が、IQや知性に影響を与えるのか。
これに対して、研究者は「人間関係といった複雑な環境に対応しようとすることが、脳に良い影響をもたらしたのではないか」
そんな風にコメントしています。
確かに考えてみれば、人間関係というのは、どんな問題や課題よりも複雑に組み上がっています。
相手の表情を読み取って、行動したり。
相手が何をしたいのか、事前に把握して発言したり。
複雑なことを同時多発的に組み合わせて、取り組むのが人間関係。
そういった早くから身を置くことで、環境に適応するようになり、IQや脳に影響を与えていると考えられるわけです。
これに加えて。
「約700人を16年調査して判明した!子供のIQの高め方とは。」
この研究でも紹介していますが、IQが高い友人がいた子供は、自身のIQも高まっていることが証明されています。
これも一つ「人間関係」を構築することによって、働いた影響ですが、この論文を合わせてみると、「人間関係」の大事さと、それに類する「友人」の大切さが、見て取れるわけです。
応用方法
となると。
自分の子供のIQをあげたい、と考えた場合、親が取れることというのは、なるべく早く「人間関係について学べる環境」を用意してあげること。
そして、なるべく「レベルが高い(頭がいい)子供がいる環境」を用意してあげること。
この2つが、子供のIQを上げるために重要になってくることだとわかります。
フラッシュ暗算だとか、海外の知的おもちゃだとか。
そういったことよりも、はるかに効果の高い方法だと思います。
その上で、上記で紹介したニューヨーク大学の論文では、「教育」の中で、子供のIQを高める方法として効果が確認された方法をあげており。
それが一つ目に「魚」。2つ目が「インタラクティブ読書」。
この2つが効果的だとしています。
「9年間調べて判明!科学的に頭が良くなる食べ物は魚だった件!」
魚が頭を良くすることに関しては、上記の記事でも紹介していますが、色々な論文で証明された「脳にいい食事」の1つが魚。
その理由に関しては、上記記事の方で詳しく解説しているので、参考にどうぞ。
2つ目の「インタラクティブ読書」
これに関しては、子供に本を読み聞かせるなどした時に、「オープンクエスチョン」を投げかけるというものです。
オープンクエスチョンとは「YES」「NO」で答えられる質問ではなく、「どう思う?」「どう感じた?」というように、広い質問のことをオープンクエスチョンと言います。
これを読書に当てはめると、「主人公はこの時どんな気持ちだろうね?」や「この後どうなっていくと思う?」
そうやって答えを上げるのではなく、「考えさせる読書法」が、子供のIQを高めることに効果がると示唆しています。
その上で。
このインタラクティブ読書がいいのは、「親の認知機能まで上がる」ということ。
というのも、インタラクティブ読書をする際に、「オープンクエスチョン」を投げかける時。
様々な視点で質問を考えなくてはいけません。
この様々な視点で物事を考えている時っていうのは、「クリティカルシンキング」がなされている時で、この状態は認知機能を高める効果があるとされています。
「人生においてトラブルが少ない人は「ある共通した能力」が発達していることが判明!」
クリティカルシンキングに関して詳しいことは上記記事で紹介していますが、トラブルが少ない人に共通した能力が、このクリティカルシンキング力だとされています。
こういった能力を、子供に読み聞かせる読書において自然と培われれていくため、「親の頭も良くする」ことが期待できるわけです。
まとめ
ちょっと長くなったのでまとめておくと。
子供のIQや頭を良くしたいのなら、頭のいい子供がいる幼稚園や保育園に早めに通わせる。
これがベスト。
その上で、なるべく食事では魚を食べさせてあげて、本の読み聞かせを「オープンクエスチョン」を投げかけながらする。
これがさらにベストな回答です。
こうすることが、人間関係と考える力の両面からアプローチできる、科学的に正しい子供のIQを高める方法ですね。
ぜひ参考にどうぞ。