今回はタイトルにある通り。
夫婦で一緒に寝るか、それとも寝室を分けて別々に寝た方がいいのか。
これに関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言ってしまえば、「一緒に寝た方が」メリットがあることが、ある研究により判明しています。
ただし。
これは条件付きなので、特定の条件に当てはまっている場合は、一緒に寝た方がメリットがあり。
条件に当てはまっていなければ、寝室を分けて別々に寝た方がいいでしょうね。
12組のカップルに4泊してもらい脳波を調べた結果
では特定の条件とは?というところと一緒に、研究のモデルを紹介しておくと。
これは2020年にクリスティアンアルブレヒト大学キールで行われた研究がもとになっていて。
この論文では、12組のカップルを集めて、二人の関係性を調べた後に、一緒に就寝してもらい、睡眠レベルを測定する、という研究を行いました。
12組のカップルには、およそ4泊ほどしてもらい、「男女の睡眠においてどういった違いが生まれるのか?」ということを測定知ったわけです。
そこで判明したのは、異性同士が一緒に寝ることによって、双方ともに「レム睡眠」の時間帯が伸びていることが判明しました。
このレム睡眠は後程詳しく解説しますが、僕らの生活においてかなり重要なことをつかさどっていて。
睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠があるとされていますが、レム睡眠が長くなったということは、よく眠れている状態を意味しているということ。
このレム睡眠の状態が伸びたということが、まず1つ目に判明したこと。
そしてさらに研究では、男女のカップルが一緒に眠ることによって、睡眠時の脳波がシンクロしている状態であることも判明しています。
また、良好な関係であればあるほど、脳波のシンクロ率は高く、レム睡眠の時間が長くなったことが分かっています。
理由に関しても後述しますが、仲がいい間柄であれば、互いによく眠れいている状態だということですね。
また、寝相がすごいから一人で寝たい、という人もいるかと思いますが、確かにこの辺りも研究によって言及されていて。
カップルで寝ることによって、腕や足が動きやすい傾向にあることが確認されたものの、それによって脳が活動し眠れていない状態を作ることはなく。
非常にリラックスした状態にあることが分かりました。
つまり、この研究によって何が言えるのかというと。
「仲のいい関係性であれば、夫婦で一緒に寝た方が、レム睡眠の時間が長く、睡眠の質が高い」ということが言えるわけです。
特定の条件というのは「関係性がいい」ということであり、関係性が良好なのであれば、夫婦は一緒に寝た方がメリットが大きい、ということなんですね。
レム睡眠が長くなると引きおこるメリット
では続いて。
レム睡眠やノンレム睡眠など、先ほど少し触れましたが、研究では「レム睡眠の時間が伸びる」という風に研究の答えを紹介しました。
このレム睡眠が長くなるとどうなるのか?ということですが、まず1つ目に「記憶力」がよくなるとされています。
というのも、
この記事で紹介している研究でもわかっている通り、基本的に僕らの記憶というのは、睡眠中に作られるとされています。
厳密にいえば、寝ている間に日中起きた情報をまとめ、脳が整理している、ということ。
レム睡眠が長くなれば、脳がきちんと処理をすることができるため、記憶力が向上するということにつながるわけです。
そして2つ目は「ストレスなどに強くなる」ということ。
要するにメンタル面に関してのメリットで。
僕ら人間は寝ることによって、たまったストレスや精神的な疲労などを処理するとされています。
きちんと睡眠がとれていると、このストレスをうまく掃き出し、脳が処理してくれるようになり、さらには免疫力などが高まることもわかっているので、「精神的」に強い体になれる、という風に言われています。
また睡眠は「創造性」などにも大きくかかわっているとされているため、「クリエイティビティ」な作業にもいい影響を与えるとされています。
その理由に関して、上記の記事で紹介した「アイデアのつくり方」という本の中でも紹介されていますが、創造性やアイデアというのは専門的な知識と一般的な知識が脳の中で蓄積され。
それが無意識化で結合して吐き出されるものだからです。
つまり、吸収した知識を覚えておかなければならず、それをまた別の知識と組み合わせることで、新しいものを生み出すアイデアとなるわけです。
ですから、睡眠と創造性とは密接な関係にあり、「レム睡眠が長くなり、よく眠れている人というのは創造性が高くなる」ということが言えるわけです。
- 記憶力
- 精神力
- 創造性
これらが睡眠とは大きくかかわってくるので、レム睡眠が長くなるほど効力を発揮するメリットだと、言えるわけですね。
なぜ関係性のいいカップルは睡眠の質が向上したのか
だからこそ、関係性のいい夫婦は一緒に寝た方がメリットがあるわけですが、そもそもの話。
なぜ「関係性のいい夫婦は一緒に寝るとレム睡眠の時間が長くなるのか」
これに関しては、詳しいことはわかってはいませんが、「安心感」によるリラックス効果が、睡眠に影響しているのではないか、とされています。
これは僕自身も経験がありますが、体がめちゃくちゃ疲れていても、考え事や悩み事をしていると、全然眠れない時があります。
最近でいえば「カメラ」にはまっていて、「次どのカメラを買おうか?」なんて考えだしたら、キリがなくなり。
24時には布団に入っていたのに、朝4時まで寝れなかったことがありました。
要するにこれは「脳」が働いてしまっていたので、体は疲れていても覚醒状態となっていて、なかなか寝付けない、という状態にあったわけです。
これが先ほどの研究にあてはまると、関係性のいい夫婦が一緒に寝ることにより、リラックス状態になり、そのことによって脳がゆっくりと活動をやめていきオフになるので、よく眠ることができる、ということにつながるわけです。
その証拠に研究者は、「関係性のいい夫婦が一緒に眠ることによって、より深い睡眠を図ることができ、創造性や記憶力、メンタルにもいい影響を与えることが想定できる」
そんな風にコメントしています。
ただし注意が必要なのは、「関係性が悪い」とかえってストレスとなり、リラックス状態とは真逆のことが起こってしまうことがあるので、夫婦の関係性が悪いのであれば、別々に寝た方が「睡眠」という視点から見るといいかもしれません。
あと、この研究は12組という数なので、サンプル数が少ないというのが少し気になるところ。
もう少しサンプル数を増やせば、結果が変わる可能性もあります。
なのでそこは注意が必要。
まあ参考にはなる研究だと思うので、夫婦の寝室に迷っているのであれば、参考にどうぞ。
まとめ
ちょっと長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
- カップルで寝ると脳波がシンクロし、レム睡眠が伸びる。
- 関係性のいいカップルでは、上記の効果がより高まった。
- 手足が動く傾向にあるが、脳はリラックス状態にあった。
これらのことから、関係性のいい夫婦は一緒に寝るほうがいい。
またレム睡眠が伸び、質のいい眠りをすることによって
- 記憶力
- 精神力
- 創造性
これらにいい影響をもたらすので、仕事などにもいい影響を与える。
ただ注意しなければいけないのは、あくまでサンプル数が12組なので、研究人数としては少ないため、参考程度にするのがおすすめ。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。