堀江貴文「時間革命」を読んだ感想!辛口レビュー:目新しいものは書かれていない。

今回はタイトルにある通りなんですが、ホリエモンこと堀江貴文さんの「時間革命」を呼んだので、その感想を伝えていきながら、まだ読んだことの無い人もいると思うので、ざっくりと要約してレビューしていこうと思います。

先にこの時間革命っていう本の結論から伝えておくと、まあタイトルから推測できると思いますが「時間こそがかけがえのないものであり、タイムイズライフだ」ということがこの本の結論部分になります。

時間革命の冒頭にも出てきますが、タイムイズマネーという言葉は多くの人が言っている。

ホリエモンはそれに異議を唱えていて、お金以上の価値が時間にはある。

時間は人生そのものであり、タイムイズライフだ。

これがこの時間革命で一番伝えたい部分であり、結論部分です。

この「時間」というものを通してホリエモンは「どう世の中を見ているのか?」そして「どう行動に生かしているのか」

このホリエモンの視点がのぞける本になっているのが、「時間革命」です。

自分の時間を生きろ

では早速。

この時間革命を読んだことがない人に向けて、ざっくりとではありますが要約していくと。

一番初めの章で「他人時間を生きるな」という章が始まります。

多くの人がホリエモンと聞けば、合理主義者で無駄を嫌う性格という風に認識していると思います。

ただ、本書に出てくる通り、無駄なことを逆にやる時もあれば、まったくマネタイズなんか考えないことをやることもある。

「じゃあ一体何が時間において大切なことなんだ?」という疑問が出てくるわけです。

それに対してホリエモンは「他人の時間を生きること」こそが、一番の無駄であり、自分自身の寿命を削っているという風に言うんですね。

本の中盤から終盤にまでかけて出てきますが、ホリエモンは「人生を川」という風にたとえています。

川=流行という風に捉えることができますが、流行に逆らったり、人生にあらがったりする行為は、皮を川下から川上へ上がるような行為だと。

だからこそ、川という流れに逆らうことなく、目の前に流れてくる面白そうなものや美味しそうな果実にかぶりつく。

そこに「稼げるか?」「儲かるか?」という視点はなく、「楽しいかどうか」という選択肢しかないのだと。

つまり、好きなことだったとしたら一見すると全く意味のないようなことであったとしても、考えず飛びつくし、それが仮に好きじゃないことであれば、いくら稼げようが手を出さない。

そしてこの部分の深層にあり共通している部分なのが「自分の時間を生きる」という行動そのものだというんですね。

社会において、時給や月給、好きでもない仕事。

いづれも「他人のために自分の時間を切り売りして生きている」ことに他ならず、自分の時間=人生を生きていない。

人生は有限なのだから、何より「自分の時間」を生きるべきであり、それ以外は断る勇気を持つこと。

これがホリエモン流の時間の考え方だということを本書では伝えています。

隙間時間をうまく使え

次に出てきて、実際に僕自身も活用している面白い話が、「空間に縛られるな」という部分です。

そもそもホリエモンは「今すべての仕事はスマホでやっている」と公言していますが、移動中や合間合間の隙間時間で、色々な仕事やタスクをこなしています。

この隙間時間をいかにうまく活用するか?によって、自分の時間を最大化することができると本書では伝えられています。

そして本書にも出てきますが、この手の話をすると決まってくる回答というのが「自分の仕事はデスクに座ってじゃないとできないので、隙間時間ではできません」という回答。

それに対してホリエモンは「空間に縛られるな」という風に言っていて。

これ自体は当然「パソコンじゃないとできないこと」や「デスク限定で行う仕事」というものがあるということはあると思いますが、空間に縛られないような工夫っていうのは間違いなく大切なことだと思っています。

かくいう僕も、旅行なんかに行くことが多くって、移動みたいなことがめちゃくちゃ多い。

その間の時間にわざわざパソコンを開いて何かしようってなると、必ずカフェに入らなくちゃいけないし、テーブルとイスというスペースを要します。

だから、ほとんどのことをスマホ完結できるようにしたわけですが、こうしてみると本当に隙間時間を有効的に使える。

電車に乗っている時もそうだし、飛行機に乗っている時もそう。

後は歩いている時なんかもやりたいことができるし、まったくの無駄がなくなってスペースや空間に縛られるということが全くなくなりました。

というか、逆に「いかにスペースや空間に支配されていたのか?」ということが目に見えてわかるようになったんですよね。

この隙間時間をうまく活用するっていうのは、何もこの時間革命から出てきた話や概念ではないですが、改めて言われるとその通りだなっていう風に思いましたね。

努力するなハマれ

他人の時間をいかにさけるか。

そして自分の時間をいかに最大化するか。

この部分は「自分の時間を確保する」ということに目を向けているわけですが、じゃあ「自分の時間はどう生きたらいいのか」

この部分に対しての回答が後半の部分に入ってくる章で語られてて。

それが「努力するな。ハマれ」という回答です。

没頭してハマる。

それが稼げそうだとか、世間的に偉いとされているだとか、社会的にかっこいいとされているだとか。

そんな雑音は差し置いて、「自分だけが楽しい」と感じられるものに、とことんハマること。

それこそが一番の正しい時間の使い道だし、自分時間の濃度を高めてくれると描かれます。

事実ホリエモンは努力しているつもりもなく、また世間的に認められているかどうかなど考えることもなく、ただ単に好きなものを見つけてはハマりまくってのめりこんでいるだけだと。

東大に入ってから競馬や麻雀にハマり。

そこからインターネットというものにハマり、起業し。

気づいたら今のホリエモンが形成されていた。

それは「これをやったらこうなる」という長期的な計算のモノじゃなく、川に流れてきた果実を興味があるものから順番に手を出してハマっていった結果、今のような好きなものと好きなことをやる時間にあふれていったと。

だからこそ、昔と今とで自分自身が変わったという感覚はないし、昔と今とで全く同じような価値観の元生きている、と。

例えるなら、小さい子供にあふれるほどのおもちゃを与えて、没頭している状態に近くって、それ以上でも以下でもないという風に言うんですね。

それが先につながるとか、将来のことにつながるとか、そういったことを考えてる暇も時間もない。

それは「未来や過去」について考えている時も同様で、過去や未来なんてよくわからないものを考え悩み、無駄な時間を過ごすのであれば、最大限「今」に集中するべきであり、今現在以外のことは考える必要はないという風に言うんですね。

まさにホリエモンらしい考え方というか、本書でも出てきますが、仏教や禅の考え方と近いし、後はアドラー的な考え方に近いなって思いましたね。

未来にトラブルがあれば、その時に考えればいいのであって、今この瞬間に集中し、没頭しハマる。

それこそが時間濃度の高め方だという風に、この時間革命では語られるんですね。

時間革命を読んだ感想をレビュー

ってな感じで、めちゃくちゃざっくりではありますが、この堀江貴文さんの時間革命を要約してきました。

ここから、この時間革命を呼んだ感想を踏まえてレビューしていこうと思いますが、感想の結論を言ってしまうと「特に目新しさはない」っていうのが、僕なりの感想ですかね。

本のタイトルってめちゃくちゃ重要なわけですが、この本のタイトルに「革命」ってあります。

この革命っていう言葉の通り、めちゃくちゃ衝撃を受ける内容か?って言われるとそうではなくって、この時間革命にある内容っていうのは、ずっと一貫してホリエモンが言ってきていることです。

なので、正直目新しさはないかなっていうのが、僕の読んだ感想でした。

ただ、誤解しないでほしいのは目新しさがないからと言って、読む必要はないか?読む意味はないのか?っていうと決してそんなことはなくって。

僕が思うホリエモンの本って、毎度毎度こんな感じなんですよね。

要するに、目新しさはなくって、ずっと前から一貫してホリエモンが言ってきていること。

だけど、「定期的に読むと改めて思い返せる」

ここが堀江貴文さんの本を読む意義だし、この時間革命に関しても同様のことが言えるんじゃないかなって思うんですよね。

確かに時間っていうのは大切だし、お金よりも大切なもの。

これは以前島田紳助さんが言っていたことですが、NSCの生徒に向けて「俺が君らのような20台に戻れるんだったら3億円でも喜んで払う。それぐらい年齢や若さっていうのはかけがえのないものだし、もらうことのできないもの。でも裏を返せば、君らは今2億とか3億円を持っているのと同じ価値の”若さ”という財産を持っている」

そんな風に言っていたんですよね。

これってまさしくだなって思いますし、まさに今回の時間革命にある「タイムイズライフ」っていうことを体現している言葉だと思います。

でも、やっぱり社会を生きていたり、日々生活していると、時間のありがたさや尊さみたいなものを忘れていってしまう。

時間は大切って皆が知っているけど、皆が当たり前のように享受しているからこそ、その尊さに気づかない。

こういうことが起こりえるんですよね。

つまりこの時間革命に関しても、目新しいことは言っていないし、ホリエモンの主張に変わりはないんだけど、そうした大切なことを思い出させてくれるっていうことが、この本自体の価値なんだと思うんですよね。

だからこそ、目新しさはないけれど、読む価値はあるっていう感想なんですよね。

そしてもう一つ言っておくと、この本や概念にある「ライフイズタイム」っていうことを理解しておくと、なぜホリエモンが一般人などと対立して炎上しているのか?っていう本質が見えてきます。

例を出すとすれば、以前「寿司屋なんて数か月で開業できる」みたいな話題を言って炎上したことがありました。

これも「かけがえのないもの=時間」っていうそもそもの概念があるからこそ、「寿司を握ることだけ練習すればいい」っていう本質を見ての発言です。

でも実際問題板前さんになるには、シャリを握るのに数年かかるっていう暗黙のルールが存在する。

それって必要か?っていう風に思っているし、無駄なことをしている時間はないっていう価値観だからこそ、「寿司屋なんだったら最初から寿司を握ればいい」っていう凝り固まった業界の価値観じゃなく、最短ルートが見えてくるってことなんですよね。

正直僕自身はすし屋や飲食店の経験がないので、業界のルールがどうなのかは知りませんが、僕が中学生の頃の野球部に同じ疑問をすごく感じたことがあって。

僕の中学の野球部では、新入部員は外野に集まって、上級生が打つボールの球拾いと声出しをずっとしていました。

で、打ったり内野を守れるのは上級生だけ。

これを見たときに「1年間人生を棒に振るのと一緒じゃない?」ってめちゃくちゃ思ったんですよね。

ポロポロと取りこぼしたボールを外野で拾って投げることや外野から大きな声を出すことは、野球が上達することに直結しない。

ここあるのは「上下関係」という問題とスペース的な問題なだけがそこにあって、効率化や生産性っていう概念は全く存在しないわけです。

それを見たときに、めちゃくちゃもったいなぁって感じたんですよね。

たぶんホリエモンのすし屋に対する発言も同じような疑問からだったと思います。

なので「堀江貴文が捉えている時間という概念」を知っておくと、「なぜこのひとはこのような発言をしたのか?」っていう部分が見えてくるし、それが時として本質や核心をついていることが見えてきます。

本書でも取り上げられていますが「電話をかけてくるな」っていうのも、まったく同じ概念です。

こうした「物事の本質」っていうのを、改めて再確認できるのも、目新しさはなくともこの本のいいところで。

それって必要か?それって意味のあることなのか?

一貫して一つの哲学を持っているからこそ、そうしたことを振り返られるんで、ホリエモンの本って面白いんですよね。

なので今一度自分の人生や時間に対しての気づきが欲しいなっていう人は、今一度読んでみると良いと思います。

1時間ほどでさっくりと読めますし。

ぜひ参考にどうぞ。