今回はタイトルにある通り。
「プラシーボ効果」に関して面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
まず結論から伝えておくと、プラシーボ効果は実在し効果がある、ということが分かっています。
プラシーボ効果とは
プラシーボ効果を知らない人のために一応説明しておくと。
「思い込みの力」という風に解釈するとわかりやすいと思いますが、「普通の水」だったとしても、権威のある医者などに「これは病気を治す水です」とし説明し飲んだら、体が良くなった気がする。
こういった本来は全く効果がないのに、「これは体に効く水だ」と思い込み、実際に効果を体感すること。これがプラシーボ効果というものになります。
要は「思い込みの効果」がプラシーボ効果というやつですね。
プラシーボ効果って実際に存在するのか
では本題へ。
先ほど説明した「プラシーボ効果」は本当に実在するのか。
よくプラシーボ効果の例題として「医者」の解説がされることあって、「風に効く薬はないが医者が処方した風邪薬を飲んだら、よくなった=プラシーボ効果はある」という風に根拠づけられることがあります。
これは多くの人が体験していることなので、一つプラシーボ効果を証明することにもつながりますが、今回は趣向を変えて少し面白い実験を紹介しておきます。
それはイスラエルヘブライ大学が行った研究で。
ヘブライ大学は100人以上の学生を被験者として集めて、2つのグループに分けました。
- 冷静に交渉をしてもらったグループ
- 怒りながら交渉をしてもらったグループ
各学生には「交渉」をしてもらうようお願いし、交渉や商談といった「方法」を怒った状態で行うか、冷静な状態で行うか、という2種類に分けて交渉してもらったんですね。
交渉がイメージしづらい人は、「営業」や「プレゼン」と置き換えてもいいかと思います。
「冷静に話す」「怒りながら話す」
この違いがあるわけですが、交渉を受けた第3者に「説得力はどちらがあるか?」と判定してもらった結果、当然ながら「冷静に話した人」のほうが説得力がある結果となりました。
これは当然といえば当然の話。
ただ面白いのはここからで。
次いで2つのグループは変わらず
- 冷静に交渉をしてもらったグループ
- 怒りながら交渉をしてもらったグループ
この2つのグループに分けるわけですが、次は少し工夫を加えます。
それが「怒りながら交渉をするグループ」の人に対して、「怒ると説得力が増す」という風に事前に告知したうえで、交渉に臨んでもらいました。
そのうえで、第3者に「どちらのほうが説得力が高かったか」ということを判定してもらったのですが、結果は「怒りながら交渉したグループ」のほうが説得力が高まっていることが判明しました。
つまり、「怒ると説得力が上がる」と教えられ、そう思い込むことによって実査に説得力が高まるというように、イスラエルヘブライ大学はプラシーボ効果を証明する形になったわけです。
ゼッタイに気を付けたプラシーボ効果の闇
ただ。
実際に「プラシーボ効果はある」と証明されても、それをどう自分のために活用するのか、その応用方法が微妙な所ではあるのが事実です。
社会人であれば、業績や生産性、給料や年収にこの研究を応用できなければ、単なる雑学を知った、という話に過ぎないですからね。
なので、効果的な活用法を合わせて解説していくと。
よくプラシーボ効果などが引き合いに出されるビジネス上のテクニックとして「アファーメーション」などが挙げられます。
言い換えるとアファメーションとは「自己暗示」で、自分で自分に「自己暗示」をかけ、なりたい理想の姿になる、と。
自己啓発のセミナーや本なんかでもよくピックアップされるこのアファーメーションで、プラシーボ効果を応用すると聞くと真っ先に浮かぶのが、このアファーメーションかもしれない。
ただ一つ注意が必要で。
プラシーボ効果というのは、「自分自身が本当に思い込む」ということが前提になっているので、胡散臭いセミナー講師や自己啓発本なんかを見ても、本当に信じ込むことが出来ないんであれば効果はないんですね。
さらに言えば、頑張ってアファーメーションを行っていたのにもかかわらず、効果がなければ「信じる力が足りない」といって、さらに高額を請求するセミナーなんて言うのがあるのも事実です。
だから、プラシーボ効果は事実なんだけど、プラシーボ効果を悪用して誘発するビジネスには注意が必要だ、ということです。
プラシーボ効果を適応した効果的なアファーメーションとは
じゃあどうしたらそんな怪しいセミナーや自己啓発本に時間を使わずに済むのか。
一つはセルフファームというやり方が効果的です。
実際に上記記事で詳しく解説していますが、セルフアファームというのは簡単に言えば「達成してきたことを口に出して言う」というもので。
その効果はブリティッシュコロンビア大学が行った研究によって証明されています。
この研究などを参考にしてみて、やはりポイントなのは「科学的なエビデンスがあるかどうか」ということをチェックするのも騙されない方法かと思います。
あとは、変にお金を払わなくても、僕のブログで十分に伝えているので、このブログを参考にしてみてもいいかと思います。
また、「2人称アファーメーション」も効果的で参考になるやり方です。
詳しくは上記記事で解説していますが、2人称アファーメーションというのは、イリノイ大学で行われた研究がもとになっていて。
俺などの1人称ではなく「君」や「自分の名前」などを活用し、行うとより効果的だということが分かっています。
こうしたアファーメーションというのは、一つのプラシーボ効果を応用したものですが、使いようによっては大きく役に立つ技術なので、ぜひ覚えておくといいと思います。
まとめ
少し長くなったので、最後にまとめておくと。
プラシーボ効果は実在するのか。
A実在する。
その証拠としてイスラエルヘブライ大学で、本来は「冷静な状態のほうが説得力が高い」という交渉において、「怒りながら交渉すると説得力が上がる」とした学生は、実際に説得力を上げることが第3者から確認されている。
つまり、プラシーボ効果は存在し、自分の良いように応用すれば大きな力となる。
その反面、この思い込みに力を利用し悪用する人もいるのが事実なので、きちんとした根拠のある人や科学的なエビデンスを持った意見に耳を貸す必要がある。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。