今回はタイトルにある通り。
「早歩き」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言えば、早歩きをする人ほど、脳が大きく脳機能がおよそ20%多く使えていることが判明しています。
なら、通勤として駅までの道のりだとか、通学での歩き方だとか。
そういった普通の徒歩から早歩きに変えた方が、よっぽど脳機能を向上させてくれるので、手軽にできる方法かと思いますね。
早歩きが脳機能を高める理由
これは被験者59人を対象にして行われた調査が元になっていて。
この研究では、被験者を3つのパターンに分けてテストをして行ってもらいました。
その3つのパターンというのが、
- 早歩きを20分してもらったグループ
- コーヒーを1杯飲んでもらったグループ
- 何もなし
この3つのグループに分けて、ワーキングメモリーの数値を図るテストをして行ってもらいました。
ワーキングメモリーというのは、パソコンで言うと「メモリ」のようなもので。
要するに、「仕事をする際のテーブルの広さ」みたいなのを表しています。
仕事をする際にテーブルが広かったら、狭くて作業がしづらい。
その反面、テーブルが広ければ、色々な資料を広げながらスムーズにタスクに取り掛かることができる。
パソコンの「メモリ」も同様に組み込まれている機能ですが、これがいわゆる脳におけるワーキングメモリーとされています。
このワーキングメモリーは短期記憶などと結びついていると言われ、このワーキングメモリーの数値が高いと、処理速度が早かったり、飲み込みの速さや上達の速度が速いとされている脳の重要な機能だったりします。
「物事やスキルをより早く上達させるためのコツ!これ以外必要ないってぐらい。」
この記事でも詳しく解説していますが、新しい物事やスキルを早く上達させるためにワーキングメモリーは欠かせないものだという研究があったりします。
そんなワーキングメモリー=脳機能の一部を、テストしていく中で「早歩き」と「コーヒー」と「何もなし」で、どういった違いが生まれるのかをチェックして行ったのが、この研究だということ。
そして結論としてわかったのは、コーヒーを1杯飲んだグループは何もしなかったグループに比べ、ワーキングメモリーの測定テストの結果がおよそ20%も高いことが判明しました。
コーヒーによる効果っていうのは、
上記記事でも詳しく解説していますが、かなり効果が証明されている飲み物で。
集中力が上がったりすることが判明しています。
そのため、コーヒーを飲んだ人がワーキングメモリーのテスト結果がいいことはある程度納得ですが、この研究の面白いのはここからで。
早歩きを20分したグループの人も変わらず、ワーキングメモリーのテスト結果は20%も高いことが判明しています。
要するに、コーヒーを飲むのと同様の効果が「早歩き」にはあるということが、わかったということ。
さらに、この研究、実は「コーヒーを常用している人」を半数集めていたのですが、コーヒーを常用している人ほど早歩きの効果が高い傾向にあることがわかっています。
というのも、コーヒーというのは、カフェインを含め、脳の覚醒作用があることがわかっていますが、「慣れ」というものが存在していて。
ある程度コーヒーを飲み続けてしまうと、集中力などを上げてくれる作用を薄めて行ってしまいます。
一方で、早歩きというのは、そうしてコーヒーを飲み続け「慣れてしまった人」であっても効果が確認され。
むしろ慣れてしまった人の方が、効果を感じやすい傾向にあるということが、この研究で判明したことでした。
つまり、コーヒーを飲まない人はもちろんのこと。
コーヒーを飲み続けて効果を感じられない人ほど、早歩きをした方がいい、ということがこの研究でわかったこと、だということですね。
なぜ早歩きが効果的なのか
ではなぜ。
早歩きは脳機能を向上させる効果があるのか。
これにはいろいろな理由が考えられていますが、大きなポイントとしては「運動」が脳を大きくさせる、ということが大きなポイントとして考えられています。
この運動=心肺機能が高いとIQが高い、ということが研究では観察されていたり。
心肺機能が高ければ、脳が大きい、という論文があったり。
数々の研究で、運動と脳機能との相関性が確認されています。
だからこそ、早歩きをすることによって、ワーキングメモリーの能力が高まった、ということが言えるわけですね。
その証拠に代表的な観察研究を1つ紹介しておくと。
ドイツの神経編成疾患センターが行った観察研究では、21〜84歳の人たち2013人を対象に5年間の観察研究を行いました。
その被験者にたちに対して、「最大酸素摂取量」をチェックし、次に「脳の灰白質」をチェックしていきます。
この最大酸素摂取量をチェックすることにより、その人の心肺機能を確認することができ。
脳の灰白質を調べることで、脳の大きさをチェックすることができます。
そうして被験者の脳をMRIでスキャンしていき、「心肺機能」と「脳」との相関性を5年間かけて調査していきました。
その結果わかったのは、最大酸素摂取量=心肺機能が高い人ほど、脳が大きい傾向にあり、特に大脳の灰白質と小脳のサイズが大きいことが、このドイツの研究センターの5年間に及ぶ調査によ理判明しました。
つまり、運動をし心肺機能が高い人ほど、脳が大きく、早歩きをし心肺機能を高めることで、脳がより活発に動くようになったため、ワーキングメモリーのテストも20%高い結果になった。
こういうことが言えるわけですね。
この研究なんかでも、コーヒーよりも運動の方が効果的だ、という研究があったりするので、やはり運動の効果はすこぶる高い、と言えるでしょう。
早歩きの実践方法
そして最後に。
「どうやって早歩きを日常の中で取り入れていくか」に関してですが。
冒頭に伝えた通りで、通勤通学の道のりを早歩きで行くだけでも、相当の効果が得られるかと思います。
研究にあるように「20分」の早歩きを目標にすれば、脳機能の向上を期待できるので、そのまんま取り入れてもいい気がしますね。
ただ。
もし仮に、通勤通学までの道のりが20分未満であった場合は、もう少し有酸素運動を取り入れた方がいいと思うので、僕のお勧めは「朝の散歩」を早歩きにすることですね。
この記事でも伝えていますが、「朝活」として散歩をすることの効果は、これでも勝手ぐらいエグい効果があります。
詳しくは上記記事を見てみて欲しいのですが、朝運動するということは脳への好影響を多大に与えてくれます。
僕自身も朝起きたらまずは散歩に行くんですが、この時間もちょうど20分を想定して散歩道を計算しています。
だから、この散歩をそのまま早歩きにに変えようかな、って今考察中です。
それなら、すぐさま活用できるし、朝から有意義に1日を過ごせるので、「朝から運動」と「早歩き」はセットにして取り組むといいんじゃないかなと思いますね。
まとめ
長くなってしまったので、最後にまとめておくと。
早歩きを20分したグループの人は、コーヒーを飲んだ人と同様の効果があり、何もしなかった人たちに比べワーキングメモリーのテスト結果が約20%も高まっていた。
つまり、早歩きをすることで脳機能を向上させることができる。
その理由は、運動をすることにより心肺機能を高め、その結果「脳が大きくなる」ということが分かっているため。
応用する際には、そのまま「20分早歩きするにはどうしたらいいか?」ということを考えると簡単で。
効果的なのは「朝活」として早歩きを取り入れることが効果的。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。