今回はタイトルにある通り。
「失敗」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
まず結論から伝えておくと英語では「get-better goals」という風に言われている「成長ゴール」を身につけておくと失敗に対しての不安感が少なくなり、緊張や不安を取り除くことができるとされています。
根拠
これはコロンビア大学のハイディ教授が出した「やり抜く人の9つの習慣」という本の中で、著者のハイディ教授とローラゲレティ教授とが共同で行った研究が紹介されています。
この研究では、学生を対象にして研究が行われ、事前調査によってその人が「get-better goals=成長ゴール」を持っているのか、「be-good goals=証明ゴール」を持っているのか。
区分分けし、成長ゴールグループと証明ゴールグループとの、2つのグループに分けていきました。
証明ゴールというのは、自分の実力を証明することをゴールとしている人たちのことで。
学生においてのテストは「自分の実力を測る機会だ」と考えている人たちです。
一方で成長グループとは、成長することにゴールを置いている人たちのことで。
学生においてのテストは「新たに問題解決力を学ぶ機会だ」と考えている人たちでした。
この成長グループと証明グループに分けて、「テスト」を受けてもらうわけですが、実はこのテストは「失敗」するようにあえて作られたテストでした。
「あえて失敗するように」
こうするために、意図的に「解答不能」の問題を作ったり。
はたまた、学生の集中を妨げる状況をわざと作ったり。
そうして意図的に「あえて失敗する状況」を作っていったわけでした。
その後、証明グループと成長グループとでテスト結果を判定していったわけですが、証明ゴールの人たちは、予測不能な状況や困難な状況に陥ると軒並み成績が落ちていき、集中力も減っていく傾向にありました。
一方で成長ゴールのグループの人たちは、予測不能な状況や困難な状況が引き起こっても集中力の低下やモチベーションの減少は見られず、成績も良いことが判明しました。
つまりどういうことかというと。
失敗に対して、証明ゴールを考えとする人よりも、成長ゴールにする人の方が、圧倒的に強く、失敗に恐れない傾向にあることがわかったということなんですね。
成長ゴールが失敗に強い理由
ではなぜ、成長ゴールという考え方をしていた人の方が、意図的に仕掛けられた失敗に対して動じることなく高いモチベーションで挑め、テスト成績も良かったのか。
これは先ほど説明した「テストは新たに問題解決力を学ぶ機会だ」と捉えている考え方が大きなポイントだとされています。
というのも、証明ゴールという考え方を持っている人は、当然のことながら「テストは自分の実力を測る機会だ」と捉えています。
そうなると、失敗=実力がない。
そう考えてしまい、失敗に対して大きな不安感や緊張感を持つことになってしまいます。
この本の中でハイディ教授は「失敗を減らす方法は、失敗を恐れないこと」と結論づけており、それは科学の世界で数々の研究から証明された1つの事実としています。
そう考えると、失敗=実力がない、ということとイコールになってしまう証明ゴールの人は、過度に失敗を恐れるあまり、不慮の事態や不安からいいパフォーマンスを発揮することができおず、結果的に失敗に恐れ失敗に終わっていってしまいます。
一方で「成長ゴール」という考えを持っている人は、「テストは自分の実力を測る機会だ」と考えているため、「失敗=学び」という考えを持っています。
そうなると、不慮の事態や意図的に仕組まれた困難が待っていても「学びの機会が増えた」と捉えるため、余計な不安や緊張に襲われず「失敗を恐れない状態」のまま、テストに挑めるため、成績が良くいいパフォーマンスを発揮することができたわけです。
ですから、1つの考え方だけでも、成績の良し悪しが分かれ、成長ゴールを持っていて「常に成長しようとしている人」は失敗に対して恐れないことが証明されたわけです。
成長ゴールを持つためには
では最後に。
どうやったら成長ゴールを持つことができるのか。
まず1番はじめに大切になってくるのは、「人は何歳になっても能力やスキルは可能である」という事実を知っておく必要があります。
当然「人は才能や年齢によって成長できない」と思えば、成長にゴールをおくことはできないですし、努力しようとは思えません。
ただ闇雲に「人は何歳からでも成長できる」と言っているわけではなく、科学的な根拠を持って「成長できる」という事実があるわけです。
「自己啓発が大嫌いな僕が「人は何歳になっても変われる」を証明する。」
この記事で詳しく解説していますが、イギリスやスタンウォード大学の研究でも、人は何歳になっても成長できることを証明しています。
この記事中にもありますが、例えばタクシードライバーを調査した研究では、タクシー経験が長くある人ほど、脳の中の「空間認識」を司る部位が、活性化していることがわかっています。
このようにスキルや能力というのは、年齢問わず成長することができ、それを知っておくことが成長ゴールの土台を作っていく上で重要なこと。
その上で。
「コロンビア大の教授が教える!目標達成率をグンと上げる5ステップ!」
この記事にもある「目標」を立てるときは、今できることに目標をおくのではなく、今までできなかったことに目標設定をすることが重要。
そうすることによって、取り組むこと自体未知なものなわけですから、できなくて当たり前=失敗して当たり前。
そんな感覚を作っていけるため、徐々に成長ゴールという考え方を養っていくことができるわけです。
「考え方一つでそんな変わる?」
そう思う方もいるかもしれませんが、「ストレスを撃退する!対処法をこの記事にまとめてみたよ。」
この記事でも紹介した通り、捉え方が変わるだけで脳内に放出されるホルモンが変わることがわかっています。
だからこそ、「考え方一つ」と言っても侮ってはいけませんし、効果は絶大に大きいということですね。
まとめ
最後にまとめておくと。
失敗を恐れないようにするためには、「成長ゴール」という考え方を身につけること。
成長ゴールとは、成長することにゴールや目標を置き、失敗は学びであると捉えること。
この成長ゴールを身につけるためには、成長は何歳からでもできるということをまず知り、目標を「成長」に変えていき、成長した自分を楽しむことが重要。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。