今回はタイトルにある通り。
「好きな仕事についている割合」に関して、面白いことを知ったので、それをシェアしておこうと思います。
結論から言ってしまうと、好きで自分の仕事に情熱を持っている人の割合は、日本人の場合わずか「6%」で。
逆の「自分の仕事に情熱を持っていない」という割合は10倍の70%もいることが判っています。
好きを仕事にしている日本人の割合は6%
これはギャロップ社が行った調査が元になっていて。
このギャロップ社はさまざまな調査を行い、数値化し確率や統計を求めていく会社で。
このギャロップ社が行った調査の中に、139か国の国々を対象に、「あなた今の仕事に情熱を持って働いていますか?」
と言ったようなことを調査していきました。
ギャロップ社はアメリカを中心とした会社なので、おそらく日本的に言えば「好きを仕事に」っていうような。
いわゆるyoutuber的なニュアンスで働いている人を対象にして行ったんだと思われます。
これらの情熱を持って働いているか?ということを各国の会社にお願いして、社員に調査を行っていくことで、「どれぐらい情熱(=好き)を持って働いているか?」ということを調べて行ったのでした。
そこで判明したのは、日本人は好きな仕事、あるいは今の仕事の情熱を持っている、とした割合はわずか6%でした。
ここでは3段階の調査を行っていて、
- 好き
- 普通
- 嫌い
おおよそこの3つのレベルで調査して行った訳ですが、通常こう言った3段階の調査では「普通」が一番多くなるケースが普通です。
(食べ放題に行った時に「一番安いのだとなんかアレだから」といって真ん中のプランを選んじゃうやつ)
ただこの調査では意外な結果となり。
「好き」と答えた人が6%だったのに対して、「普通」と答えた人の割合は「24%」で。
一番高かったのは、情熱を持っていないと答えた「70%」が一番多い割合でした。
この割合は世界的に見てもかなり低い方で。
このギャロップ社の調査は139か国の国々で調査している訳ですが、139以下国中、132位という結果でした。
この結果はなんとなくイメージができるものでしたが、結果として132位だったのは意外で。
日本人は勤勉で、好きとは言わないまでも、普通と答える割合が一番多いと思っていたのに対して。
情熱を持っていないと答えた人が過半数をしめていて、かなり意外な結果になったな、というイメージでしたね。
好きを仕事にするには
では実際に。
どうやったら好きを仕事にすることができるのか。
今回の調査で言えば「情熱を持った仕事につけるのか」
これに関しては「好きを仕事に」という観点を少し変える必要があり。
必ずしも好きな仕事につけば、幸せになる、ということでもないことが判っています。
例えば、ミシガン州立大学が行った2015年の研究でいえば、好きを仕事にするよりも、スキルアップや自身の成長を感じられる仕事についた方が、幸福度が高まる、ということが判っています。
具体的には、自身の成長を感じられる職種の方が
- 年収
- キャリア
- 幸福度
これらが高いという結果が出ており。
好き=向いているということでもないことがわかります。
また、オックスフォードの研究なんかでは、仕事は仕事として割り切って働いている人の方が離職率は低く。
仕事は長続きする傾向にあることが判っています。
逆に好きを仕事にしている人の方が、少し嫌なことがあったり挫折を感じたりした時に、投げ出す傾向にあり。
必ずしも「好きだから長続きする」ということでもない訳です。
この2つのことに関しては、別の研究でも証明されており。
この記事で紹介したハーバード大学の研究なんかでも、小さな成長を体感することがモチベーションにつながる、ということが判っています。
とすると。
「好きを仕事にすれば幸せになる」っていうのはある意味化学的には間違いで。
仕事は仕事として割り切り、その仕事において成長やスキルアップを感じられる仕事こそが、「自分に向いている仕事」だということが見えてくる訳です。
そう言った意味でこの記事で書いた通り。
好きよりも得意を仕事にした方が、成長やスキルアップをすぐに感じられるため、いいのかもしれません。
また。
プラスアルファで「複雑さ」なんかを取り入れるとさらにいいとされています。
応用方法
んでねー。
このギャロップ社の研究自体は知らなかったんですが、「得意を仕事に」だとか「スキルアップや成長にフォーカスする」ということは以前から知っていたことでした。
でも改めて「やっぱ大切だよなぁ〜」って痛感させられましたね。
っていうのも。
「これ好きだなぁ〜」って思って、それを「どうにかマネタイズできないか?」っていう考えでプラン設計していてもあんまり楽しくなかったりするんですよね。
すげぇ規模は落ちちゃうんですけど、イチローが「野球は好きだけどプロになってから野球を楽しいと思ったことはない」って言っていた言葉がすごいわかる気がして。
好きなものや趣味っていうのは、そのレベルでやってるから楽しい訳であって。
毎日それ尽くしになったら幸せか?って言われればそうじゃない。
それよりも「これは仕事だから」っていう感じで、嫌々やっていたものが、徐々にできるようになってきて。
それがどんどん楽しくなっていく、っていうことの方が、仕事としては幸せだったりする。
つい最近も、ちょっといろんなデータや調査検証をしたくって、仕事をしていたんですが、どうにもできなくって。
プログラミングをしなくちゃいけない状態になりました。
んで。
別に僕はプログラミング自体好きでもないし、嫌いでもないって状態だったんだけど、いざやってみたらこれが面白いんですよね。
そして面白さっていうのを深掘りしていくと、プログラミングが面白いっていうよりかは、「出来るようになっていく」こと自体が面白いんですよね。
もし仮にこれが「好きを仕事に」っていうことだったら、別にプログラミングの作業は好きじゃないし、やってない。
でも、そうじゃなくって。
「成長できる仕事を」っていうことだったら、すぐさまフィードバックがあって成長を感じられるし。
なおかつ複雑性もある。
案外向いているんじゃないか?って、最近痛感しました。
だから僕は常々「好きを仕事に」っていうよりかは、「稼いで好きなことをする」っていうことを言っているんですが、稼ぐっていうポイントに「成長」があったら、おそらくこれが一番なんじゃないかなって思いますね。
応用方法2
あともう1つ考えられる対策としては、「好きと仕事にしているであろう人の裏側を見る」っていうのも重要な対策だと思いますね。
やっぱり「すきを仕事にしています!!」とか「仕事が楽しいです!!」って言っている人を見るとキラキラして見える。
だからこそ、その人と比較してしまったときに自分がみじめに見えたり、自分の仕事を余計に嫌いになったりしてしまう。
だけどそれはSNSの誇大表現とおんなじで、きちんと裏側を知ることで、古代表現なのかどうかを見極めることができるし、それが重要になると思うんですよね。
例えば、テレビドラマで活躍する俳優さんがいたとする。
テレビに出るって一見すると「好きを仕事に」している気がするし、キラキラして見えたりする。
でも本当にキラキラしているものなら、俳優さんが自殺したり、薬物をやったりしないはず。
かなり昔に見た小栗旬の情熱大陸なんかでは、本当に葛藤して「自分がない」と悩み苦しんでいる姿が生々しく映し出されていました。
後は大スターだったイチローなんかもそうですよね。
好きな野球でお金がもらえて、さぞいい人生なんだろうなって思うけれど、ドキュメンタリー番組なんかを見ると、いつも本当に「なにかと戦っている姿」が映し出されていて。
しかもその恐怖っていうのは、ずっとずっと大きくなっている。
世間からの重圧、メディアからのバッシング、チームメイトから期待。
いろいろなものが押し寄せていて、情人では耐えられない恐怖やプレッシャーと戦っていることが確認できる。
そう考えると、華々しい「すきを仕事に」という人たちも、一筋縄ではないということが見えてくるし、誰かと比較するのではなく「過去の自分と比較し前に進む」ことが大切だと再確認できるわけですね。
「すきを仕事にしている人の裏側を知る」ことは大事な視点だとおもいます。
応用方法3
あとこれは「今の仕事が全く好きじゃない」という人向けの応用方法になるんですが「パラダイムシフトを起こす」っていうのも有効な戦略だと思います。
パラダイムシフトっていうのは、いわゆる「価値観の再定義」や「価値観をシフトする」ということを意味しています。
んで。
今の仕事に対するパラダイムシフトを起こすってどういうことなのかというと。
僕の場合、昔に「せどり」というビジネスをしていました。
ただ、このせどりってビジネスがあんまり好きじゃなかったんですよね。
世間では転売ヤーって感じで揶揄されることもあるし、世間的な評価も高くない。
やっていることも、お店でこそこそとリサーチして買うみたいな感じがあって、どこか好きになれなかった。
(転売ヤーは買い占めることで相場を吊り上げる行為をする人たちなので、そういった方法は全くやっていなかったのですが)
でもよくよく考えると、せどりって「資金を投下して、より高い利ザヤを稼ぐ」という意味で「投資」と全く同じ原理なんですよね。
株とかでも安く買って高く売るのが、基本的な儲け方なわけで。
それは企業や国という大きな組織も参加している市場、かつ投資分野というのは社会的認知やそれに対する恩恵も多大なるもの。
そう考えると「俺は今せどりをやっているのではなく、投資をやっているんだ」とパラダイムシフトすることで、「嫌いを好き寄りの普通」に変えることができたんですね。
また、社会人だったころは営業をやっていました。
この営業というのも泥臭く、お客さんのいうことを聞くだけの「使いパシリ」というイメージがあって、全く好きになれなかった。
ただ、営業ではなく、自分はお客さんの悩みを聞き、自社の商品で改善する「コンサルタントなんだ」とパラダイムシフトしました。
そうすると定義が変わるので、少し前向きになれる。
業務内容が変わるわけじゃないから、好きとは言えないけど、いやなイメージを払しょくすることはできる。
事実いろんな企業で「営業」というものを嫌がる就活生が多いのを考慮して、いろんな名称に変えてますよね。
それと原理は全くおんなじで。
自分の都合のいいようにパラダイムシフトすることで、好きになるまでは至らないけど「少し嫌いじゃなくなった」とすることができるので、これもおすすめですね。
まとめ
最後ちょっと脱線してしまったのでまとめておくと。
日本人が好きで情熱を持っている仕事についている割合は6%。
普通は24%で情熱を持っていないと答えた人の割合は70%。
これは調査した139か国中、132位という結果。
また、好きを仕事のではなく、仕事は仕事として割り切り、成長やスキルアップを望める複雑な仕事をすることが
- 離職率
- 年収
- キャリア
- 幸福度
これらを上げる要素となっているので、おすすめ。
だから、自分の好きを仕事にするのではなく、得意を仕事にした方が成功しやすいとも言える。
また好きという順番を変えて、「スキルアップしていくから好き」と捉えられるようになったら、一番向いている仕事になり得る可能性がある。
まとめるとこんな感じですね。
ぜひ参考にどうぞ。